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第3部 光の筋(6)

『あなた,どこが一番感じるの?』
 携帯からは,由利のとろけるような甘い声が流れてくる。
 由利の相手は年下らしく,性格もおとなしいようで,主導権は完全に由利に握られていた。
 彼女は男をリードするのを余裕を持って楽しんでいるようで,朝里と付き合った時とは別の性格を選択しているように見えた。
『ここは感じる?乳首は感じないのね』
 由利は男の体を舐めまわしているようである。
『ここはくすぐったいのね。いいわよ,もっと責めちゃうから』
 由利が体を移動させ,衣摺れの音が漏れてきた。ピチャピチャと由利が体を舐め回している音も聞こえてきた。
 やがて,男の,<うっつ>という声が携帯から聞こえてくると同時に,チュポチュポという由利が男の猛りを咥え込んでいる音が入ってきた。
『やっぱり,ここが一番気持ちいいのね。私の唇感じるでしょう』
『ああ,気持ちいい。出ちゃいそう』
 男のくぐもった声が聞こえてきた。初めて聞こえてきた声は,少年のような高い声であった。
『まだ,出しちゃダメヨ。それとも,一回出しちゃって楽になる?君は若いから何回でも出来るよね?』
 チュポチュポという音は一段と激しくなった。
『あー。出る,出る。やめて』
という,男の声が聞こえたが,それでも由利の唇の摩擦音は,まるで刑罰を加えているかのように,しばらく鳴り止まなかった。
 一呼吸おいて,
『すっごくたくさん出たわね。ずっと我慢していたの?若いから濃いわね。お姉さんうれしいわ』
由利の声が聞こえた。由利は,若い男をいたぶって楽しんでいるようであった。
 携帯からは,ベッドのきしむ音,由利が立ち上がってバスルームに消える足音,シャワーの音などが次々と聞こえてきた。
『どうだっだ。気持ちよく出せた。1回出しちゃうと,次は落ち着いて長持ちするから。今度は本番いくからね』
『あんまり経験ないんでしょう。恥ずかしがらなくてもいいのよ』
『君のは結構立派よ。大きさも硬さも十分立派。持続力がチョットだけど,慣れれば大丈夫よ』
『今度は落ち着いてやりましょうね。楽しんでね』
 由利は気分が高揚しているのか饒舌であった。対する男は圧倒されたのか,小声で応対するだけであった。
 再び,由利と男は一体になろうとしていた。
 そのとき,男の声が聞こえた。
『顔を...』
『ええ,何?』
 不意に男がしゃべったので,よく聞きとれなかったのか,あるいは,意味理解できなかったのか,由利は男に問い返した。
『顔を,顔を踏んでもらえませんか』
男は絞り出すような声で言った。
『踏む?えー,どうして欲しいの?』
 由利は男の言った意味が理解できないようであった。
『足で..』
男はぼそっと言った。
『あなたの顔を足で踏めばいいの。分かった』
 由利は,相手の要求が理解できたようであった。立ち上がる音が聞こえると
『どう,これでいいい』
 由利は立ち上がって男の顔の上に立っているようであった。
『いい。もっと踏んで』
男は顔に由利の体重を掛けられているため,うまく発音できないようで,くぐもった声であった。
『分かった』
 由利の元気のいい声が聞こえた。
 少しして,由利の驚いた声が漏れてきた。
『あ,凄い。君のカチンカチンになってるね。涙もこぼれてる。私が上でいい?』
 由利と男の結合が始まった。由利上位の体勢のようである。
『ああ,硬いのが入ってきた。いいわあ。リードしてあげるからね。じっとしていていいわよ』


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