「まぁーったく、やれやれ。あのジーサマにも困ったもんだわ。」 やっとのこと、臨時の巫女アルバイトから解放されたクリシダお嬢さまは、お正月気分もそろそろ晴れようとする頃神社にお参りにやってきました。 「あの〜、お嬢さま。何でわざわざ他の神社までやってきたんです? お嬢さまのおうちじゃダメだったんですか?」 「あのねぇ、いい? アタシは少なくとも1週間はあのジーサマの顔見たくないの。Understand?」 「ま、まあそうでしょうね。やっぱりね。(^_^;」 「それにたまにこういう田舎の神社に来るのもいいじゃない? こういう雰囲気はやっぱ日本が一番よね〜。」 「おや、おみくじなんてありますよお嬢さま。どうです?久しぶりに。」 「そうねぇ、やってみようかしら。んあ??」 「ど、どうしました、妙な声上げて。」 「あらぁ〜、妙ちゃんじゃない!! 今年はここでバイトしてたのね〜!」 お嬢さまが見つけたのは、販売所に座っていた一人の巫女さんでした。 どうやら、その娘が去年までおじいさまの神社でバイトしていたという妙さんのようです。 「あら!クリシダお嬢さん!お久しぶり〜。」 「久しぶりねー。どうしてる?」 「それよりごめんなさい、お嬢さん。今年はバイト行かなくて・・・。」 「いーのよ、今時時給450円なんてどこの神社もやんないわよ。あのジーサマにも困ったもんよねー。」 「今年はどうだったんですか? 巫女役つかまったんですか??」 「ん?あ、ああ、えーとね、な、なんかぎりぎりで誰か雇ったらしいよ。」 「かなり強引だったみたいですがねぇ。ねぇお嬢さま。(^ー^)ニヤニヤ」 「(うるさいわネ。)ま、まあ、それはいいとして・・・。そうね、おみくじでも一つもらおうかしら。」 「あ、はい。ありがとうございます。」 「今年は素敵な出会いがあるといいですねぇ。ねぇお嬢さま。(^ー^)ニヤニヤ」 「う、うるさいわね〜。舌抜くわよ。(`_´;」 「はい、どうぞお嬢さん。(あ、これサービスにしときますから。内緒ですよ。)」 「え?いいの?ありがとー。(^ー^) (パラパラ)えっと、なになに?」 シーン お嬢さまの顔色がみるみる蒼くなっていきました。 「え?あの、お嬢さん、どうしました? そんなに悪かったですか? おかしいな、吉以下は入ってないハズなんだけど・・・。(゚_゚;アセアセ」 「・・・どうやらさっきのサービスで新年の運使い切っちゃったみたいですねぇ・・・。」 「あ、あの、お嬢さん、固まっちゃってますけど・・・。」 「しばらくそのままにしといて下さい。」 遠くからカップルの楽しそうな笑い声が聞こえてきます。 |