7月24日 鹿島川、篭川編
テンカラ釣りで初めての釣果がありました。なんと25センチのイワナです。
4月17日を最後にずっとボウズ続きでした。5月はすでに掲載済のドジ日記。6月は雨続きでお休み。参考までに行った川を書いてみますと
7/10 群馬県 烏川(からすがわ) 薄根川(うすねがわ) 根利川(ねりがわ) 7/23 山梨県 大幡川(おおはたがわ) 菅野川(すげのかわ) このようになります。
烏川は渓流師と鮎師の混在した川でとても良い川でしたが、東京から近いこともあってかなり人が入っていました。薄根川は水量がやや不足していましたが、水生昆虫が多くエメラルドグリーンのとても気持ちの良い川でした。そして、ヤマメの姿を何度か目撃した川です。(かなりスレているようす) 根利川は7月いっぱいまで毛針禁止でしたが、山岳渓流という感じの川でとても毛針を打てるような川じゃなかったです。
大幡川の河川改修は思ったほど元にもどっておらず、今後は期待できそうにありません。菅野川はいつも人がいる川で魚がスレていて、平日にもかかわらず何のアタリもありませんでした。そんな訳でボウズ脱出を願って、7月24日午前1時長野に向け出発しました。
この日は梅雨明け宣言の出た日で、兼ねてからの約束通り、大町の小林師匠と釣行する。午前5時に昭電体育館前で待ち合わせ、まず、鹿島川へ。前日、師匠は昭電納涼大会後に2次回まで付き合い、12時まで飲んでいたそうで、かなり酒くさい状態で出発する。
めざすは鹿島川上流の黒沢。爺が岳スキー場をへて、サンアルピナ鹿島槍スキー場へ向かう途中の橋下。はじめに鹿島槍ガーデン管理釣り場受水口まで下り、そこより釣り始める。およそ、3、4キロ黒沢、小合沢間の堰堤まで3時間の釣行だ。条件としては水温、気温とも良い状態でイワナがいれば10ぐらいは出てくれるだろう。湿度がないのと山に遮られて太陽が昇って来るのが遅いため涼しく感じられる。Tシャツにハイウエーダーでも十分だ。
ところが、6 時より釣り初めてすぐ虫の洗礼を受ける。受水口まで行くのに軽く汗をかいたため、両腕の裏側と指を合計12ヶ所刺される。痒いが悪虫じゃなかったようで、そんなに腫れなかった。しかし、次の日、そのうちの3ヶ所が大きく腫れ、再び丸太状態になる。(5月22日杓子流川参照) 日焼けと痛みが重なり何でいつもこうなるのか虫に好かれても仕方ないのにと思う。
2、30分後、師匠が18センチのイワナをあげる。(リリース)1メートルぐらいの岩が2カ所連なるタマリでスゥーという感じで出てきたイワナだ。この川では流れ、水量とも多いため岩の裏側からタマリにかけて1、2度毛針を打ってから3、4メートル流す。それで出なかったら居ないはず。(それ以上、流しても意味ないじゃんと師匠がいう。)または本流をさけてヘチか足下の淀みにやはり1、2度毛針を打ってから手前に竿をあげるようにバス(馬毛で作られたテーパー)の重みを利用して毛針を演出する。ポイントの選択、毛針の演出ともかなり難しい。
初心者なので川を先行させてもらっていたが、やはり、なかなか旨くいかない。平気でポイントにジャブジャブ入っていまい、師匠の「ダメじゃないか」という声が何度も飛ぶ。ポイントは何処なのか、この先、進んでも大丈夫なのか、だんだん体が動かなくなる。そうこうしているうちに毛針が頻繁に岩にひっかかるようになる。原因がすぐに解った。つまりポイントに毛針を打ってすぐに水面上に毛針を出さないためで、これでは絶対に釣れない。
毛針を追ったイワナに虫に見えるようにする、という大変大切な事をしていないわけで、毛針が流れの上を滑るように進まなくてはいけないし、毛針を決して沈めてはいけないことが解る。今まで何をしていたのかそんな自分が情けない。師匠を見ているとポイントに向け、こんなにというほど頻繁に打っている。思わぬところにイワナがいるためで、餌釣りの先行者の後に、テンカラで入渓しても魚が出るという理由がここでも解る。本当に情けないです。
その後、何度かアタリがあるがアワセがうまくいかない。師匠に言わせると「姿が見えたらアワセをくれないとダメ。向こうあわせでは逃げられる。」ということだ。
橋下まで戻るがここから先の堰堤まで好ポイントが続く。イワナの姿を何度も見るが上げられなかった。次にネコハナまで車で下り、そこから3、4キロ同じように釣り上る。やはりここでも何度か姿を見るが上げられなかった。結局、鹿島川では師匠が上げた1尾だけだった。10ばかりの予定がこんな結果だったのは平気でジャブジャブ、ポイントに入ってしまう私が原因でした。
お昼になり、大町温泉郷の食堂で1時間休憩した後、2月に行った篭川へ行く。冬とは違い水量、水の勢いともかなり凄く、こんな流れなのに果たしてイワナ居るのかと思わせる川だ。入渓してから1時間後、カンカン照りの2時30分、遂にというかやっとというかイワナがテンカラで釣れました。師匠のおかげです。ありがとうございました。
ポイントは大岩の下のかなり大きな落ち込みに、左右から回り込んだ流れがぶつかり縦に線が出来て渦巻いているようなところで、落ち込みの上に打って、線の上に毛針が来たとたんガツンと来ましたね。最初はスレかなとも思いました。アワセをくれないでも釣れたような気がしましたが、無意識にアワセたようで気が付いた時には、口はじに針掛かりしたイワナが手元にありました。サイズは25センチ。白い綺麗なイワナでした。
その後、何度も姿を見るが上げられず、4時に納竿。思いがけずイワナがいっぱいいる川でした。正直な話、川の流れと腹に響くような音を聞いたとたん、これは今日もダメかなと思い、カメラを携帯しませんでした。自分が釣った生きているイワナを撮影できないのは残念でした。結局、師匠、20センチ、23センチの2尾。私、25センチ1尾でした。テンカラ釣りのシーズンは8月末までとのこと。もう一度、トライしたいと思っています。最後に師匠の「やっと夏の空の色になったよ」という言葉が印象的でした。