われわれは、米エネルギー省の臨界前核実験計画に厳重に抗議する
米エネルギー省は、通算17回目、ブッシュ政権下で4回目の臨界前核実験を6月5日午後(日本時間6日午前)にネバダ実験場で行うと発表した。本日、この計画が延期されると報道されたが、これは延期であって中止ではない。ブッシュ政権が、世界世論の非難をよそに「核態勢見直し」政策をどこまでもおしすすめようとしていることがいよいよ明白になった。
これは、2000年5月NPT再検討会議での「自国の核兵器の完全な廃絶を達成するという明白な約束」を反故にする裏切り行為であり、許すことのできない暴挙である。広島・長崎でアメリカの原爆を受け、非人道残虐の極致を体験したわれわれ被爆者は、ブッシュ政権のこの傍若無人の行為を渾身の怒りをこめて糾弾する。
われわれは、アメリカ政府に要求する。
臨界前核実験の計画をただちに放棄せよ。
「核態勢見直し」政策を撤回し、2000年5月NPT再検討会議での「自国の核兵器の完全な
廃絶を達成するという明白な約束」を実行にうつせ。
核兵器廃絶の国際条約締結のための多国間交渉をただちに開始せよ。