奧の細道二人旅・山刀伐峠越え
山形領に立石寺という山寺がある。慈覚大師の開基にして、ことに清閑の地である。一見すべきであると、人々がすすめるので、尾花沢からとつて返したが、其間七里ばかりである。着いたときはまだ日が暮れていなかった。麓の宿坊に宿を借りておいて、山上の堂に登った。岩に岩を重ねて山を作ったようで、松・杉・檜は老木となり、古くなった土は苔むし、岩の上のたくさんのお堂は扉を閉じて、物音一つ聞こえない。崖をめぐり、岩を這って仏閣を参拝したが、佳景寂寞として心が澄み渡っていくように感じた。

  閑さや岩にしみ入蝉の声

山寺1

 今回の旅のハイライト「山寺」に向かいます。
 レンタカーを「さくらんぼ東根駅」で乗り捨て、奥羽本線、仙山線を乗り継いで「山寺駅」に向かいました。従って、途中の天童辺りはパス。やむを得ませんね。

 山寺駅のホームに立つと、目の前に立石寺の景観が聳えています。あの上まで登るのかと思うと、やや緊張。
社寺風の駅舎で荷物を預けて出発
宝珠山立石寺・登山口
真夏の暑さの中、ハニーは綿紅梅に絽のもんぺ姿
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