道具弄り(2002/09/29)

もう9月も終わりでザウスも閉館になってしまいますが、皆様元気でやってますでしょうか?9月は3連休が2回もあってさぞザウスも混んでいたことでしょう。9月初旬の月曜日に新板をおろしに行きましたが、月曜日の割には混雑してましたね。あ、ここでお礼を、YONEXさん、ザウス閉館までに板あげていただいてありがとうございます。ザウスが閉館するともう10月です。青空の下で滑れるのももうすぐですね。道具でも磨いてしっかり準備しましょう。

というわけで、今回は小道具ネタを書きましょう。道具とはいっても板とかブーツを何使ってるではなくて、道具をどう自分にあわせるか?ということについて書いてみたいと思います。

ボードライディングを快適にするためには、それなりに苦労しなければいけないところがあります。例えばブーツフィッティングとかバインディングのカンティングなどです。これらについて私なりの対処法をお話します。皆さんの参考になれば嬉しいですが、まぁ人それぞれなのでどうかな?

私はガキの頃から、モノを弄くるのが大好きでして、よくおもちゃを分解しては組み立ててとか、紙でいろんなモノを作って遊んでいました。弄くり過ぎて壊してしまったなんてのは数え切れないほどですが....そんなノリでボードの道具も自分で弄れる範囲においては弄っています。板のチューンはエッジ削り程度にしてあとはプロにお任せにしてますが。

まず、ブーツ。私のブーツはHEAD(BLAX)なんですが、足形はそれなりにあっていまして、インナーブーツを改造するところまでは困ってませんのでインナーブーツ弄りやシェル出しとかはやっていません。フレックスの調整をかなりやっています。私の個人的なブーツの好みとしては、前後方向のフレックスは柔らかめ、左右方向のフレックスはガチガチが好みです。
まず、横方向については、アッパーシェルの内側にスポイラーを入れてサイドフレックスを強化します。スポイラーはFRANZを使っていた頃から、インゲマーのモノを探して入手し、入れていました。今はS−LTDなので標準装備です。外側に関してはちょっと脚が痛くなりがちなので、入れていません。これで、特にバックサイドの切れ味が良くなります。普段膝を開き気味で滑っているので、ここぞというときに後ろ膝を前に寄せてあげるといいというわけです。
 次に前後方向ですが、今はかなり柔らかめにしています。昔に比べれば、上達していますので、スネをグイグイ押さなくても良くなってきています。よって柔らかめにして、ブーツのストロークを出来るだけ使えるようにしてあります。またストロークを大きく使えるようにブーツの前傾もあまり入れてません。大体1/4くらいじゃないでしょうか?硬さについてはアッパーシェルを引っ張るバネで調節するのですが、私はここをいろいろ変えてみました。まず、オリジナルのバネを外して、バネの諸元を調べてみます。バネの直径、バネの線径、長さ、巻数等々。諸元が判れば、バネ定数(何kgで何mm縮むか)が判ります。これを元に使えそうなバネを物色しました。パターンとしては
  1. イニシャルセット荷重高め、バネ定数大きめ
  2. イニシャルセット荷重高め、バネ定数小さめ
  3. イニシャルセット荷重低め、バネ定数大きめ
  4. イニシャルセット荷重低め、バネ定数小さめ

イニシャルセット荷重はナットのシメ具合である程度調整が利くので、実際には無限パターンとなってしまいますが、そこは程々に試してみました。とは書いてみたモノのイニシャル荷重ちょい高め、バネ定数小さめに狙い撃ちをして、いろいろ初期荷重を変えてみて、これがしっくりくるな程度で終わってしまいました。どうやら僕の好みはブーツシェルを潰していった時にネバーっと硬くなるやつが好みだったようです。しばらくはこのまま変えないでいくと思います。

あと前後の硬さを変える手としては、ブーツのタンを変えるという技もありますね。HEADの場合は、ハイエンドのブーツですと、ノーマルとハードの2種類が装備されていてボルトを2本緩めれば交換可能です。で、私はといいますと、さらに柔らかいのがいい感じだったので、フレックス的に一つ下のモデルのタンを装着しています。ただし、前述のバネの絡みもありますので、多分に見た目の自己満足かと....硬いほうもつけてみましたが、寒いと硬くなるんですよね。(樹脂の悲しい性ですが)寒くなっても硬さが気にならない程度にしています。ん?暖かいと柔らかくなるって??その通りですが、雪も柔らかくなるのでブーツも多少柔らかいほうが楽ですから。ははは

次にバインディングです。これもセッティングによって全然違う弄り具合になるでしょう。特にカントリフトに凝り出すともう止まりません(撃沈)。そんなものREDのユニカンを使えばいいじゃないか?という突っ込みも厳禁です。ユニカンを使えば、凄まじいパターンのセッティングが出来ますが、個人的には見た目がどうもね...てなわけで、私の場合は、カントリフト自作までやっていました。最近はカント無しでリフトのみなので、リフトの調整用の板くらいは自分で作ってしまいます。まぁ、作るとはいっても、DIYショップでアルミの板を買ってきて、ノコギリで切断し、固定用の穴をあけるくらいなんですが。自分が欲しい高さにあわせて、板を買ってくるわけです。こうするとなんぼでもあげられます。最近はINTECなんですが、INTECの場合はブーツのヒールピースとの兼ね合いでなんぼでもというわけには行きませんが...

カントの場合は板を斜めに削らなければいけないので、大変です。私の場合仕事柄加工業者とおつきあいがあるので、直談判してお願いするという手も使えます。ただ私はカントであまり困ったことがないので、そこまではやってません。
裏技としては(私の友人がやっている)インソールの下にカント、リフトになるようなものを入れて、バインディング見た目ではフラットだったりします。こんな技も使えるかも。

バインディング関係でもう一つ。ブーツとビンのガタです。BURTONブーツにBURTONのフィジクスBINの場合はほぼガタ無しです。INTECも含め、ブーツ固定にワイヤーベイルを使っているタイプはどうしてもワイヤーとブーツの間に隙間が出来るため、”ズルっ”と横に動く可能性があります。(隙間がなければ装着できませんね)それが気になる場合は、ワイヤーにビニールチューブのようなものを被せるとなかなかいいようです。私自身はINTECですが、それに関してはあまり気にならないのでなにもやっていませんが。確かMAC遠藤氏がやっていますね。尚、被せたチューブは消耗品ですので、定期的にチェックしましょう。

あ、BIN関係でもう一つありました。乗り味が変わるとかいうものじゃありませんが、BINの各部固定用の”ネジ”です。付属のものはスチールにメッキがしてあったり、黒色染めがしてあったりですが、使っていると表面処理が剥がれて見事に錆びますよね。まぁ、滑走後丹念に水分をふき取って乾燥すればなかなか錆びませんが、私の場合は”ネジなんて消耗品だ”くらいにしか考えていないため、錆びます....そこでお薦めは、ステンレスのネジを使うことです。DIYショップで売ってますのでお試し下さい。最近は頭の形もいろんなのがありますので、ほぼ対応できると思います。もしくは同じサイズ、形のネジを何本も用意しておくことでしょうか?
ちなみにBINのネジはほとんどM6X1.0(直径6mm、ネジピッチ1mm)というサイズです。メートルネジの世界規格ですから、どこで買っても同じものが手に入るはずです。と薦めておきながら、問題点もあったりします。市販のネジは一般的に長さが5mm飛びにしか設定がありません。長すぎたり、短すぎたりということが発生します。その場合は長いネジにして、ちょんぎってしまいます。スチールのネジであれば、鉄鋸とヤスリがあれば、ちょっとの手間でOK、ステンレスは、う〜ん、サンダー(砥石)しかないな....短いネジは危ないので使わないで下さいね。滑走中にネジが抜ける場合がありますので、大怪我の元です。

あとは自己満足の世界ですが、ボードだのヘルメット等に”これは俺のだぞ”という印をつけるくらいかな?プロライダーの場合はスポンサーのステッカーを貼るというのが定番(それがプロの仕事でもある)ですが、私はプロじゃありませんし、スポンサードも受けていないので、メーカーのステッカーを貼るというのはちょっと苦手です。カッコイイステッカーだからと貼っても、自分でそのモノを使って無ければ格好悪いしね。てなわけで、私の場合はマジックで好きな言葉を書いてみたり、好きなバンドのステッカーを貼ってみたりしてます。

所詮趣味だから自分が気持ち良ければ、何をしてもいいので、好き勝手にやりましょう。これから外で滑れるようになるまでの間、せっせと道具の準備をすることにしましょうか??

でわ、また