間違いだらけのアルファ選び その1

重要なコラムです。
アルファを今から買いたいという方、それもアルファ初心者の方、それどころか、ちょっと156スポーツワゴンってかっこいいな〜とか思っている輸入車初心者の方!! に必見です。
一台目がダイハツ・ミラで、次がいきなりアルファ・スパイダーという暴挙を犯した私が言ってるのだから間違いありません。

一部、過激な発言もありますが、笑って許してくださいm(__)m

黄金律その一
○アルファ中毒は間違いなく存在する
にいう「アルファ中毒」。これは間違いなく存在します。
もともとRX-7のロータリー(注1)が好きだっ、とかBMWのシルキー6(注2)が、とかおっしゃる方は安心してください。そういう方は一度アルファに来られても「遅い」「ゆるい(ボディが)」と必ず感じられ、去って行かれることでしょう。
問題なのは、「子金はあるし何かちょっと変った外車はないかな?このごろはイタ車も評価高いし」などと思っておられるエグゼクティブ(注3)な方々なのです。
そういう今まで「ト○タ・マーク2」とか「ニッ○ン・シーマ」に乗っておられた方は要注意です。いや、危険ですらあります。

TOYOTA MK II NISSAN CIMA

ルファという車には、「乗ってると楽しい」とか「ハンドリングがいい」とか「このエンジン音マフラー音がたまらない」と思わせるマジックというかトリックがあるのです。いやこれはきっと魔法(注4)でしょう。そうに違いありません。なんていったって、イタリアという国はシルクロードの終着点であり、大ローマ帝国が存在した国です。ムッソリーニ(注5)も出た国です。エジプトのミイラを乾かして飲んだりしていた(注6)国です。車の製造工程の中で魔法の一つもかけてやる部分があるに決まっています。
「ウソだ」と思われる方は、さっきディーラーでもらってきた156の宣伝用パンフを「トヨ○・マーク2」とか「ニ○サン・シーマ」の取説と比べてみてください。性能事体はアルファは全然平凡な数値でしょう?違いますか?
しかしそういう方は必ずアルファにはまってしまいます。なぜでしょう?

動車の究極の姿というのは「陸上を走る最速で使い勝手が良く安全で快適な移動手段」に過ぎません。そういう面から見ると現在最も近いのは、「○ヨタ・セルシオ」であり「メルセデ○ベンツ・Sクラス」であり「ポル○ェ・911カレラ4」等などの車であると言えます。「ポ○シェは空冷(現在のポ○シェは水冷)じゃなきゃカスだ」などと言っている輩は無視してください。ポル○ェ社の技術者が作りたいのはあくまで「陸上を走る最速で使い勝手が良く安全で快適な移動手段」なのであって、一部のエンスー(注7)の機嫌を取るために造っているのではないのです。技術者にしてみれば、過去の車は全てが失敗作なのであって、現行ポ○シェが最も理想に近いものなのです。
TOYOTA CERCIOR MERCEDES-BENTZ S-Class PORSCHE 911 CARERRA 4

はアルファはどうかといいますと、全然ダメです。そういった自動車としての理想から申しますと、かけ離れています。「乗ってると楽しい」とか「ハンドリングがいい」とか「このエンジン音マフラー音がたまらない」とかみんな言ってるじゃんとおっしゃる向きもあるでしょうが、だまされてはいけません。それこそが「アルファ・マジック」なのです。
「乗ってると楽しい」のは適度な振動や騒音が常にあるからです。全く何にも刺激がないと人間は眠くなります。うるさ過ぎると逆に不快に感じます。脳のカテコールアミン(注8)分泌を適度にコントロールする、その微妙なサジ加減がアルファは実にうまいのです。「ハンドリングがいい」のもマジックです。ハンドルを回す量とタイヤの曲がる角度は簡単に調節できて、しかも現在はパワーアシストも秀逸ですし、いくらでも「ちょっと切るだけでスパッと向きを変えるハンドリング」というものはできてしまうのです。そのハンドルがすごく切れやすいという錯覚を生ませるのもマジックなのです。「このエンジン音マフラー音がたまらない」なんていっているのは、運転している人だけで同乗者は不快です。だって一般的に言えばただうるさいだけですもの。
そういう風なちょっと訳知り顔のお父さんに訴える(要するにだます)ことにかけてはアルファは天才的ですね。さすがイタリア人。究極の車のポテンシャル(つまり、危険な状態になったとき実際に危険を回避できるか)という点で突き詰めれば、おそらくB○Wとかメルセ○ス・ベンツのほうが上でしょう。でも一般的な常用域での面白さ(つまり人馬一体になった感覚というか錯覚)は断然アルファでしょうね。

ALFAROMEO 156

そういう感覚がいつもいつもあれば、みなさんアルファ中毒になっていってしまうわけです。中毒ですからどんどん症状は進みます。もうアルファなしでは生きられません。そういう私もそうですけど。


在割とアルファは売れているそうです。新車登録年間5000台と、かつてないフィーバーに沸いてます。それもこれも156のセレスピードとQ-SYSTEM(注9)のおかげでしょう。
値段も高そうに思えますが、実はBM○なんかより安い!!(156ツインスパークのマニュアルが359万円、○MW 3シリーズの2リットルモデル320iがオートマで418万円もするんです!)のも一因なんでしょうけど、やはり消費者の嗜好が変ってきたということではないでしょうか。
例えば現在大ブレイク中の「i-Mac」(注10)です。一次はマイ○ロソフトに吸収寸前だったMaci○tosh社の危機的状況を見事回避した名機です。
一体アレのどこが良いのか??
今のペン○ィアムIII機に比べ明らかに遅く、拡張性も悪く、周辺機器も高く、すぐに機能不全に陥り、しかも修理代はバカ高いと来ている。
しかし売れています。

それはなぜか。

i-Mac G-4 cube

それを僕は『機械のペット化』と呼んでいます。もちろん僕だけです、呼んでるのは。
i-Macもアルファもすでにペットと化しているのです!
家のペットが病気になっても、心配する人こそあれ、怒ることはないでしょう?
すでにほぼ完成した自動車や電気機器は消費者にとっては十分なのです。自動車なんざ4人乗れてエアコンが効けばいいし、パソコンはインターネットとメールが書ければいい。
どれもそういった条件を満たしていたら、あとは「見た目」だけじゃないでしょうか。


注1:マツダの世界の誇る小型軽量高出力のエンジンのことです。なんとこれでル・マン24時間レースに優勝しているのです。簡単に言えば、シリンダーの中でおにぎりが回転するような構造です。
注2:BMWの誇る直列6気筒エンジンのことです。"滑らかに回る"ということで、そう呼ばれているんですが、エンジンの完成度から言えば絶対ホ○ダが上です。
注3:金持ちのことです。
注4:ヘンな三角帽をかぶってヘンテコな杖を持って呪文を唱えるジイさんがやるアレです
注5:イタリア共和国版ヒトラーです。ファシスト党党首。でもただのデブのおっさんです。イタリアが負けたとき、銃殺刑にされて市内を引きずりまわされたそうです。
注6:健康食品だったそうですよ。
注7:車、それも他の人があんまり欲しがらないような車好きのことです。まあ聞こえは良いけど要するに「オタク」です。
注8:脳内物質の一つです。良い気持ちになります。たくさん出るとハイになります。いいです
注9:「セレスピード」は156ツインスパークのセミオートマのことです。フェラーリF355についてたF1ばりのクラッチなし変速装置のことです。「Q-SYSTEM」は156 V6についてるやつで、こっちは普通のオートマです。
注10:もはや言うまでもない「スケルトンボディ」のさきがけとなったおよそパソコンとは思えないカラフルな色調のマッキントッシュです。デザイン的にはダントツです。21世紀のパソコンはきっとこうなるでしょう。でも中身はマックOSじゃないと思います。