− 1998年12月の旅 −

 ギリシャの旅  by よしこ 


 今月の旅はギリシャ。「一回近代オリンピックスタジアムで走ってみたい!」というひろちゃんの夢と、 「パルテノン神殿で古代ギリシャを感じたい!」というよしこの夢を実現するためにギリシャを訪れました。 空港からアテネ市内へ。アテネに着いての第一印象は「ものすごい排気ガス」と「怪しい客引きのおじさんたち」。むむむむむぅ・・・いったいどうなることやら??




1日目
 ハノーファー空港 6:55 発、フランクフルト乗り継ぎで、アテネのエリニトン国際空港へ 12:45(ドイツ時間)に到着。ドイツ、ギリシャ間の時差は1時間。時計の針を1時間進めた。気温は 10度前後といったところ。ちょっと肌寒い。コートを着てきて正解だった。
 エクスプレスバスに乗ろうと、バスのチケット売場へ。するとお客そっちのけでおじさんとおばさんが口論している。ものすごく激しい。 「Hello! Hello!」と何度も呼びかけ、やっとチケットを購入。
 いよいよアテネ中心部へ。バスを降りるとそこは国会議事堂前。とりあえず、ホテルへと向かったのだが、大きな荷物をもった日本人をめがけてホテルの客引きのおじさんが寄ってきた。「どこにとまるの? 安いホテルあるよ?」といった具合。「No. Thank you.」の言葉にもおじさんはあきらめること無しに、「どこにとまるの? ホテル決まってるの?」と怪しい日本語で迫ってくる。よしこは、「ホテルは予約してある。」とドイツ語で返すと、「どこのホテルだ?」とドイツ語で聞き返してくる。これ以上つきまとわれるのもイヤだから、ホテルの名前を言うと、「そこは少し高い。もっと安いホテルを知ってるから、明日からでもいいから泊まらないか?」といってくる。「問題ない。さよなら。」というと、「あなた、ドイツ語喋るんだね。そのホテル、2つ向こうの角を曲がるとあるよ。」と教えてくれ、やっと離れてくれた。周りをみるとそういうおじさんがいっぱい立ってる。もう、捕まらないようにひろちゃん&よしこは早足にホテルへと向かった。
 無事にチェックインをすませ、観光開始!

   ミトロポリ大聖堂 → ミクリ・ミトロポリ教会 → シンタグマ広場  → ザピオン → 街路樹

   → アテネ競技場 → 大統領官邸前 → リカビトスの丘 → シンタグマ広場



2日目
 クリスマスパーティー後、風邪気味だったひろちゃんだが、前日の夜、昼間に結構歩き回ったせいもあって、ちょっとダウン。今日は、観光中止かな?と思っていたが、睡眠時間をたくさんとったからか、朝から復活ひろちゃん! でも、今日はあまり歩き回るのはよそうねと、バスツアーに参加することにした。これだとラクチンだし。

   無名戦士の墓 → スニオン岬 → タベルナ



3日目
 天気も良くなってきたし、絶好のパルテノン日和! プラカの狭い路地を通りながらアクロポリスへと向かった。道ばたでレースのテーブルクロスを売ってたおばさん。なぜか日本人にしか声をかけない。「安いよ。安いよ。」と日本語で何度も繰り返す。
 いつもの「こっちや。絶対こっち!」というひろちゃんの言葉に、またもややられた。かなりの遠回りだったけど、ガイドブックには載っていないアテネの一面も見ることが出来たので、まぁ、良しとしよう。

   アゴラ → アクロポリス(ヘロデス・アティコス音楽堂パルテノン神殿丘からの景色

   → ランチ → 国立考古学博物館 → タベルナ



4日目
 アテネからバスで北へ3時間のところにあるデルフィーに行くことになった。街の中心から少し離れたバスターミナルからデルフィー行きのバスが出ている。チケットを買い、待合室へ入ると、一人の日本人が「こんにちは!」と声をかけてくれた。「いやぁ〜、こんなところで日本人に会うとは思いませんでした。」と彼は言った。「え? どうしてです?」と聞いてみると、「だって、こんなにマイナーなバスターミナル、日本人はいないと思いましたよ。だって、ほとんどツアーに参加するでしょ?」という答え。彼は3ヶ月をかけてギリシャ各地を旅してるそうだ。なかなか楽しい人で旅行中のいろんな話を聞かせてくれた。

   バスからの風景 → デルフィーの遺跡 → オリーブの森  → 山と太陽と海



5日目
 「あの靴屋に行こう!」これが今日の目的。3日目に見つけた靴屋さん。国立考古学博物館からの帰り道、またもやひろちゃんの「絶対こっち!」にやられたのだが、その、間違って通った通り沿いになかなかいい感じの靴屋さんを発見したのだ。道を間違えるのも悪いことばかりではない。
 でも、その日は閉まっていた。4時くらいだったので、きっとシエスタ中だったのだろう。シエスタというのはお昼寝の時間。時間帯はよくわからないが、シエスタの間は商店もオフィスも休むそうだ。観光客相手の場合は違うようだけど。この時間帯、緊急でない電話をするとかなりのヒンシュクを買うそうだから、驚きである。

   ギリシャ語 → 靴屋さん → オモニア広場にて → 中央市場

   → ゼウス神殿 → 渋滞の街、アテネ



 アテネにはやっぱり、「騒がしい街」という印象が一番強く残っている。だけど、一歩、遺跡地区へ入り込んでしまうと、全く世界が変わってしまう街でもある。とても同じ街だとは思えない。そこがアテネのおもしろさだった。パルテノン神殿、やっぱり見に行ってよかった。中世のお城を見るのとは違った何かを感じることができた。それが何であるのか、うまく言い表せないけど。
 それから、今回の旅で強く思ったことがある。ガイドブックによく書いてあるのが「日本語で話しかけて来る人には注意!」「親切に近づいてくる人には注意!」「無防備でお金持ち、しかも言葉が通じない日本人は絶好のカモ」。確かにそうだなぁと思った。だけど、親切に近づいてくる人は悪い人ばかりでない。本当に親切にしてくれた人も何人かいた。でも、いろいろと嫌な思いをすると、話しかけてくる人すべてに疑いの目を向けてしまう。冷たい目で、冷たい口調で、相手に接してしまう。自然とそうなっている。その人がいい人だったとき、すごく心が痛む。余裕がないからこんな風になってしまうのだろうか。普通に接しながら注意が出来るようになりたい。
 


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