奇妙な夢だった。
変な外国人が、ゾロゾロと出てくる。
「私は、?!!#%?!です。お久し振りです」
久し振り? 何を言っているんだ。会ったこともないのに。
どう言うことだ、次から次へと出てくる。既に十名を越えた。連中は、親しげに握手をして去って行く。
中には、頬にキスをする者もいる。男と頬擦りをするだけでも気持ちが悪いのに何てことだ。また男が来た。
「やっとお目に掛かれました。宜しく」
何と私を抱きしめ、ニコニコ笑って立ち去ろうとした。
「ちょっと待ってください」
「エッ? 何か……」
「貴方、誰ですか? それに大勢の人が貴方と同じように出てきましたが、一体、貴方たちは何ですか?」
「困りますよ、そんな無責任なことを言われては」
「無責任? 私には関わりのない人ばかりです。それに皆、見掛けは外国の人なのに日本語を話す」
「私たちを知らないなんて……。やはり無責任な人だ。でも……だから私たちを産んだのですね」
「産む? 私は男ですよ」
「男か女かなんて関係ありません。産んだとの言葉が気になるようでしたら、貴方の分身と言えばお判りいただけるのでは」
「……余計、判らなくなりました」
「産み親とも言える貴方に説明するのも変な話ですが、会った人たちの名前を良く思い出してください」
必死になって思い出した。
チャラン・ポーラン ソンナ・ヤメーテ メチア・クチア
ウッソー・ダラケン ハラー・グーロー ミズ・ムーシー
クルク・ルパー キーチ・ガイ クシャン・ハクショーン
アラン・カギリー イヤン・バッカーン ペチア・パーイ
カーサン・デ・ベッソー
「で?」
「すべて貴方の分身です。発音に惑わされたから理解できなかっただけです」
必死になって考えた。
「チャラン・ポーラン……チャランポラン? メチア・クチア……滅茶苦茶? 嘘だらけ 腹黒 ………… ちょっと待ってください。私の母は、出臍じゃない。それに私は男だ。 ペチャパイなんて……」
「お父さん、世の中とは、こんなもんです。”蛇足”が、付きもの。彼らは、単なるオマケです。
自己紹介が遅れました。私は、シツレーニン・ダ・ジャーレと申します」
「……」
目が覚めた。パジャマは、寝汗でグッショリ!
夢で良かった。いや、何処か変だ。医者に看てもらおう。