リューベック  〜 Lübeck 〜


 初日の午前中をハンブルクで過ごした我々3人は、列車でエリカ街道北端の地・リューベックへ。
 所要時間は普通列車で50分強。冬の陽光に照らされながら一行はホンワカ気分で列車の旅を満喫。すると、通路を挟んだ向こう側の席で携帯電話の着信音が。
ビロビロビロビロビロロロロロロ・・・・
おお! やはりここはドイツ。着信音もクラシック風だぞ?! すると、驚いている3人に隣のおじいさんが教えてくれた。
「ありゃあ、ベートーベンさ。」
おおお! なるほど! さすがはドイツのじいちゃん、イカスぜ。


 ドイツの冬は日照時間が短い。リューベック駅に到着したときには、まだまだ昼間の時間だというのに早くも夕方の雰囲気。これは冬季にドイツを旅する場合には仕方がないことだ。
 街の中心に向かって歩いていくと、まず双子のとんがり帽子・ホルステン門(左の写真)が見えてくる。今から500年以上も前に作られたというこの門は、この町のシンボルでもある。バックの青空と相まってカッコイイ。屋根にはまだ雪が残ってたりしてるが、日が射しているのでさほど寒く感じない。というよりも、九州人として、太陽が照っているのに雪が溶けずに残っているという状況が不思議でならない。
 ホルステン門を通って街の中央にたどりつくと、ドデーンとマルクト広場(右の写真)に遭遇する。ここでは月曜日と木曜日に野菜市が開かれるらしい。この日は日曜日だったので、広々とした空間をのびのびと楽しんでいるといったカンジの人々が印象的だった。それに建築物の重厚な作りも面白かった。我々をして、ここを見た瞬間に「いいな〜、ココ!」と唸らせた見事な雰囲気の広場。


  

 リューベックの名物と言えば「マジパン」。大抵のガイドブックにはこう書いてある。マジパン・・・ パンか? 一瞬こう思わせるこの名物商品は、実はちゃんとしたドイツ語で発音すると「マルツィパン(Marzipan)」。なんでマジパンなんだっ!? そんなん知らん日本からの観光客がお店で、
「すみませ〜ん、マジパンくださ〜い。」
っつったって通用せんやんか!(実際、一瞬通用しなかった・・・) それでいいのか、ガイドブック!(ちなみに後で手に入れた"地球の歩き方"の方には「マルチパン」とも書いてあった。)
 というわけで、市庁舎の向かいにあり175年の歴史を誇る老舗「ニーダーエッガー」でお目当てのマルツィパンを発見(左と右の写真)。マルツィパンの正体は、アーモンドの粉をベースにして野菜や果物、動物などいろいろな形にこねて作られたお菓子。
 中央の写真は、店内にあるカフェで特大のマルツィパンパフェを頼んだよしこの図。(だって、EisTraum(アイスの夢)なんて書いてるんだもん! byよしこ) 我々は店の中央のテーブルに陣取り、よしこと宗倉助教授がこれを注文したのだが、周りにいる数十人の客達から大注目を浴びてしまった。子供までこっちを見てニヤニヤ。
「あの人たち、僕より子供っぽいの食べてるよ〜。」
とでも言っているのではないかと想像してしまった。恥ずかしかったことこの上なし。


 リューベック。小さい街だったが、ちょっとした見物には良いところだった。夕方になり薄暗くなってきたので、列車に乗って再びハンブルクへ。


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