篭川(かごがわ)編(2月20日)
一応、今年のテーマは『テンカラでなんとか一尾あげる』で、今年一番のお魚さんを狙うべくマイナス7度のなか長野県大町市篭川へ釣行した。今年は例年より雪が少なく2月というのに重く固まっており、とても歩きやすかった。
しかし都会育ちの私にとってカンジキは初めてではないものの、ちょっと油断したら、たちまち雪の中へ潜ってしまう厄介なものだった。写真は渓流の様子と大町の小林師匠にカンジキをはかせてもらっているところ。(なさけないです。)
渓は水量はありそうに見えるが、雪の少ないのと、水門調節されていることがあって、実際よりもとても少ない。このときはもちろん餌釣り、私は600円のブドウ虫、師匠は大町温泉郷下で取ったオニゲラ。師匠は解禁まもない渓流のセオリーとして、『流れを狙わないで小さな流れ込み(たまり)を丹念にしつこいくらい狙ってくれ。』と言った。結果、イワナの影を見たにもかわらず私はボウズ、師匠はねばった勝利で15センチのイワナ(天然物)をあげた。
一時間経って雪の中を歩くのもなれた頃、何の気なしに渡渉した時カンジキで凍った石の上に乗ってしまったのと同時にカンジキの上にカンジキを踏んでしまい、その場で転倒。竿を守るために手を付いた岩に右脇腹ぶつけてしまった。その時身体半分ぬれたものの、笑ってしまうぐらい何でのもなかった。
ところが、東京に戻って1週間経っても右脇腹の痛みが消えない。これはいつもと違うと思い医者に行ってみたらみごと肋軟骨骨折していた。打ち身であればとっくに直ってもおかしくないのになんと骨折とは。この年になって骨折は初めてであった。医者は完全に直るまで1ヶ月かかると言い、この先解禁予定の渓流に行けないかと思うと『なんでやねん』という気持ちと、怪我とボウズではじまった今年の渓流はもうだめかなを予感させた。