10×10赤色ドットマトリクスLEDを使用した
スクロールクロック(流れる電光表示時計)キット


完成したスクロールクロックキット

スクロールクロックが動作する様子

最終更新日 : 2001.6.8


秋月で売られている、10×10赤色ドットマトリクスLED表示パネルを使用した時計のキットです。10×10ドットですから、この表示器の中に、時計表示に最低必要な「時と分」の4桁を入れることも困難です。そこで、このキットでは、狭い表示器の中で数字をスクロールさせ、表示させてしまうという、なかなか面白い発想で表示します。

10×10のマトリクスで表示する時計なんて、画面が狭くて実用にはならないし、時計は一杯持っているので、今更買う気にはなれませんでしたが、実際に動作しているのを見ると、なかなか面白いです! 時計としての実用性はともかく、時刻の数字が流れながら表示される様子は、素人には案外ウケが良いのではないかと思い買ってみることにしました。

回路構成としくみ

この10×10ドットマトリクスLED表示器は、内部に抵抗やドライバなどを持たず、LEDと直接接続された20ピンの端子を持っています。これを40ピンのPIC16C65Bでコントロールすることで画面を表示します。LEDのドライブには、ドライバなどを使用せず、電流制限用の150Ωの抵抗だけのため、回路はとてもシンプルです。反面、駆動電流が少なく、さらに10分割のダイナミック点灯になるので、表示が暗くなってしまいます。

もう1つの特徴は、ロータリーエンコーダを使って時刻の設定などができることです。デジタル時計というと、沢山のスイッチを巧みに操作して、希望の時刻を設定しますが、これはとても面倒です。アナログ時計みたいに設定できるのは、とても操作性が良さそうに思えます。

LEDを点灯させるため、消費電力は多めになっています。説明書には25mAと書かれていますので、小容量の乾電池では長持ちしません。といって、ACアダプタのみの電源に頼ると、停電や置き場所を変更する時に、再び時刻設定が必要になります。これでは不便なので、バックアップ用の電池を接続できる回路になっています。普通の単3型乾電池でも1日くらいは持ちそうなので、バックアップ用と割り切れば使えないことはありません。

説明書には、ニカド電池をトリクル充電して使用する方法が書かれていますが、実際には、充電電圧が低すぎるので、電池が充電されず動きません。

使い勝手は?

多機能過ぎるのか、LEDの表現力の問題か、正直な処、あまり使い勝手は良くありません。

時刻の表示は、縦10×横10のドットマトリクスのうち、縦7×横10(メイン画面)を使用しています。設定時には、現在のモードや状態を示すために、縦2×横10(サブ画面)のLEDを使用します。しかし、2×10では、なんだか良く分からず、説明書の解説と比べながらの操作になってしまいます。

この時計を幾人かの人に見せて歩きましたが、なかなか評判でした。時刻が見にくいという意見は多くありましたが、おもしろさでは抜群です。スクロール速度が速いと、数字が読みにくく、逆に遅いと、4桁全部の数字を見るのに時間がかかります。また、使われている数字のフォントが少し見にくい気がします。はやり、実用性というより、おもしろさで遊んでみるのが一番かもしれません。

詳細な記事は、CQ誌 2001.6 をご覧下さい。