2003/02/08
「島ノート」に出ている「3・4・3戦法」、なかなか厄介な戦法であると思う。一手損することによ
り棒金を封じるという発想もとても参考になります。何かうまい対策法はないものかと日々苦悩 している所です。
しかし、この局面はごるは十二年も前から何十局となく経験している形なのです。相手の方
はH.A.氏。昭和30年代にアマ名人戦か何かで山形県代表を経験している方です。当時H氏は 50代後半だったでしょうか。大学入学当時二段くらいだったごるに目を掛けてくださり、飛車位 差があった時から平手で何百番と教えて頂きました。私の将棋の基礎体力は氏との指導将棋 により培われており、恩師といっても過言ではありません。顔はいかついけれども、ごるの師匠 T氏とは違って毒気のない穏やかな方でした。「泣いた赤鬼」のモデルは氏ではないだろうか、 と思うときもあります。
惜しむらくは、第1図以降のA氏の方針に2筋逆襲の狙いがなかったことです。今回の表題に
戦法が入っていないのはそこに理由があります。その構想が入っていたら、この指し方は島八 段が命名する前に「A氏流」となっていたでしょう。
現時点ではごるは3・4・3対策として次の手順を考えています。
第1図よりの指手
▲7八玉 △6二玉 ▲4八銀 △7二玉 ▲6八銀 △8二玉 ▲5六歩 △7二銀
▲7七銀 △3二飛 ▲3八金 △1四歩 ▲7九角 △3四飛 ▲5七銀 △1三角
▲2七金 △4四歩 ▲2五歩 △3三桂 ▲2六金 △4五歩 ▲4六歩
・・・(第2図)
強引に位めがけて逆襲していくのです。・・・ただし、あまり真似しようという人はいらっしゃらな
いかもしれませんね。果たしてこの構想、成立しているのかどうか、ごるにも現時点で不明で す。似たような形になった将棋がありますので、参考にあげておきます。
参考文献
1)「島ノート」、島朗著、講談社、2002
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