防衛施設庁は、10月28日(金)口頭で、31日(月)文書で、相模原市に来庁して、米軍再編の「中間報告」を説明しました。
相模原市の米軍基地に関する主な点は、次の通りです。
1)キャンプ座間に、陸・海・空軍を統合する新司令部を移転する。この司令部は、世界のどこにでも展開可能な統合任務をもったものであり、人員は、約300人である。
2)キャンプ座間に、陸上自衛隊の中央即応集団司令部を設置する。人員は約300人である。
3)相模総合補給廠に、陸上自衛隊の普通科連隊を配置する。人員は約1300人である。これは、補給廠をより効果的に、効率的に活用するためである。この「中間報告」は、米軍基地の早期全面返還を求める市民の願いをかえりみないものであり、夏に行った「基地機能強化反対、早期返還、米軍機の爆音やめよ」の21万人余にのぼる署名に託された、市民の願いを踏みにじるものです。また、この「中間報告」は、キャンプ座間が地球的規模の戦争の司令塔になり、自衛隊が一体となって、米軍とともに、海外の戦争に踏み出して行く道筋を明白にしたものとなっています。
この様なことは、絶対に許せません。市民ぐるみの闘いと、反対の世論をひろげて、この危険な「再編」を阻止しましょう。
青森に新型レーダー 米軍再編中間報告 政府、MDで最終調整
北朝鮮などの弾道ミサイルに対処するミサイル防衛(MD)で日米両政府は二十五日までに、米軍再編問題で十月中にも策定する中間報告に米国の新型監視装置「Xバンドレーダー」の日本国内配備を盛り込む方向で最終調整に入った。両政府は今年二月の日米安全保障協議委員会(2プラス2)でMDでの共同対処能力の強化を合意しており、同レーダーを青森県内に配備する方針だ。
2プラス2では「弾道ミサイル攻撃に対する日米の防衛と抑止の能力を向上させる」との認識で一致。これを踏まえ、米軍再編の一環としてMDの主要な強化策盛り込みが浮上した。
Xバンドレーダーは日本が平成二十年度から新潟や沖縄など四カ所に導入する新型監視装置「FPS−XX」に比べ、ミサイルの形状まで識別でき、遠方の監視にも優れているのが特徴だ。
米側は(1)北朝鮮が射程三千五百−六千キロのテポドン2を開発中(2)中国も米国を射程に収める弾道ミサイルを百発保有の可能性−などを懸念。「前方でミサイルを探知して飛来方向を予測し、米本土に向けたミサイルの迎撃精度を高める必要がある」(軍事評論家の江畑謙介氏)との見方を強めている。
このため、米側は日本国内にXバンドレーダーを配備するよう打診。日本側も日本の防衛にも有益と判断、受け入れる姿勢を示していた。
当初は、北朝鮮と中国の弾道ミサイルの飛来コースを基に、配備候補地として佐渡(新潟県)などが浮上したが、米軍部隊の新たな展開は困難と判断。青森県つがる市にある航空自衛隊の車力(しゃりき)分屯基地に絞り込まれた。
車力分屯基地は日本海に近く、山などの障害物も少ない。敷地内に空自の地対空ミサイル部隊が駐屯しているが、米側は「運用部隊を展開させる余裕は十分だ」(在日米軍筋)と了解した。
米軍部隊が常駐するには、隊舎などの建設も必要だが、地元との調整や基地整備が終わるまでは、ミサイル発射の兆候を確認した際、米軍三沢基地(青森県)などからレーダーを車力分屯基地に緊急輸送する運用方法も検討されている。
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【Xバンドレーダー】海上配備型や地上配備の車両型などがあり、日本に配備されるのは後者。日本が導入するFPS−XXの周波数はL帯だが、Xバンドレーダーはこれより高周波のX帯を使う。高周波だとミサイル識別能力が高まり、追尾を攪乱(かくらん)するため弾頭に「おとり」がついた弾道ミサイルの対処も可能とされる。米軍は性能試験を重ね、近く本格配備を開始する。
(産経新聞) - 9月26日政治
【東京】政府は6日までに、在日米軍再編協議の中間報告で普天間飛行場の移設先明記を見送る方向で調整に入った。
日米両政府は29日にワシントンで外務・防衛閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)を開く方向で調整しており、中間報告はその席でまとめる見込みだが、キャンプ・シュワブ内陸案を推す日本側と辺野古浅瀬案を推す米側との溝がそれまでに埋まりそうもない、との見方が強まった。
2プラス2は町村信孝外相、大野功統防衛庁長官が訪米して開く。10月中旬にアジア各国を歴訪するラムズフェルド米国防長官は日本には立ち寄らない見込みだ。
政府関係者は6日、難航する在日米軍再編協議の中間報告に関連して「中身がないということはない。普天間(移設問題)はワン・オブ・ゼム(諸問題のうちの一つ)だ」と述べ、普天間移設問題を除いて中間報告をまとめる可能性を示唆した。
(10/7 9:43)