午前診療の理由


● 初めてご予約をされる飼い主様より、最も多く寄せられる質問があります。それは、
鍼治療は、なぜ午前中なのか?というもの。
理由は以下の通りです。


中国古代哲学の概念の一つである陰陽学説(いんようがくせつ)の中に、「類経(るいきょう)陰陽類」というものがあります。
これには昼は「陽」、夜は「陰」に分け、さらに午前中は「陽の中の陽」、午後は「陽の中の陰」であると説明されています。

鍼治療などをする場合、陽が強い時のほうが治療効果を発揮しやすいと言われています。 その点から、治療効果を少しでも上げるため、当院では午前中の施術をおすすめしているのです。
治療が必要な動物達のため、そんな動物達を心配し、大切に想う飼い主様のため、出来ることはすべてやりたい。その一心です。


● また当院では、出来るだけ飼い主様にも治療に参加していただいています。
大切な家族です。どのような治療が行われているのか気になりますよね?

なので当院ではお預かりという形は取らずに、飼い主様にも保定をしていただきながら(*1)、一緒に治療にあたらせて頂いております。
ただ時々、飼い主様がいらっしゃることによって、甘えてじっとしていられない子がいます。鍼灸の場合ですと、動いてしまうことによって針が抜けてしまったり、お灸で火傷をしてしまう 可能性があります。事故防止のため、そういった場合に限り、いったんお席を外していただくこともございます。

ですがご安心を。その場合でも、診察室のドアの窓から治療風景をご覧いただけるようにしております。
平成三年より現在に至るまで、当院では殆どの子が飼い主様と一緒に治療することができております。 初めての場所・初めての治療ですと、動物達は当然緊張感でいっぱいです。ゆっくり、優しく、声をかけてあげてください。スタッフ共々、少しでもリラックスして治療にあたれるよう努めてまいります。


(*1) 保定…動物が動かないように押さえること。
   飼い主様に触れられていると、それだけで動物達も安心できます。