― バトー編 ―
まったく・・・
こんな事してて大丈夫なのか俺は、第一どうやって誘うんだよ?
「よう、少佐、イシカワからこんなもん貰ったんだが、一緒に行かねえか?」か?
それとも
「今度の非番重なったろ?(チケット見せつつ)どうだ?」か?
だが、少佐の事だ、そんな所には行かないと断る可能性も、いや、アイツも女だ興味が無い訳は無い
だが、少佐に予定があったらどうする?
確か、「くるたん」と「ランちゃん」だったか?少佐の女友達、あの二人ともう予定を入れてるかもしれない、そうなったらどうする?俺一人で行・・・(却下)
 
少佐を探しながら何を考えてるんだ俺は、まずは少佐だろう!
いやだが、初めの一言も時には肝心か?
いやしかし、でも、けど・・・・
「ダー!!」
ガシャーン!カランカラン・・
普段考えないような事を考えたからだろう、電脳がオーバーヒート寸前になり傍にあった屑入を力任せに叩き潰した
「フウ・・・タバコでも吸いに行くか」
弁償かな?そんな事を考えながらエレベーターホールに足を向けた
 
しばらく歩いて、ホールにある休憩室が見えてきたどうやら先客が居る様だ、影しか見えないが一人だな、多分トグサだろう、報告書の作成で今夜は残業らしいからな
タバコを咥えながら休憩室の入り口をくぐろうとした時
「さっきの派手な音の犯人は貴方?」
と聞き覚えのある、が、想定外の声が俺を迎えた、驚いて顔を上げるとそこにはさっきまで散々探し回った相手がコーヒーを片手にくつろいでいた
「え?あ・・」
驚きの余り何も言えないで居る俺に不思議そうな顔で少佐がこっちを見ている、と、何かに気付いたらしくこっちに近づいてくる
「どうしたの?」
「あ?」
「これ」
そう言いながら胸ポケットからはみ出しているイシカワから貰ったチケットを二枚、指で摘みあげて目の前でヒラヒラさせる
「あ、ああ、イシカワから貰ったんだよ」
渡された理由は言わず(言えず)にただ事実だけを簡潔に伝える
「そう・・、今度の非番、空いてるかしら?」
「ん、ああ」
「じゃあ、二人でここに行きましょ、チケットも二枚あることだし」
「いいのか?」
「何が?」
「女友達は?」
「これ、平日よ?くるたんは病院、ランちゃんも仕事で二人ともすぐに休みは取れないでしょう、で、行くの?行かないの?」
「お供します少佐殿」
「そう、じゃ、準備の方たのんだわ」
そう言って、チケットを持ったまま休憩室から出て行った
後に残された俺はあっけに取られたまま、ただ呆然と立ち尽くしていた
俺の考えていた事は何だったんだ?あんだけ悩んで、屑入れまで壊して、結果がこれかよまったくやんなるぜ・・・ん、準備?
準備って、何をどーすりゃいいんだ?あんな所、一度だって行った事ねーぞ!?

さてさて、バトーさんどうするんでしょうねー?