ザーンセ スカンス  〜 Zaanse Schans 〜


 ハノーファー 2:37発の列車でアムステルダムへと向かった。夜行列車での旅は初めて。

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 <電車での国境越え>
「は〜、さてと。切符の改札も終わったし、あとはアムステルダムに着く午前7時を待つだけか。このコンパートメントに他の客はいないし、まさに個室状態だな。ウハウハ。さ〜てここらで横になって寝とくか。電気を消してっと。おやすみよ〜! グガ〜〜ッ。」

ガタッゴトッ、ガタッゴトッ、ガタッゴトッ、ガタッ・・・

ガラッ!!(突然、ドアの開く音)

「(ん? なんだ!? 誰だ?!)」

ムクッ、ガサゴソ、ガサゴソ(暗闇の中、起きあがるひろちゃん&よしこ)

「What't the nationality?(国籍は?)」

「・・・・ジャパーン」

「OK. Thank you!」 ガタッ。(ドアの閉まる音)

「(あ、パスポートコントロールか・・・。ちゅうか、パスポート見んの? ま、いっか、寝よ。)」

国境越え終了!

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 アムステルダム到着時刻 6:59。「今日の一日は長いぞ!」と朝からハイテンションのひろちゃん&よしこは、列車を乗り換えてザーンセ スカンスへと向かうのであった。

  

 アムステルダムの北およそ15Kmにあるザーンセ スカンスは、風車の村として知られている。この橋を渡れば、そこはザーンセ スカンス!  というところで、橋の上で遮断機がおりてきた。「ん??」と思っていると、橋がぁ・・・・・・。この大きな橋、ハネ橋だったのである。さすが、海運王国! 船が通過すると、橋は元に戻っていくのだが、その先には自転車の大群が待っているではないか! ホントにものすごい数。カメラを向けると、笑顔で手を振って応えてくれた。
 ちなみに、オランダは自転車王国である。オランダの政府観光局のホームページには「オランダの国中、いつでもどこでも自転者にさっそうと乗った人々を見かけます。ほとんどの人が自転車を一台所有しています。ライフスタイルに合わせて何台も所有している人もいます。自転車を持たないオランダ人は「水のない魚」のようだと言われる程、この国の人々に自転車は密接な関わりを持っています。人口1500万人のところ、自転車1500万台が普及しているといわれる平らなサイクリング王国を探検しましょう。」と書かれている。


 橋の上から風車が3基みえた。で、でっかい。さぁ、いそいで行くぞ〜〜〜〜っ!

  
  

 風車や跳ね橋、古い家が並ぶこの村、実は、初めからここにあったのではなく、17世紀頃の木造家屋がだんだんと少なくなってきたため、村の人々が伝統的な民家や風車をここに移転させて保存することになったそうだ。
 まだ朝早いから、ヒツジさん達はスヤスヤお休み中だった。よしこがいくら呼んでも起きてくれなかった。でもカモさん達は元気いっぱいだった。

  

 大きな木靴を発見。ここは木靴のお店。中に入ってみると、昔の木靴からず〜〜〜っと展示してあった。そして、店の奥には作業場もあった。色とりどり、大小さまざまな木靴がたくさんあった。わ〜キレイ、わ〜キレイ! と言ってるうちに、思わず、ちっちゃいのを1足、買っちゃった。

  

 木靴のお店の次はチーズ工場。チーズの作り方を実演してくれる。オランダにはゴーダやエダムといった、チーズのふる里がある。アルクマールでは毎週金曜日にチーズ市が開かれている。昔のままのチーズ市。オランダ村やハウステンボスで見られる「カラフルな帽子をかぶったおじさんが、丸い大きなチーズをゴロ〜〜〜ンとカゴに乗せて運ぶ」光景が見れるそうだ。本当は、とっても行きたかったけど、日程の関係で今回は行けずに残念でした。


 風車ってこんなに大きかったのね。私の頭の中では「かわいらしい」風車を想像していたけど、すごく大きくて、すごく力強くてダイナミック。風車を見る目が変わりました。
 17、18世紀、オランダには9000基もの風車があったそうだ。粉ひきより、むしろ国造りに貢献したのは排水用の風車だそうだ。海抜0メートル以下が国土の4分の1もある低地オランダでは排水用の風車が大活躍だったそうだ。ちなみに、現在オランダにある風車は約950基である。

  

 風の力で大きな力が生まれている。この風車も今も現役で活躍している。

  

 テラスへ出て下を見ると、動物がいた。ナニモノかよく分からなかった。鹿かなぁ〜? で、後ろを振り向くと


物凄い迫力で風車がまわっていた。