核不拡散防止条約再検討会議の1998年度準備委員会開催に向けて、NGO軍縮委員会より要請があり、被団協の見解を送りました。
ニューヨークNGO軍縮委員会 御中
親愛な友人のみなさん
NPT再検討会議の準備委員会についてのご案内をありがとうございました。
この問題についての私たちの考えをお伝えします。
私たち被爆者(ヒロシマ・ナガサキの生き残り)は、核兵器を一日も早く廃絶することが、今日もっとも重要な課題であり、NPTはその目的にとって有効でなく、むしろ有害であると考えています。
NPTは既存の核保有国の核兵器について何らの制約もすることなく、新たな国が核兵器を開発しようとすることを許さない不平等条約です。既存の核保有国については、核軍縮の具体的な数値も義務づけられておらず、国際共同査察の制度も適用されません。これでは核兵器の廃絶に近づくことは到底できません。
このような根本の問題に手をふれるものでないかぎり、私たちはNPT条約の存続に反対せざるをえません。
準備会議の場を、核兵器廃絶条約について考える場に変えていただくよう、お願いします。
1998年3月16日
日本原水爆被害者団体協議会