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組織統制と基本的人権の問題。



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355: 名無し体育の日  2001/10/10(Wed) 00:28
えふしそ訴訟は、ニフティ、えふしそシスオペ、C氏、L氏、えふしそ会員の間の
緊張関係をきちんと理解しないと理解できない。訴訟というのは、「権利と権利との
ぶつかりあいの調整手段」なのだから。権利や権限と責任・義務を整理しないで、
単純に「言論の自由」といいきるのは、困ったものだ。

C氏の要求をどのようにして受け入れるのかということで、はなだ氏が考えるよう
な姑息な手段を講じれば、L氏や会員の側からの訴えもありえたろうし、また、
会員のニフティやえふしそへの信頼の喪失、大量脱会という事態もありえた。

「査問問題」で、「基本的人権」だけを振り回していたのと同じ論法だ。「侵しては
ならないもの」としての基本的人権は確かにあるが、同時に、任意団体の持つ
「組織統制」の権限もある。組織統制の権限もありうるのだということを前提
にしたうえで、侵してはならない基本的人権とはどの範囲にまで及ぶのかという
ことを考察するのが筋道だろう。
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もちろん、私はFSHISO訴訟当時、このフォーラムには属していない。従って、リアルな
緊張関係というものを「そのとき、その場で」みていない。それは、今でも残念である。

しかし「姑息な手段」といわれると、それは、いかがなものかと思う。この際、それが理不
尽であるかどうかはともかく、Cookie氏の目的も達成し、当時のSYSOPも嘘をつかずに
すみ、訴訟も回避する、そういう方法を、考えてみたつもりだ。

ここからは推測である。

当然、L氏は不満であろう。しかし、不満であれば、不満に思う相手と闘えばよい。それ
はN社である。会員の側からの訴えというのは、説明しろというものが大半なのだろうが
それに対して忠実な説明をSYSOPはできない状況にある。「削除を求めた会員が誰な
のか」を一切、言及できないのだから。土台、こういう要求そのものが無茶なのだが。

ニフティに対する信頼感の喪失、大量脱会という点。これは難しい。ただ一言でいうなら
「FSHISO」はLEE氏が退会しても尚、圧倒的なパワーというものがあった。また、全員が
LEE氏であったというわけでもない。つまり、そういう場からでも、ローカルルールの策定
は、ある意味、必然的に導き出されただろうと、過去ログを読んだ印象からは、そう理解
している。

さて、355氏は「査問」問題に言及している。
では、氏に訊ねてみよう。

私は、結社の自由を認めないなどと述べたことは一度もないし、組織である以上、そこに
統制も含めた「ルール」があることなど百も承知である。

では「結社の自由の下では、一切の反論権を事実上、奪われ、不当な監禁・拘束がなされ
、24時間監視がつけられ、私物を勝手に押収され、例えば、入院患者ですら、中央本部に
呼びつけられ、数日、帰さない。外部との連絡も一切とらせない」

これは妥当な行為なのか?

私が問うているのは「行為」の問題である。355氏は、この行為を「妥当」なものと考えるのだ
ろうか? FSHISOで、この私の問いに対して、きちんと回答した者は、ひとりもいない。

つまり、日本共産党の「査問」というのは、明らかに「結社の自由」の「濫用」なのである。例え
ば、犯罪の容疑者ですら、上述したような行為は行われない。弁護士もつけば、外部との連
絡も可能である。こういう「私刑」を355氏は認めるのだろうか?

私は、こういう「行為」を妥当だと考えたことは一度もない。そして、基本的人権の中にあって
も、とりわけ「言論の自由」というものが極めて重要な位置を占めると理解している。何故な
らば、言論の自由が制限されるということは、どんな対象であれ、批判の自由が制限される
ということにつながるからである。

日本共産党は、かって、治安維持法下において、極めて不当な弾圧を受けた経験を有する。
小林多喜二氏は、拷問によって殺された。あんなものは取り調べとはいわない。そういう経験
を有する政党が、どうして「査問」などという、人権侵害を平然と行えるのか。私は不思議であ
る。

「査問」は今、ちくま文庫に収録されているから、読んでみることをお勧めしたい。その上で、
355氏が「行為を認める」「行為を認めない」その立場がはっきりすると思う。そういう機会が
あれば、ぜひ「苺」に書いていただきたい。

>組織統制の権限もありうるのだということを前提にしたうえで、侵してはならない基本的人
>権とはどの範囲にまで及ぶのかということを考察するのが筋道だろう。

5番会議室で、私は「組織統制の権限もありうる」ことを否定したことはない。どこの政党にも
「除名」規約というものはある。日本共産党風に言えば「分派活動」ということになるのだろう
が、例えば自民党が田川誠一氏を「ああいう行為としての査問で」蹂躙したか、河野洋平氏
に対して「監禁・拘束」を行ったか?そんな事実を私は知らない。また、ないだろう。

さて「訴訟支援の会」の方に戻ることにしようか。

1.「他者(=この場合、私)に対する誹謗中傷侮辱が行われたことを、私が知った」
2.「その際の反論権、反論の方法はいくつか考えられる」
3.「花田は(公開の場)での公平な反論権の環境を設定した上での方法を求めた」
4.「支援の会の参加者は、それには応じない」
5.「花田もアクセスできる非公開の場であれば、それに応じてもいい」
6.「私はそれを拒否した。彼らも情報開示を拒否している」

裁判は終わり、判決は確定した。確定したということは、というより、元々、結審の段階でその
「訴訟支援の会」のパティオ構成メンバーがやることは、もう殆どない。あとは事務・資料整理
ぐらいのものである。

「訴訟支援に限定したPATIOをWAKEIさんの許諾の下に作成する」という、その役割は、既に
終了している。つまり、公開されることによって、既に確定した「判決」が、ちょっと待てという
ようなことには、ならないのである。第一、元々が「花田HPについて」なのである。それは裁判
とは何の関係もない。

共産党が査問問題に対して「党の問題なのだから党内で解決する」と繰り返し主張した。
では「「訴訟支援の会」というパティオのことでの出来事だからそれは「訴訟支援の会」で
解決する」

そんなことはできないのである。訴訟支援に関係のない、外部の会員に対して「誹謗中傷侮
辱」発言を行っている以上、この問題は既に「内部処理の次元」は超えている。

例えば、共産党員でない者が、党規約に従う、些かの必然性もないように、私が、私の所属
しない「PATIOの発言が非公開であろうと」だから、それに従って「非公開の場」で議論しなけ
ればならないなどという、いかなる道理もない。

で、私がそこにいれば、彼らは、私を前に「そういうこと」は言わない。言うというなら、当時、
私が不定期であれ、アクセス可能であった「出版推進室」にそのことを書いたはずである。

出版推進室で、私が著美発言を問題にしたときには、私は開示許諾の手続をWAKEIさんに
求めた。それは許諾されなかった。理由は「ここで本人を批判しなさい」というものである。
それを繰り返しても、全く改まらなかったという事実を、WAKEIさんは、どう考えていたのかと
今でも思うことがある。何故、そういう会員を私が許容しなければいけないのか、ということ
である。

今、考えれば「訴訟とは全く関係のないことであれ、被支援者が不快なことをするのは、それ
は支援者ではない」などという、およそ無原則な空気というものを、私は敏感に感じとってい
た。何の緊張感もなければ、自覚もない、矜持のかけらもない、私にとっては、実に奇妙な場
所へと変わっていったという面はある。

訴訟支援をするということと、その場を自分たちが規定しておきながら、平気でそれを蹂躙す
るということを受忍するというのは、全く、別の問題である。

ただし、著美氏にやりたいこと、言いたいことがあるというならば、それは、自分で管理する、
別の場を設定するなり、或いはFSHISOに書けばいい。それこそ、著美氏の「自由」である。
そこを非公開にしようが、アクセス制限しようが、GUESTチェック不可にしようが、どうしよう
が、そんなものは、私の関知することではない。好きにすればいい。

言及されている人間が「公開」することを望み、そこで「公平」な議論環境を保障し、しかもその
ことで訴訟など決しておこさないとこれだけ公言しているにもかかわらず、それに応じない理由
というのは、

1.「非公開だから」
2.「閉じた場での第三者に対する誹謗中傷侮辱発言があっても、それは、閉じた場の対象に
   しか責任はない」

というか、のどちらである。

ここに、抜け落ちているのは「そのことを外部の会員が知ったときに、それがどういう内容であ
り、そのことに対して、反論権行使を推奨する立場の面々が、どういう処理をしたか」を知る権
利、知ることによって、個人の自由な、しかし公平な場での反論を行使する権利を認めるかど
うか」ということである。もし、2であれば、事実上「誹謗中傷侮辱のやり放題」ということにもな
るだろう。第三者のことなど「知ったことではない」ということだから。

ただし、とりあえずは、当該発言ならびに処理発言の全容を、入手しなければいけないな、と
は考えている。それはnifty社に対して、近々、文書で申し入れるつもりだ。そのメールは送信
前に、ここに開示する。

私は、それは案外可能ではないかと考えている。というのはniftyが「誹謗中傷侮辱発言に対
する反論権行使のため(訴訟ではなく)に、発言ログの提出を求めているが、管理者側がそ
れを拒否している状況が続いているので、指導して欲しい」と要請して、営利サービス企業が
それを拒むとは思えないのである。

まぁ、拒まれないような文章を書いてみるつもりだが。こういうときに、長文はダメである(笑)

私との協議に応じなくとも、nifty社とは、何らかの話をするだろう。nifty社を通して、彼らが
「何をどう考えているのか」わかれば、これは、ひとつの前進である。





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