ここは「インドの漫画」の部屋です。
第1回目は、インドでも大人気の「ガネーシャ神」が登場します。

ガネーシャは、別名「ガナパティ」とも呼ばれていますが、どちらも「人々の主」という意味です。インドの人々は、ガネーシャ神に、繁栄と学問、そして健康や無事を祈ります。

さて、このガネーシャ神、首から上が象です。
これには、おもしろい神話があります。

ある日、パールヴァティーという女神が、入浴をしようとしました。そこで息子のガネーシャに「私が入浴している間は、誰も通してはなりませんよ」と言いつけました。
(この時のガネーシャは、まだ象の頭ではありませんでした)

そこへシヴァ神がやってきました。シヴァ神はパールヴァティーの夫です。
ガネーシャはお母さんの言いつけを守り、「誰も通してはいけないって言われたんです」と言って、お父さんのシヴァ神を止めました。

それに怒ったシヴァ神は、なんとガネーシャの首を切り落としてしまいました。
お母さんのパールヴァティーは、嘆き悲しみ「私の息子にこんなことをするなんて!」とシヴァ神を非難しました。

シヴァ神は、「わかった、わかった。それでは、初めにここを通りかかった者の首を乗せて、息子を生き返らせるから」と約束をしました。

最初に通った者…それが象だったのです。

こうして、ガネーシャは象の頭を持つことになりました。

今回は子ども時代のガネーシャ神と、富の神「クベーラ神」が主に登場します。
どちらも「神」なのですが、そのやりとりは、なんとも人間的です。

けれども、やはり神話独特の味わいがあり、現実を越えた広い世界を感じることができます。

どうぞ、そんな世界をお楽しみください。

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