9月4日 長野県大町市 篭川 鹿島川
実は、8月7日に前回(7月24日)と同じ時間、逆のコースで釣行したのだが、まったく姿すら見せずだめだった。原因は2週間、雨らしい雨が降らなかったため、減水しはじめの悪い状態とやっぱりまだまだ毛針がうまく打てないためと思われる。そして、8月なのでどこへ行っても人がいて、キャンプや水遊びをしているからなのだろう。
今回は「こんなところにイワナが」というテーマで釣行した。場所は鹿島川の支流とだけ書いておこう。知っている人は知っている場所である。
まずは餌取りの話から。この時期、一番イワナにいいのはカクムシでこの餌は採取する場所さえ解っていれば容易に手にはいる。この虫はイタドリの茎の中に寄生している蛾の幼虫で、白くモチモチしたものなどはブドウ虫に良く似ている。割と餌もちも良く、なかなか死なない。
採取時期は9月から11月の中頃までなのだが、大町のある場所では短時間で大量に採取することができる。鹿島川や篭川周辺でもイタドリは見かけるがほとんどと言っていいくらい入っていない。師匠に言わせると「こんなに沢山取れるのは2、3メートルの川があって、夜でも比較的明るくて、親の蛾が集まりやすい条件があるからだ。」と言っていた。やはり、地元じゃないと解らないということなんですね。
餌も取れたので鹿島川支流へ。この川は3、4メートルぐらいの幅で森の中を縫うように流れ、倒木が多い。久しぶりの餌釣りなのでしかけが絡んだり、木に引っかかったりと中々うまく進めない。釣りはじめて30分。師匠が20センチのヤマメを釣りあげる。イワナのはずなのに何でヤマメかは後で。
この川は面白い川で流れ藻の中には何匹ものヤマメの稚魚がいるし、そのとなりの藻の中には6、70センチのニジマスも姿を見せる。もちろん見えるだけで一向に釣れることはない。
どんどん進むがいい場所は全て踏み後だらけでアタリはあるものの釣りあげられない。相当スレているようだ。やがて、川幅が急に狭くなり上流から流れ込んだ水が小さな淵を作っている所にでた。餌を流したとたんアタリがあり、20センチのヤマメをあげることができた。上流からの流れ込みと書いたが、実は管理釣り場からの流れ込みで逃げ出した魚が住み付いている川だった訳なのです。今日はたまたまヤマメばかりだったが、いつもはイワナやニジマスも混じるそうで今シーズン最後はイワナが釣りたかったなあ。
なんとか釣ることはできたので大町温泉郷の食堂でひと休み。午後は毛針を打ちに篭川へ。いつもの所より入渓したが、午後だったためか上に3人ほど入っているという情報があり、途中できりあげる。水は減水時よりいくぶん盛り返している状態であった。このまま帰るのは勿体無いので、堰堤を越えた上流かそこも人がいたら、うんと下流に行くことにする。
上流には幸い人がいず、さっそく入渓する。この場所もポイントは沢山あり、釣れそうな予感をさせるものがあった。しかし、姿を見るものの一向にアタリがない。3時間釣り歩いて納竿。「やっぱり、大町では8月いっぱいだよ。」という師匠の言葉。最後にイワナを見たかったなあ。
9月は仕事が忙しく、実質これが今シーズン最後の釣りになりそうです。いろいろな所に行きましたが、各々の場所で会った人達。そして友人。最もお世話になった師匠に感謝。来年もまたお世話になります。
今年は夏が長く暑かったので紅葉がいつもよりは早いだろうということです。もうどこに行くか迷っている状態で、上高地、日光湯元、裏磐梯、等など。今度はトレッキングがてら良い写真を撮りたいと思っています。 また、来年。