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主人公であるイアン・オルムはご近所でも噂の駄目ニートな魔法使い。 魔法は使えますが呪文を片っ端から忘れてしまうので就職が難しく、 家に引きこもってネトゲをしながら自堕落な生活を送っていました。 そんな彼にある日ついに引導が渡されます。 生活費を使いまくるだけで何の生産性もない暮らしぶりに切れた祖父が、 引きこもりにとっての死刑宣告、仕送りの停止を宣言したのです。 「職探しなんて誰がするか! ハロワに火ぃつけてくる! 俺の経歴見て笑うな全員死ね!」 しかし祖父も鬼ではありません。 思い余った孫がハロワでぼっちバーベキュー大会を開催してしまうのが 目に見えていたため、別の手をうっていました。 それは、自らが理事を務める魔法学院への紹介状。 学院の臨時講師として、孫を送り込むことにしたのです。 しかも魔法学院は女しか入学できない女学院。 引きニートのくせに無駄にいい身体スペックを持つ主人公なら素晴らしい経験ができるでしょう。 うまくいけばひ孫の顔も……と不純な考えを持つ祖父は、一つ見落としをしていました。 そう、イアンは熟女専門だったのです。 「女学院!? 平均年齢いくつ!? 50越えてる!?」 そんなわけありません。 「あのジジイ! 片足だけの棺桶に全身沈めてやる!!」 バールのようなものを手に取ったイアンですが、ふと気付きました。 祖父の孫は自分の他にも数多くいますし、子も多くいます。 遺産の取り分がとても少ないのです。 というか普通に逮捕ですが引きニートなので自分のことは省みません。 うまく臨時講師を務めれば、遺産の取り分を増やしてくれると祖父の手紙にはありました。 背に腹はかえられません。 イアンは、リモコン入れに突っ込みっぱなしの魔法の杖を数年ぶりに手に取りました。 「………もしかしたら熟女講師とかいるかもな……」 ちなみに現在のイアンの遺産取り分は300Gですが、それは祖父以外知る由もありません。 |