間違いだらけの中古車選び

古車といえば、あんまり良いイメージをお持ちでない方、沢山いらっしゃると思います。かくいう僕の155ノルドちゃんも中古車ですが、幸いにも4万キロ近く走った車としては大した不具合もなく(もちろん少しはありますが)、元気に走ってくれてます。



ただ、そういう幸運な車ばかりではありません。中古車という車はそれだけ年数を経て他人の手をわたって来ているわけですから、中にはヘンなのもあります。
ぶっちゃけて言えば中古車は恐い!!です。
本日はそういうお話です。僕の失敗談です。これからアルファに限らず中古車を求めようという人はよ〜く聞いてくださいね。


事の起こりは結婚して赤ちゃんができちゃったということでした。当時僕はご存じの通り98年型スパイダーに乗っておりましてアルファライフを満喫しておりました。僕はこの車がとっても好きでとても手放そうとは思っておりませんでした。
で、どう考えたかと言えば・・・

セカンドカーを買おう。ということでした。
うちの嫁さんはスパイダー売って欲しかったようですが、僕はイヤだったのですね〜。

そこで、スパイダーを買った福岡県大野城市の某ラテン車販売店(名前は伏せますが、太宰府インターのすぐ手前の店です。そう、あの「デス○ィーノ」とかいうお店ですよ。昔はG○Tとかいってました)でそういった車ない?と聞くと、じゃあプジョーなんてどう? という話になりました。
プジョー306なら4人乗れるし、嫁さんも運転できそうだし、いいかな〜と思ったもので、4ドアのオートマ97年式306をお願いしました。

やってきたのはきれいな(最初はそう見えた)ルシファーレッドの306styleでした。
そのお店は長いつきあいだったのですっかり信用しており、見ただけで試乗もせずに買ってしまいました。
諸経費込みでぬえわ万胃炎でした。



機関は順調でした。よく走りました。内装もまあまあ奇麗でした。しかしエンジン音がアルファと違いただうるさいだけで、パワーステアリングなのにめちゃくちゃ重く(プジョーは伝統的にステアリング重いのか?それとも僕のがはずれだったのか?)、オートマということもあってあんまり気に入りませんでした。でも子供のためと思い我慢してました。

ある他の車屋さんからのあの一言を聞くまでは・・・。

「この車、ほとんど全塗装してますよ。」
えっ??
「しかも、仕上がりが非道い。めちゃくちゃ下手ですね。これじゃもう少ししたらペリペリ剥がれてきますよ」
ええっ??

そ、そんなこと聞いてないぞ!!!!!

でもその車屋さんにちょうど来ていた塗装業の人が言っていたので間違いはないみたい・・・。 よーく見てみたら、確かにボディはボンネットをのぞいて細かい凸凹が多いし、しかも黒いプラスチックの部分に何カ所か赤い色がはみ出している。こんなこと普通絶対にあり得ません。まあ事故車ではなさそう、とのことだったのですが・・・。

もちろん、すぐに元のお店(デステ○ーノ)に持っていきましたよ。

「これ、ほとんど全塗装してるらしいですねっ、そんなこと聞いてませんでしたよ!!」
というと、実際に僕に売った若い店員さんが出てきて、目を白黒させながら、
「え、ええっ!? ほんとですか??」
「ほら、こーゆうとことか、こーゆうとことか・・・。」
「そ、そ、そうですね〜(-_-;)」
その店員さんは本当にまったく知らなかったようでしたが・・・。
「そーゆう話、まったく聞いてないんですけどっ! この車買ったとき、きれいな無事故車と同じ価格でしたよね。これ、どーしてもらえるんでしょうかっ??」
「ちょ、ちょっと待っててください。」
そういって奥に消えていきました。

すると社長が出てきました。出たな黒幕!!
「ぼかぁ、知ってましたよ。」
と、ぬけぬけというのです。
「でもボンネットのとこは塗ってないでしょ。そういうのは全塗装って言わないんですよ。また事故車じゃないから報告の義務もないんです。」
そ、そうなのか!? しかしほとんど全面を塗り変えてるんだぞ!!
しかも長いつきあいの客にそういう物を平気で売るのか!?
「でも長いつきあいなんだから、そのくらい教えてくれてもいいでしょう?」
「いーえ、たとえ誰でも私は教えません。」

「じゃあ、ほとんど全塗装している欠陥車であることがわかってて、それを通常の相場の価格で売ったということですね。」
「でも走る分には異常なかったでしょ? しかも全塗装じゃないから通常の価格で売ったまでです。」
「じゃあ、よく見なかった私が、だまされた私が悪いっていうことですね。」
「そうは言ってませんが。残念です。いままで仲良くやってこれたのにこんな事になってしまって。」
オイオイそうしたのはそっちだろ!?

「げっきょうパパさん、気に入らないようですから、今だったら通常の引き取り値で引き取ってもいいですよ。」
そこで提示されたのは、ゆわ万胃炎でした。確かに相場の引き取り値でした。
すると、こーゆうとこで買ったスパイダーにも信がおけなくなった僕の気持ちを察してか・・・、
「どうですか? 今だったらスパイダーも高く引き取りますよ。」
と言ってきたのです。
しかし次の車が決まっていない状況でスパイダーを手放すわけにも行かない僕は、
「この次まで待ってください。」
と言ったのです。相手はいいですよ待ちましょう、と確かに言いました。
めちゃめちゃ腹は立ちましたが、確かに車として完全な欠陥品というわけではなく、法的にも問題なく・・・、ただこの店を信じていただけに、こういう仕打ちを受けるとは・・・というやりきれなさだけが残りました。

そしてその次の車が今のノルドちゃんということになるんですが、その車をアレーゼ博多さんで見つけてから、じゃあスパイダーを売ろうと再び店に出向いたとき・・・。
またも裏切られたのです。

「じゃ、これがプジョーの売却証明書です。」
「・・・確かに。ではスパイダーの処分もしたいのですが。」
「え? もううちでは引き取りませんよ。」
「はぁ?? この次来たときに返事するって言ったでしょう? で、それを了承されたでしょう?」
「そんなこと言ってません。この前だったらげっきょうパパさんとの仲だから高く引き取るつもりでしたが、今頃言われてもねぇ・・・。」
またか・・・。正直そう思いました。
「じゃあ、いくらだったら引き取るんですか?」
「いくらでも引き取りません。0円でもね!!」
「また裏切ったんですね・・・。」
「人聞き悪いなぁ。そんなことしていたらこの商売成り立たないんですよ! いままで仲良くやってきたじゃないですか。そんなことするわけないでしょう!」
そう言って寒空の中を放り出されました。今までは行き帰りのお迎え付きだったのに・・・。

結局プジョーはその店に売り、スパイダーはアレーゼさんに引き取ってもらいました。もちろん相場ですから価値は下がりました。

確かにもともとメカニックの腕とか営業姿勢とかちょっと?なところはあるお店でした。
スパイダーの車高を落としたかったときに「サスとスプリング両方変えないと落ちませんよ。」と言ったお店だったし(実際はスプリング変えただけで車高は落ちます) それでサスとスプリング全部あわせて購入させられましたし(25万胃炎くらい)、エアコンが壊れたときもその原因が突き止めきれませんでいした。(結局コード類が溶けかかってたという事だったんですが・・・。これはアレーゼ博多さんでやっと直りました)

いろいろ今回のことでは勉強させられました。結果として70万胃炎くらいの損になったんですが、学習費ということで慰めてます。
気付いたことを少々。
@展示車ばかり多くてもリフトが少ないとかメカニックマンが少ないようなお店はマズい。
Aいつもお客の影が見えないようなお店はマズい。
B必ず試乗すること。試乗させないようなお店はマズい
Cわからなくてもいいからボンネットも開けてみること。外がきれいでもエンジンだけ汚い場合はマズい。
Dよーくボディを眺めてみること。間近からじっと見てみること。塗装面が妙に凸凹していたり、塗装がはみ出していないか。そういう車は事故車の可能性があります! 必ず明るい日差しの元で見ること!! 夜のスポットライトは傷を隠してしまいます。


みなさんも中古車を選ぶときは細心の注意を払ってくださいね!