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プロトコール・マナーとは国際儀礼のことです。世界標準として、王室・皇室のよき振る舞いとして、各国で共通するマナーが、プロトコール・マナーです。日本でも、天皇一家はいつでも笑顔でいらっしゃいますね。どんなに辛い時でも優雅な微笑みをたたえること、これもプロトコール・マナーです。早速本の内容の紹介にうつりましょう。
プロトコール・マナーは、周りの人への優しさを元にしています。人に愛されようと努めることが、すばらしい礼儀作法を生むのです。
これは媚びとは根本的に異なります。「愛させよう」ではなく、「愛していただこう」と、相手と自分の命を尊ぶ心が、プロトコール・マナーの哲学なのです。
人に自分らしさを認めていただきたいと、自分磨きに励むことは、人生に張りを持たせます。自分だけの生きがいを極めようとしていると、競争・焦りとは無縁となります。生涯を通じて自分を大切に、自分自身を一流の芸術品にしようと手塩をかけていると、心が実に落ち着くのです。
この著者の考えに、大きく心をうたれました。自分はどちらかというと、人に愛されようといつも自分を殺してこびをうっているなと思っていました。さらに、人からよく見られようと思いながら競争しつつ、他人の成功を妬み、自分のふがいなさに焦っているなと感じていました。多くの人から愛していただこうと、自分を磨くこと、自分を大切にすること。自分だけの価値観を磨いていこうと努力していれば、自分の個性を殺すこともないだろうし、他の人の動きは気にならなくなることでしょう。
プロトコール・マナーの具体的作法も紹介しましょう。大切なのは姿勢です。海外の一流レストランでは、姿勢でその人の気品を判定します。海外ではプライバシーが尊重されている分、外に自然と現れる振る舞い方で人が判断されるのです。
いつも冷静に、リラックスしていること。公の場で自分の悩みを見せず、問題は自分の心で解決し、いつも明るく振舞うこと。おしりから起立させる正しい姿勢でいると、頭と体が真にリラックスし、明晰に考えることができます。
他にも、国際的な社交の場での振る舞い方、海外でのマナー、日本と海外のマナー観の違いなどについて語られています。男性でも読む価値のあるすばらしいマナー本です。