‘ブランク’

「全然入らへんわ!」

 2月最後の土曜日の晩、ひらぽん今年の初打ちであった。

 一昨年の秋に仕事で猛烈に忙しいプロジェクトに異動となり、それから約1年半、数えるほどしか卓球ができなかった。

 その仕事の忙しさのピークが今年の2月であり、やっと今年初めてラケットを握る時間ができた、というわけである。

 以前に‘久しぶり’というタイトルでコラムを書いたことがあったが、そのときは3週間ぶりに卓球をしたときのことであり、おそらくコラムを書き出してからはラケット握らなかった最長期間ではないかと思う。

 さすがに通常のラリーくらいはできる。ある程度ショートもできる。しかし、フリーになるとサービスが入らない、払いが入らない、スマッシュが入らない…。

 特にサービスは長いのをメインで出すタイプなのでオーバーミスが多い。サイドスピン・ナックル・ドライブ、みんなオーバー…。

 スマッシュは練習するにつれ入りだしたが、コースががみんなストレート。どうも振り遅れている感じなのだが却ってそれが効くようだ。

 1時間ほどたって、ようやく感覚が戻りつつある感じがしてきたがそれでもまだしっくりこない。



 台を交代で使う関係上、ゲーム練習を先にし、人が減ってきたところで時間をかけて基本練習をさせてもらった。

 練習している中で一番しっくりきたのはバック側のツッツキであった。得意であったはずのフォア側のツッツキはなぜか‘ポッコンボール’になってしまう。足がちゃんと動いていないようだ。

 練習をするにつれて以前の打球感が戻ってきつつはあるが、そう簡単に戻らないのがフットワークである。

 体から離れた位置のボールを打つときに足が出ずに手打ちになっている。フォームが崩れているのでミスをするか、入っても中途半端な位置にかえってしまって逆襲をくらう。以前なら決まったボールが決まらない。歯がゆい一瞬である。

 ‘足が動いてない’とかいうと ‘いっつも動かん卓球してるやん’といわれるのだが、傍からみるよりも動いているのである。両ハンドふるためにフットワークが無いように見えるが決してそうではない、と思う…。

 ひと段落ついたとはいうもののまだ仕事は忙しいので週に1度卓球ができるかどうかというところだが、できるかぎり練習・試合に顔を出したいと思っている。

 今の状態では、試合にでてもほとんど勝てないとは思うが、今は‘参加することに意義がある’状態かな。

 練習の翌日、案の定筋肉痛だらけであった…。