のぞみ
のぞみ

 広島駅で,新幹線「のぞみ」を待っていた。
 隣のホームには「こだま」が先着していた。
 私のすぐそばに白人の男女2人連れがいたのだが,彼らは先着の「こだま」に乗るべきか,やってくる「のぞみ」に乗るべきか迷っているようだった。
 やがて,二人は「こだま」の方に歩き始めたので,チョット待ってといって,切符を見せてもらった。切符は「のぞみ」指定券で,新大阪までであった。
 私は,こちら側のホームに来る列車があなたの乗るべき列車であるといったら,彼らはありがとうといった。
 話はそれだけである。

 駅の行き先表示板には,電光表示で一回おきに,「NOZOMI」という表示が出る。従って,外人であっても,どちらの方に「のぞみ」が来るのかは分かるはずである。
 しかし,切符をつらつら見てみると,「のぞみ」と書かれているだけで,ローマ字表記はない。
 「のぞみ」は全車指定であるから,指定券が必要で,自由席券を買って,やってきた列車に適当に乗るわけにはいかない。外人二人組が,明示的に「のぞみ」と言って買わないで,自動販売機で買ったり,誰かが買った切符を受け取っただけだと,自分の切符と照合できないことになる。

 切符は電算出力なのだから,JR東海は,相手が外人ならローマ字で出力してあげるとか,どこかにローマ字を入れるといった工夫が必要ではないか

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 最近,JR東海では切符に,ローマ字表記を入れると発表した。【'98/01/11】

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