犬 フ ィ ラ リ ア 症


フィラリア症とは、蚊に刺されて感染し、寄生虫が心臓や肺に寄生することにより起こるおそろしい病気です。
フィラリアはそうめん状の細長い形をしています。成虫の体長は♂:17cm、♀:28cm(各平均)にもなります【右図参照】
感染の初期〜中期は無症状です。中期〜末期になると、咳・呼吸が荒い・食欲低下・散歩に行きたがらない・毛づやが悪い・運動後、失神して倒れる・おしっこが赤茶色・お腹がふくれてくる、などの 症状が確認されます。そして心臓、肺、肝臓、腎臓などが機能不全に陥り、苦しんだ末に亡くなってしまいます。

感染してしまうと、治療は大変困難です。
治療法としては、心臓手術や副作用の強い薬の投与など色々あります。ただし一度発症してしまうと、治療ができたとしても併発症が残ったりし、完治は非常にむずかしい病気です。

予防法としては、毎月一回薬を飲ませる方法が主流です。
薬を与える前に血液検査をして、フィラリア症に感染していないことを確認します。
(検査は毎年行います。毎年感染の 有無を確認することは薬事法で定められ、法律で決められています
なぜ検査が必要かというと、万が一感染していた場合、予防薬を投薬することにより死亡することがある為です。万が一の 事故を未然に防ぐためにも、投薬前の血液検査はきちんと行いましょう。

感染していないことが確認できたら、月一回内服薬を飲ませたり、頸部に薬を滴下するなどしていきます。 もっともポピュラーなものが内服薬タイプですが、錠剤・粉末・チュアブル等々色々なタイプの薬がありますので、やりやすい・その子に合った薬を選んであげてください。
蚊の出始める前(3月中旬頃〜4月頃)に血液検査で感染の有無を確認し、5月頃〜12月頃まで薬をきちんと与えれば、いくら蚊に刺されても病気を予防できます。

※予防薬の投与期間は地域によって異なります。上記は関東地方における平均期間・時期です。