すれ違い?

― バトー ―

まったく、少佐は何処に居るんだ?

そんな事を考えながら、だっだ広い9課オフィスを歩き回る、オペレーションルームから始まって、会議室→エレベーターホール→ロッカー→射撃場→ハンガー→トレーニングルームの順にもう三周だ、もしやと思って電波遮断区画まで足を伸ばしたが無駄だった、電通であるいはメンバーに居場所を聞いてそこへ行けばいい話しだが、何故か自分で見つけ出したかった

「しょがねぇ」

そう言って四周目に突入した。

 

― 少佐 ―

まったく、あの男は何処に居るのだろう?

ハンガーに転がっていたタチコマのセンサーボール(廃棄処分部品)をつま先でリフティングしながら考える、ハンガー→トレーニングルーム→会議室→エレベーターホール→ロッカー→射撃場→オペレーションルームの順に二周している流石に三周目ともなると、他のメンバーが不思議がる、一度、電通もしてみたが繋がらない、考えれば考えるほどイライラしてくる

・・・ドゴッ!ガゴッン!パラパラ

リフティングしていたボールを高く蹴り上げ隅に積んであった処分品の山に蹴り入れる

「コーヒーでも飲むか」

そう言いながらハンガーから出る。

 

後には訳も判らないままに脅えたタチコマが残された。

 

― イシカワ・課長 ―

「やれやれ、何をやっとるんだあの二人は?」課長からそう質問された

ダイブルームで施設内のカメラ映像を覗き込みながら、呆れた様にため息を付くしかなかった、自分としてはホンの少し気を使っただけだった、バトーにはレジャー施設の券を二枚渡し、少佐には「非番が重なった時にでもバトーと出掛けてやったらどうだ」と話しただけそれがこんな・・・ふと目を課長に向けると目が合った、どうにか出来んのかと目で聞いてくる、首を横に振るしかなかった、自分たちに出来るのはこの二人が無事に会えるのを見守るだけ、だが現状では不可能に近い

「ハア」

とダイブルームには二つのため息が重なった


何やら、微妙にズレてる“すれ違い”最後までズレそうで怖い(^^;)