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渓谷美を鑑賞しながら、白竜狭へ | 白竜狭 |
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白竜狭を上流から観る | 途中には雪渓も残っている |
下ノ廊下は、紅葉の時期に来ると、その年にもよるが、とても素晴らしい眺めであるということであるらしいが、私はその時期に入山していないので判らない。兎に角、特別な登攀技術を持たなくても秘境の渓谷美を、多少スリルを感じながら、味わえる数少ないコースの一つが、下ノ廊下であることに間違いは無い。
まだ暗いうちにS字峡の辺りを通り過ぎてしまったので、印象に残るということはなかったが、今度このコースを再び訪れるときは、明るい時間に通過したいものだと思う。
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新越沢 | 黒部丸山東壁 |
十字峡は、黒部川に支流の棒小屋沢と剣沢が両岸から直角に流れ込み、十の字型に流れが交差したように見えるところであり、珍しい光景である。勿論、このノードは、三方向(黒部川上流、棒小屋沢、剣沢)から流入した水が、一方向(黒部川下流)に流出するという、4方向のサーキッツの接続ポイントである。棒小屋沢も剣沢も上流部がカーブしていて、下ノ廊下の登山道からは良く見えない。
十字峡を過ぎると、その上流部は白竜峡と呼ばれ、対岸の複数の小沢と両岸の岩壁の襞の曲線が絡み合い、その下を黒部川の本流が流れ、見る場所・角度によっては、自然という3次元スクリーンに表現された天然の芸術を思わせるところにかかる。
| 10時過ぎ黒四ダムに到着 |
ここは、ゆっくりと天然の芸術を鑑賞したいところであるが、まだ黒四ダムまで距離があるので、この日のうちに下ノ廊下を抜けるには、余り落ち着いてもいられない。
黒部別山沢を過ぎり、対岸に新越ノ滝を見るなどしながら先へ進むと、やがて内蔵助谷の出会いにでて内蔵助平からの登山道を右に見て進めば、黒四ダムに達する。この山行の時は、黒四ダムの放流に出くわしたが、遠くから眺めただけなのでそんなに迫力を感じなかったと思う。いかに人間が作ったドデカイ建造物から大量の水が噴出しているといっても、土台自然のスケールには敵わない。
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《2000年3月20日最初のタグを作成、2021年10月1日タグを更新》
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