-------------------------------------------------------------------------- Neko−2(Ver1.0)の調整方法 1996 10/23 7K1PDM -------------------------------------------------------------------------- Neko−2は、アマチュアが開発した基板ですが、Neko−1と同様に、 基板専門会社に依頼して製作しましたので、工業用製品と同等の品質が確保されて います。誰にでも組立て易い様に、以下の点にも留意して有ります。 1.小型化、安定化の為の4層板の採用。 2.多くの部品は秋葉原の店頭で入手可能。 3.チップ部品等の購入し難い部品は未使用。 丁寧に製作すれば、必ず完動しますから、がんばって下さい。尚、 基板には1枚毎にチェッカーをかけてありますので、不良は無いはずです。 ◆初めに Neko−2基板が完成したら、組立て間違いや半田付け不良等が無いか 十分に確認してください。 ◆DCD検出ジャンパの設定 Neko−2では、TCM3105を実装しないで、9600bps専用と して使用することも考慮して有ります。 9600bps専用とする場合(3105未実装) JP4 1-2間短絡(CN1側をシ゛ャンハ゜) 9600/1200bpsとする場合(3105実装) JP4 2-3間短絡(X2側をシ゛ャンハ゜) どちらかに設定して御使用下さい。 ◆電源の投入 電源ジャック(J2)には、13.8Vを供給しますが、万一3端子 レギュレータ等に異常が有ると、Neko−2上の5Vラインに高電圧が かかる危険性が有りますから、最初は7〜8V程度を供給して下さい。 そして、基板上の5V(例えばROMの28ピン)とGND(例えばROMの 14ピン)間の電圧が5Vであることを確認して下さい。この確認後、電源 電圧を13.8Vに設定して(多少の誤差は大丈夫です)、再度5Vラインを 確認して下さい。尚、Neko−2の消費電流は、通常100mA程度です。 ◆RS232の接続 RS232ケーブルでパソコンと接続して下さい。いわゆるモデム (ストレート)ケーブルです。この状態で電源を入れると、オートボーレートが 動きますので、化け字が出る場合も有りますが、38400bpsから下がって 行きますので、 Please type asterisk (*) が正常に表示された時点で、* を入力して下さい。 bbRAM loaded with defaults A Tucson Amateur Packet Radio TNC-2 AX.25 Level 2 Version 2.0 + BLP 1.0 Release 1.1.8a 08/30/92 - 32K RAM Checksum $** ← **の値はハ゛ーシ゛ョンにより異なります cmd: 以上の様な表示が出れば、正常です。 出ない場合には、CPU、ROM/RAM回り、MAX232回りに不良が あると考えられます。 ◆PICへの書込み Neko−2は、NRZ/NRZI変換もPICにて行っていますので、 1200bps、9600bpsどちらで使用する場合にもPICを実装して 書込むことが必要です。 PICへの書込みは、別記書込み説明書(N2_PICWR.TXT)を御覧下さい。 書込みが正常に終了しない場合には、Q1、Q2、Q9付近の書込み回路に 問題が有ると思われます。 現在のバージョンは、9600bpsの送信波形データを変更しない限り、 1回書込めば以降そのまま使えます。但し、プログラムは同じですが、9600用 送信波形データによってファイルが複数種類用意されていますので、色々と 実験してみて下さい。1200bpsの性能は、どのファイルを使用しても 同じです。 ◆1200モデムの調整 Neko−2は、9600bpsがデフォルトになっていますので、 MODEm Afsk として、1200bpsへ切り換えて下さい。 ・RXBの調整 TCM3105(U18)の7ピン(RXB)の電圧が2.7V程度に なるようにVR3を調整して下さい。更に、実際の受信で良好になる様に 微調をして下さい。 ・3105実装の場合のCDL調整 スケルチONの無信号時に、VR2をまわして、DCD発光ダイオード (DS4)が点灯しなくなる直前迄回し、少し戻して下さい。 ・3105未実装の場合のCDL調整 スケルチONで、無信号と入感信号とで、DCD発光ダイオード(DS4)が 消灯/点灯する様にVR2を調整して下さい。 ・送信レベルの調整 VR4を調整して、他のTNC同様に調整して下さい。 ◆9600モデムの調整 MODEm Ffsk で9600に切換えてから、送信レベル調整をVR1で行って 下さい。受信は、無調整です。 ◆補足 ・使用RIG Neko−2のみならず、G3RUH/GMSKタイプ全般に言えることですが、 通りを良くする為には、以下の様な周波数設定PLLループ内に変調をかけない タイプのRIGを使用する必要が有ります。 7300D等 VXO変調をMIXして送信周波数を生成している物 オールモード機 SSB機は上記と同様な構成です 水晶式 あまり有りませんが・・・ 尚、古い機種は周波数ずれやQRHにも留意する必要が有ります。 定番のFT−712も、G3RUH/GMSKタイプには良好とは言えません。 CATには、良いですが(^_^;)。 ・半2重 Neko−2は、半2重動作ですので、ループバックテストは出来ません。 ・9600注入抵抗 送信機への注入抵抗が数KΩ以下になる場合には、Neko−2の出力CR 定数を変更する必要があるでしょう。G3RUHオリジナルでは、10μFと 500Ωで設計されています。通常の使用では注入抵抗値は、一般的にかなり 高いと考えて、Neko−2ではそれに合わせてあります。