03モデルに乗ったレポ(2002/07/28)

毎日酷暑が続きますね。(北の方はその限りではないでしょうが)おまけに仕事が死ぬほど忙しいと来ていて、なかなかスノーボードでもの思いにふけるということが出来ない状況ではりますが、暑いからこそボードの事を考え、少しでも気分的に涼もうかと....

さて、今年のオフシーズンも1/3が過ぎたところでしょうか?もう03モデルの板を注文した人、はたまたもう購入してザウスで使っているぞという人、いると思います。26日にはSNOWBOARD誌でボードテスト記事がのっていましたね。私も03モデルを注文してありまして、あとは来るのを待つばかりなんですけど....ザウスがなくなる前に来て欲しいものです。YONEXさんお願いしますよ。(藁)

私が注文した板はYONEXなんですが、ザウスで乗ってみた時のインプレッションレポートなんぞをしてみたいと思います。乗った板は以下の2本

・YONEX Carbon Titan Composite GS185

waist width:190mm side radius:15m

・YONEX Carbon Titan Composite GS180

waist width:180mm side radius:14.5m です。

YONEXの板はフルカーボンコアを使っていて補強材にチタンメッシュを入れています。構造的にはオーソドックスなサンドウィッチタイプ。ここ数年F2のCAP板がメインでしたので、乗り味がかなり違うとやばいなぁと思っていました。

乗る前に触ってみると、かなり硬い印象を受けます。はて曲がるかな??見た目の印象はブルーでまとめられていて非常にシンプルですね。TOPとTAIL付近に”V−CON”なるプレートが貼り付けられています。これはYONEXのテニスラケットに使われている振動吸収機構ですね。振動を全部排除するのではなく、余計な振動のみを取り除くというモノらしい。詳細はまだ調べてません。話がそれますが、振動を全部排除するってのは不可能に近いですからね。モノの理屈からいえば、振動しないということは変形しないに等しいことになってしまいます。そんな板は曲がらない!!トップのバタツキを押さえるための狙った周波数が有るはずですね。話を戻しましょう。

実際に乗ったときのセッティングです。

・GS185

スタンス幅:54cm 角度:前54deg、後51deg
サイドカント:なし、リフト:前つま先20mm、後かかと20mm

・GS180

スタンス幅54cm 角度:前57deg、後ろ54deg
カントリフトは同じ

スタンスはかなり広めです。その代わりリフト量が大きいセッティングになってます。一昨年くらいからこんなセッティングですね。

まずは185cmでイエローコースで足慣らしって感じで、板にお任せで乗ってみました。思っていたよりも曲がります。次に自分で動いてみると、それなりに硬い感触はあるが、良く曲がります。ただし全くズレません!!レールの上を走っているような感覚です。思いっきり前足に乗らないとズレない。まぁ長い板だから当たり前といえばあたりまえ。硬い感触はあるけれども撓む感覚はしっかりある。トーションが硬い板の特性だと思います。

身体が慣れたところでレッドコースに突入です。ここでは少しだけYONEXの板の神髄を味わえたかも...

F2に比べるとTOPがかなり強いですね。思いっきり前足に乗っていても詰まってしまうことがなかった。逆に最初はインに切れ込んで来なくてちょっと焦ったくらいです。そういえば、HOTの板とかMOSSの板とかもそんな感じでしたね。これらは皆サンドウィッチだな。F2の他にはBCSなんかも偉い勢いでインに切れ込んできます。この辺は構造の違いによる味付けなんでしょうね。

この切れ込み具合に慣れてくると、板の挙動が素直な分安心感も出てきました。思いっきり身体を預けて滑ってみましたが、いいですねぇ。なんかどこまででも倒せていけそうな感覚です。

イエローコースではOn The Railという感じでしたが、レッドコースでは斜度もあり板を立てているので、ズラシもやりやすかったですね。感覚的には切れとズレの境目がはっきりしすぎないという感じでしょうか??多少ずれてもお構いなしで横を向きすぎず次のターンにいける感じで慣性ドリフト状態でしょうか??また、特にフロントサイドですが、ターンインの時に身体を傾けすぎてしまった場合、TOPのグリップが失われてスリップダウンしてしまうのですが、この板の場合、スリップダウンしたか?と思った次の瞬間、グリップが回復して何事もなかったかのように廻って行きます。滑っている本人はやべぇやべぇという感じなんですが....この感覚をつかめてからは安心して乗り込んでいけました。これを鍛えると、見事な縦落ちしまくりのEUROターンということになるでしょう。この辺りはCAPのボードと全然違います。F2の板はとても乗りやすかったですが、ON−OFF差が大きくまた突然それはやってくるという感じでした。

185cmをひとしきり楽しんだ後は180cmにチャレンジしてみました。185に比べて板の幅が狭いので、乗り味がだいぶちがうんじゃぁないかと思いつつ滑ってみました。うーむ、幅1cmの差はだいぶ有りますね。185cmよりも下に向かって落ちていく感覚が強いです。恐らくは板が細い分ねじれないからではないでしょうか?切り返しの時に”ズバッ”っと板を立てないといけません。常にそんな滑り方をしないといけないのでかなり疲れます。また、レール感も185よりかなり強く感じました。個人的には185cmのワイドモデルのほうが良かったですね。

てなわけで、私の03ボードはYONEXのGS185になっています。

ザウスではないですが、その他のメーカーの板も乗ってみましたので、ちょこっとレポしておきます。

4月上旬アサマ2000試乗会で乗った板です。

この日はなんと朝方30cmくらいの積雪があったということで、バーンはかなり柔らかく、レースボードを試すにはちょっとつらい状況でした。春の大雪でしたからねぇ。バーンは荒れ放題になりました。

1.BC−STREAM CHARGE GS180

竹コアのボードです。手で持つとやたら重いですが、滑ると重い感じはしないですが、雪面にピタっと吸い付くような感じです。雪が柔らかいこともあって、板を立てると偉い勢いでインに切れ込んで来ます。この辺はちょっと怖かったですね。長さを感じさせない板でした。

2.VOLKL RT−GS178

VOLKLの板は初めてでしたが、なかなかいい感じでした。素直な感じです。硬さもGSボードの割には柔らかめで乗りやすかった。ターンインの挙動も速すぎないし、テールが引っかかることもない。ただもう少し、テールが硬くてもいいかなぁという印象でした。

3.F2 SPEEDSTAR RS177

フルモデルチェンジをしたF2GS用です。板のセンターがサンドウィッチでTOPとTAILがCAPという不思議な構造をした板です。乗ってみるといままでのものと全然違います。TOPとTAILがソフトなのはいままでと同じなのでターン導入は同じ感覚なのですが、板のセンターが硬いので思った以上に下に向かって走っていきます。私が数年前乗っていたSCOTTの板と良く似ています。巻いてゲートに行くというよりも、ターン前半で完全に向きを決めて後半は真っ直ぐ行けという板になっていますね。

今回のヤマケイSNOWBOARD誌のテストページはなんかあまり力はいってないなぁという感じでしたね。もっとDEEPなコメントを期待したいのですが...ただですね。硬さのグラフデータがあると思いますが、これを見ていると非常に面白いです。各社の味付けがよく出ていると思いますよ。F2のエリミネーターLTDなんかは、SLボードよりも硬かったりしてね。

今回はこの辺で