ブレーメン  〜 Bremen 〜


 多くの日本人にその名前が知れわたっているブレーメン。そう、あの「ブレーメンの音楽隊」の街、ブレーメンである。北ドイツの旅・2日目は、エリカ街道からやや西に場所を移し、メルヘン街道の北端の街、ブレーメンを訪れることにした。


 朝のハンブルク駅。日曜日とあって、そこまで混雑してはいなかったが、朝の駅って何だかとってもさわやかな気分になる。あくまでひろゆき基準ではあるが。ホテルをチェックアウトして徒歩1分で駅に到着したが、ブレーメン行きの列車は既にホームに着いていて、あわてて乗り場へと急ぐ我々であった。う〜ん、いつもの風景。ブレーメンまではIR(地域急行)で約1時間20分。昨日は午前様だったせいか、みんな列車の中ではウトウト状態であった。2月の陽光が車窓から差し込む中、ふと気づいたときには既にブレーメン。あぶねえ、あぶねえ。


  

 ブレーメン駅から街の中心へと歩いていくと、途中に細長い池と風車が。バックの青空が見事なので全ての物が輝いて見える。おてんとうさま、どうもありがとう。ちなみにここでもまだ雪が溶けずに残っていた。
 池を渡ってゼーゲ通りに出ると、中央の写真にあるような「豚飼いの銅像」に遭遇。豚にまたがってVサインを決めるよしこ。「こんなところにも日本人がいます。かなり変な日本人です。」とコメントしながらそのシーンをビデオに収める宗倉助教授。
 そして、右の写真が、本日のお目当てである「ブレーメンの音楽隊の銅像」。市庁舎の西北わきにポツネンと立っており、よく探さないと発見は困難である。銅像は上から順番に鶏・猫・犬・ロバで、泥棒をやっつけたときの勝利のポーズであるらしい。観光客がよく触るのでロバのすねから下は金色に光っている。よしこも白人の男の子と一緒に戯れている。



 マルクト広場。だいたいどこの街もマルクト広場と名のつく場所は賑やかで華やいでいる。一番左の写真は聖ペトリ大聖堂。2つの尖塔は高さが98mもありかっこいい。その右の写真の右側には市庁舎が写っている。とにかく爽やかな日曜日の朝である。右から2番目の写真は、マルクト広場を取り囲む建物達。ここにはギルドハウス(昔の商館)などの名建築が建ち並び、見る者をとても楽しませてくれる。一番右はローラント像。15世紀初頭に、ここマルクト広場に建てられたハンザ自由都市の象徴である。


 マルクト広場を一通り見物した後、いよいよアルトシュタットの奥へ続く小路へと入っていく。左の写真に見える黄金のプレートが我々を待ちかまえていた。天使みたいなのが剣を携えて飛翔している図。ここから始まるベトヒャー通りは、一流の建築家が総動員して1923〜1933年に作ったという美しい道。またの名を"秘密のメインストリート"というんだそうな。いつも思うけど、そんな名前、誰がつけるんだろう? それはともかく、芸術的で独創的な建築物が両脇に建ち並び、確かに雰囲気の良い通りであったことは間違いない。ブレーメンはずいぶん内陸に位置するにも関わらず港町である。広いヴェーザー川を船が登ってくるのである。だからベトヒャー通りのお土産屋さんにも船にまつわる小物がたくさん置いてあった。
 そうこうするうちに昼食タイム。ガイドブックに載っていた北ドイツ料理を食べさせてくれるレストラン「ベックス・イン・シュノーア」(右の写真)でランチ。魚、肉料理とも3人で回して食べてみたが、港町であるにもかかわらず、やっぱり僕的には肉の方が美味かった。ドイツの肉料理はソースがこってりしてて大好き。(よしこ的にはダンゼン魚の方が美味しかった。ナマズの白身がメチャ美味しかった。byよしこ)


  

 ブレーメンのアルトシュタットは道幅が狭いことで有名。真ん中の写真を見たらわかるように、人ひとり通るのがやっとの通りもある。いろんな小道が蟻の巣のように入り組んでいて、初めてここを訪れる者にとっては迷路みたいで面白い。
 地図と照らし合わせながら散歩していると、パイプを作っているおじさんを発見(左の写真)。でたっ! これがドイツのマイスター(達人の域に達した職人)だっ!! いや、多分マイスターだと思うんだけど、おじさんに直接「Sind Sie Meister?(あなた、マイスターですか?)」なんて窓越しに聞けるわけもなく、勝手にマイスターの称号を贈って勝手に感動させていただきました。っていうか、おじさん、ホントにマイスターかも知んないけど。
 「さあ、一通りまわったかな」と、再びマルクト広場まで戻ってくると、なにやら聞き覚えのある曲が。な、なにっ!? これは昨日の夜、ミュージカル「Cats」で聞いて大感激したあの名曲"Momente"ではないかっっ!! ど、どこだっ? 誰が弾いてるんだっ!? はっ、あそこだ!! と、音の鳴る方を振り向くと、黄金のプレートへと続く小道の壁際で南米の笛のような楽器を演奏してる男性が一人(右の写真)。なんであんたはそんなにタイムリーなんだ!? というわけで興奮したわたくしは、1マルク硬貨をチャリ〜ンと渡してきたのであった。


総 括 その1

 こうやって、我々の今回の1泊2日の北ドイツの旅は終わった。たった1泊だったが、天気が良かったせいもあり、とても充実した旅行となった。こりゃドイツ国内の小旅行も面白いもんだな。土日で行けるんだったら時間的にも経済的にも余裕があるし、これからもちょくちょく旅に出かけてみよう。そう思う我々であった。


次は、日を変えてゲッティンゲンへ。


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