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「君を迎えに来た、魔女殿」
大陸のほぼ中央に位置する、イルーツクという名の共和国。 大陸中で不思議なちからが消えていく時代の流れの中、 この国にはまだ、『魔女』と呼ばれる女性たちが残っていました。 それでも今や魔女たちの仕事は占いや医術が主となり、 不思議なちからを使う魔女は『本物の魔女』と呼ばれていました。 その中でも最も偉大な『本物の魔女』の一人であるペリテは、 共和国を襲った大嵐をも静めたと言われています。 大嵐から27年。 魔女ペリテはこの世を静かに去りました。 魔女が遺したのは共和国評議会に届けられた一通の手紙。 そしてもう一つ、『本物の魔女』の力の全てを受け継いだという、19歳になる孫娘。 偉大な魔女の手紙と、彼女の孫娘を巡って、共和国評議会が動き始めました。 とある日、何も知らない孫娘の元に評議会の使いが訪れます。 「魔女って、誰のこと?」
魔女の孫娘は、魔女でもなんでもなかったのです。 |