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書評:松下幸之助『商売心得帖』

この記事の最終更新日:2006年8月27日

商売心得帖
商売心得帖松下 幸之助

PHP研究所 2001-05-01

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経営心得帖 人生心得帖 社員心得帖 実践経営哲学 経営のコツここなりと気づいた価値は百万両

松下幸之助の心得帖シリーズ、今回は『商売心得帖』を紹介します。

松下さんは、陳列ひとつとっても、お客さんの気をひいてたくさん売ろうと考えてやるのでなく、どうしたらもっとお客さんが喜んでくれるか、考えながら陳列をした方が、お得意さんに喜んでもらえ、成果も上がるだろうと言います。

これはCS(カスタマーサービス)の基本ですね。

この『商売心得帖』、何よりためになるのは巻末の『古今の家訓・店訓・社訓いろいろ』です。

上杉家(謙信)の家訓、伊達正宗の遺訓、三井家、住友家、岩崎(三菱)家の家訓、株式会社電通の電通鬼十則、松下電器の綱領ほかがおさめられています。

三井家の「堅く奢侈(ぜいたく)を禁じ、厳しく節倹を行ふべし」、岩崎家の「国家的観念をもってすべての経営事業にあたるべし」という家訓には、両商家の基本が息づいています。

電通の鬼十則は全文すばらしいです。『仕事は自ら「創る」べきで、与えられるべきではない。』から、最後の『「摩擦を怖れるな。」摩擦は進歩の母、積極の肥料だ。でないと、君は卑屈未練になる。』まで、諸玉の訓示ばかりです。

強気の電通鬼十則に対して、松下電器の綱領は倫理的です。

「産業人たるの本分に徹し社会生活の改善と向上を図り、世界文化の進展に寄与せんことを期す」

企業活動が社会貢献、世界文化の進展に寄与すると感じながら、毎日働くこと、生きることができれば、人生が大変充実すると思います。


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