wiring repair



結構長い間使用してきたESCですが、故障箇所を発見したので修理を行うことにした。
(注)ここで書かれている事を、これを見た人がマネをして修理して、失敗しても僕は、一切責任取りません。

ESCをTCSPから、取り外した時である。
受信機にさした配線を引き抜こうとした時、『あれ?』何かオカシイゾ???
そう、この配線は写真のプラスチックの部分に爪で引っかかっているのだが、この爪が壊れてしまっている為に引き抜こうとするとプラスチックから外れてしまうのです。
あ〜これは直さないと・・・・
でも、これって金属の部分(金具)だけ変えるのって、無理じゃん?
あ!
じゃあ、根元から変えちまえ!!!

そして、考えに浮かんだのがKO(近藤科学)でこの線を売っていたような・・・・しかも金メッキ!!!
早速、次の日ホビーショップカワウチへ行き在庫の確認をした所、残念ながら無かった。仕方なく注文しようとしたら店長が、『これあげるよ!!』と、手には計測システム(ARC)のトランスポンダーにつける配線が・・・・
『いいのかよ!!!』と、心の中で三村なみの突っ込みをいれつつ、ありがたく頂戴しました。珍宝堂さん本当にありがとうございました。
そして、一週間後の今日(2003年3月1日)ようやく作業に取りかかりました。


process No.1
ESCの外側のカバーを外し、中の基盤を取り出す
まず外皮の両側に二つずつ、ついている爪を先の細い物で中に押しながら外皮を外します。

このESCは基盤が二層になっているので、ピンを曲げないように注意します。
(上と下が12本位のピンで繋がっている)

と、言っても僕も開けるまでは、このESCが2層になってるとは知らなかった・・・最近の小型ESCはみんなこうなっているんだろうか?

左の写真が上と下に分かれた図です。
右側が上で、左側にあるのが下です。
今回、手を入れるのは下側の基盤(写真左)だけなので、上はそこいら辺にブン投げておきます。

改めて思うのが本当にこのESCはチッチャイ!!!
そして、ここら辺で少しこの先が不安になってきているがBBSでもやると言ってしまったし、もう後には引きたくない病が発動して、辞めないで突っ走るのである!!

そして、箱を開けて浦島太郎もビックリ!!!!
なんじゃこりゃ〜!!

塵だらけである
ショックだった!!!
こんな塵を抱えて走っていたんだなーと思うと・・・

と、こんな所で落ち込んでいたら先に進まないので、さっさと塵を排除してケースをキレイに拭いてそこいら辺に
『ポイッ』
次に行きます

process No.2
ESCについている古くなった配線を取り外す
左の写真の真ん中の方にある3本の線(左から順に、黒、白、赤)の配列をメモにとっておきます。さもないと、組み終えて電源入れた瞬間に終わります。
下手すると受信機もご臨終してしまうので、何回も確認。

基盤の左端の方から生えている青い線がありますが、これは皆さんご存知のように、7.2Vサーボを使用する時の物ですが、僕は勿論そんな物は持っていません。
これからも使う事も無いだろうから、この機会に取ってしまいます。
丁度ウォーミングアップにもなるし・・・・

この線は接近してあるのがスイッチの線だけで簡単なので、サッと済ませて終了。
これが上の写真の基盤を立てて撮った所

写真ではこんなにデッカイけど実際はあれだけチッチャイから、チョット気合入ります!!

ちなみに、基盤の一番上のちょうど真ん中にある三ヶ所のハンダを溶かして線を裏から引抜きます。
写真写りが悪いので、見づらいかもしれませんが、三箇所のハンダの隙間はかなり
無いです。

慎重に半田ごてをあてて溶かしていくと
あれ?溶けてるのに抜けない・・・・なぜ?
あ〜どうして?
再度チャレンジ!!!
フン
!!!抜けた!!!!
基盤に空いている穴が小さい(約1mm無い)為に、線がハンダを吸って太くなっているのも重なり抜けにくかった様だ!
そして、3本とも慎重に∧豪快に済ませ、何とか第一危険ポイントを乗り越えたのである。

process No.3
基盤に新しい配線を取り付ける
これが、古い配線を取り外した状態です。しかし、ここで問題発生!!
上の三つの穴のうち、二つにハンダが残って穴が埋まってます。
この穴のハンダをとり除かないと、線が入りません。(線の太さと穴の大きさがほぼ同じ大きさなので、キレイにしないと厳しいです!!)

半田ごてで温めてハンダ吸いとり線で吸おうとやってみましたが、結構厳しい!!
原因は、
@隣との間隔が狭すぎる
A半田ごての熱が弱くてハンダ吸いとり線が温まらない為ハンダが染み込まない

等など色々と困難です。

ドリルで揉んでハンダを排除しようかと思いましたが、直径1o以下のドリルなんて僕は持ってません。
あ〜困った!困った!
そこで、コテでハンダを溶かして、柔らかいうちに裏から線をぶち込んで引き抜き、一緒に余分なハンダを取り除くことにしました。こんなやり方はしたく無いのですがやるしかありません!!

エイヤッ!! それッ!!

以外にも結構簡単に出来た!!!
その調子でもう一方もやって、それでもハンダが穴に少し残ったので、リーマーで排除して完成!!
何でリーマー!?と思われるかもしれませんが、その穴に入る鋭いものがリーマーしかなかったからショウガナイのです。

process No.4
新しい配線を取り付け、カバーを被せて完成
やっとここまできた!!ハンダ排除に時間がかかったのと結構面倒だったので、この辺で思う!!
『やっぱりメーカーに出した方が良かったかな〜?』
今更、そんな事を思っても後の祭りである。この状態でメーカーが受け付けるわけが無い!!

気を取り直して次に進む。

新しい線をそのまま突っ込んでハンダ付けしようかな〜
と思っていたが、突っ込む時に穴が小さすぎる為、線がバラけてしまう。
上の基盤の写真を見ての通り、間隔が狭すぎるので、隣の穴にバラけた線が当たってしまう。
当然そのままハンダ付けして終了したら、スイッチ入れた瞬間に
『パチッ プスン いやぁーーーー』

終ーーー了!!
になってしまう。
それでは何の意味も無いので、って言うかイヤなので線に超微量のハンダを染み込ませる。この時本当に少しだけにしないと、線が穴に入らなくなります。
そして、基盤にハンダ付けなんですが、ここも本当に注意しないと上の赤う文字のようになって大変です。小型化の影響受けまくりで隣との間隔が、やたら狭いので適量のハンダをサッとつけて完成です。

そして、これが取り付け終わった物です。

う〜ん!! 良い感です。

余計な7.2Vサーボ用の線取っちゃったし、受信機にさす線も短いやつを取り付けたので、非常にすっきりしました。

あとはカバーを被せて完成なんですが、何しろこれまた小型化の恩恵で中身が凝縮している為に被せづらい何てもんじゃない!!

線がカバーに当たらない様にマトメテ、慎重にピンを刺し、カバーの爪を『パチンッ』と、はめてやっと完成です。
これが全てが完成した物です。
いつ見てもキレイなESCです。線が新しくなったのでイツモ以上にに良い感じです。

あとはシャーシに取り付けるだけですが、ココでワンポイント!!!
両サイドの爪のある側(側面)にグラステープを貼っておくと、カバーが外れる事が無くなり、非常に良いです。
特に、クワンタムの基盤は二層式の為、走行中に外れてしまうとピンに負担がかかり、危険です!!!

あと、これは見たことが無いのでハッキリ言えませんが、その他の小型ESCも二層式になっていると思われるので、余計な故障防止の為にも貼っておく事を、お勧めします。

グラステープ貼っておけば、クラッシュ等でカバーが取れる事はありません。
と言うか、グラステープを貼ったのにカバーが外れるなんて衝撃をESCが受けた時点で基板が壊れます。
回避できる危険は対策をしておき回避しましょう!!!(グラステープを貼っておくって事ですよ。)
さて今回は、ESCの配線修理をやりましたが思ったのが、とっても面倒くさいと言う事です。メーカーに出せば待ってるだけで良いし、送料と修理費はかかってしまうが、リスクを考えたらメーカーに出した方が無難でしょう!!
しかし、自分でやって完成した時の達成感はカナリあります。そして走行する時には、性能的には全くと言っていいほど何も変わっていなくても、
『何か良くなったじゃないか!!』と思えたりもして、楽しみが増えます。そして、新品を買った時の様な楽しみもほんの少しだけ味わえます。

みなさんも、何か違った楽しみを見つけて、それを実行してみると良いかもしれません。
ただし、失敗しても一切責任はおいません。

今回の事で分かったこと!!
@自己満足の世界である
A基盤に手を入れるのはリスクが大き過ぎる
B完成した時の達成感は良い!!


そして一番わかったのは・・・・・・・・

走行したESCの中は塵がイッパイ!!!!