ゲッティンゲン 〜 Göttingen 〜


 今回ひろちゃん&よしこは、ハノーファーから南へ約100キロメートル、メルヘン街道の中程に位置する街・ゲッティンゲンを訪れた。なぜ? それはICE(ドイツ新幹線)の乗車券が余っていたから。私ことひろQ博士は、この直前の月曜から金曜までICEで毎日ゲッティンゲンに通っており、その際に1週間有効なチケットを教授に買って貰っていたのであ〜る。で、週末の分を捨てちゃうのはもったいないので、今度は仕事ではなく観光で行こう!ということになったわけであ〜る。
 さて、日本にいた時にも名前だけは聞いていたゲッティンゲン。一体どんな姿を我々に見せてくれるのであろうか?


 いざゲッティンゲンへ。日曜日の午前中ということもあって、車内はガラガラ。我々はアプタイル(通常6人掛けをセットにした小客室)を2人で占有することが出来た。しかも1等車ではないかと勘違いしそうな程の広い座席。それに加えて5人掛けタイプでゆったりした客室。う〜ん、なんだかゴージャスな気分。いつも日本では車で旅をしていた我々であるが、こんないい目に会うと電車の旅も捨てがたいな〜。まあ、ハノーファーからゲッティンゲンまではICEでたった30分程度ではあったんだが。
 で、窓の外に目を移すと、2月という事もあって広大な畑を覆う雪。九州では滅多に見られない光景だ。


 駅を降りて例によって街の中心へと歩いていくと、かっちょいい教会が見えてきた。2つの塔がそびえる聖ヨハニス教会。この教会は、仕事の帰りにバスでこの横を通っていた頃から気になっていた。実際に間近を歩いてみると、これがまたさらにかっちょいい。ドイツの建物って、いかにも重厚だ。この向こう側にマルクト広場がある。
 ところで今回、おいしいハンバーガー屋さんがあると事前に聞いていた僕は、のっけからソワソワしていた。このドイツに来てさえ「McDonald's」の看板が全ての都市で目に付いてしまうハンバーガー狂・ひろQ(29歳)。ただ、ドイツの味気ないビッグマックにはいささか辟易していた。しかし! 今日のハンバーガーは美味かった〜。見てくださいよ、右の写真を。両手に収まらないほどの大きさ。中のハンバーグも肉汁たっぷり。野菜もこんもり。次にゲッティンゲンに来るのはいつになるかわかんないけど、チャンスがあったら絶対もう一度この店に来まっせ〜〜! という程のこの店の名前は・・・・忘れた。でも場所ははっきり覚えてるのでご安心を。マルクト広場から「Kurze Strasse」を20〜30m歩いたら右側にあります。機会がありましたらどうぞお試しください。


 腹ごしらえも済んで再びマルクト広場へ。広場には市庁舎も面している(左の写真)。ブレーメンでもそうだったが、ここのマルクト広場もたくさんの人が集まって賑やかだった。
 ところで、広場に立っているこの像(中央の写真)。女の子とガチョウが彫られているが、これがゲッティンゲン名物の「ガチョウ番の娘・リーゼル」。この気品のある娘さん、実はお姫様ということでございます。でも意地悪な召使いの悪巧みに会い、ガチョウ番をするはめに。でも最後はちゃんと王子様と結婚するんですね〜。う〜ん、おとぎ話の世界ですね〜。メルヘンですね〜。そう、ここはメルヘン街道の中程に位置する街・ゲッティンゲン。
 ところで、この街には名門ゲッティンゲン大学があるが、そこで博士号をゲットした学生は、このかわゆいリーゼルの頬にキスをする習わしがあるんだとか。なかなかおつな真似するやんかい、ゲッティンゲン大学よ〜。というわけで、九州大学で博士号を取得した我が輩も、ちょっとその真似事をば・・・・(右の写真)。しかし、大勢の人が見ている前でこの写真を撮るのにどれだけの勇気を振り絞ったことか。


 恥ずかしい写真を無事取り終えた後、我々は市内の散歩に出発。まず、通りに絵になりそうな風景があったので、ちと一枚(左の写真)。向こう側に見えるのは聖ヤコブ教会。この塔も高かった〜。街路に面した商店街の壁の中にはこんなに華やかに彩られているものも(中央の写真)。そして我々が向かったのは、このワインショップ「Fr. Bremer」。当時ご近所だった加藤博士に教えていただいたお勧めの店。ここは品揃えが良く、値段もそんなに高くなくて美味しいワインが揃っているんだとか。ワインマニアになりつつある我々も、当然1本買わせていただきました。


一通りアルトシュタット(旧市街)を回ったが、寒さで凍えそうになり、避難の意味も込めて繁華街の中央にあるケーキ屋「Cron & Lanz」へ。ここも加藤博士のお勧め。僕は妻ほどケーキ好きというわけではないんだが、そんな僕でも「ほほう」と唸るほど、確かにここのチョコレートケーキは美味かった。食後に熱いコーヒーを飲みながら冷えた身体があったまるのを待ち、お土産にジャムやらバームクーヘン(ドイツのお菓子としてはあまりにも有名)やらを買って、再び2月の空の下へ。


  

 1時間程度で繁華街を一周してしまった我々。あっという間だった。でも、ハノーファーも似たようなもんか? ともあれ、再びマルクト広場に到着。すると、あれ? こんな像あったっけ(右の写真)? 後日、よしこがドイツ語学校の先生に聞いてみると、あれはナントカという有名な物理学者らしかったのだが、そんなこと知る由もない妻は、その偉い学者さんに肩は組むわピースはかますわで、派手に失礼をぶっこく始末。まあよし。
 で、夕食は、銅像のすぐ近くにあるラッツケラー(市庁舎の下にあるレストラン)で。いつものように、ウェイトレスさんに尋ねる。
「ゲッティンゲンの典型的な料理って何ですかいのう?」
で、持ってきてくれたのがコレ(右の写真)。ちとピンぼけになっているのが申し訳ないんですが、なんか肉料理が出てきました。美味しかったです。こういうソースのかかった肉料理って、ドイツはホントに得意だね。肉汁が少ない分、ソースを頑張ってるんだろうな〜、きっと。もちろんゲッティンゲンの地ビールも飲んだですばい。


 いや〜、寒かったけど無事にゲッティンゲン日帰り旅行も終了。楽しかったでごわす。ただ、帰りの車内は混んでたな〜。座席の予約もしてなかったので座れるかどうかわからなかったけど、何とか空いてる席を確保。で、その日撮った写真を再生してチェックしてたら、隣に座ってたお客さん達が興味を持ちだし、「こりゃあ何かね?」と聞いてきた。おじさん達にはデジカメってかなり奇妙なアイテムみたいだね。どこに行っても知らない人たちが尋ねてくるもん。「ビデオでもなさそうだしカメラでもなさそうだし、何だろう?」ってカンジらしい。で、ドイツ語で何て説明しようかなぁ?と考えてると、こういう時って決まって近くのちびっ子が「これ、知ってる。デジカメだよ〜。」と大人達に説明してくれる。もちろん流暢なドイツ語で。助かるね〜。で、このときも隣の男の子と意気投合しちゃって仲良くツーショットに収まるよしこ。ドイツ語で楽しそうに隣の家族としゃべりまくる妻。それを横で指をくわえて見ている自分。「おい、今、何つって笑ってたんだ?」と聞くのが何か寂しい・・・


総 括 その2

 乗車券が余っていたので行ってみたゲッティンゲンであったが、なんのなんの。ハノーファーから日帰りでちょっとお散歩しに行くには十分楽しめる街だった。今日はホントに一日観光だったが、訪れる度に、何かしら違った面がまだまだ発見できるかも知れない。とにかく近いので、また行く機会があるかもな〜。その日まで、ご機嫌よう、ゲッティンゲン。


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