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あきれた連中

1936年、P.C.L&吉本興業提携作品。
監督、岡田敬、伏水修。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!▼▼▼▼▼

会社を解雇された石田(横山エンタツ)は、公園のベンチで、たまたま隣り合った保険勧誘員の藤木(花菱アチャコ)からタバコを貰い受ける。

石田は、下宿先の吉岡婦人洋装店からも、家賃滞納で追い出される始末。

当てもなく歩く石田は、路上でばったり藤木と再会、かねてよりの親友のようにふるまう。
藤木は、石田を良く思い出せないまま、相手の言葉に乗せられ、いつしか昔からの知り合いのように錯覚していく。

二人が入った「カフェTAMTAM」には清美という女給がおり、二人は彼女に惚れてしまう。
しかし、彼女には、黒川という拳闘家の彼氏がボディガードのように付き添っていた。

ちゃっかり、藤木の家に居候になった石田、今度は藤木の言葉に乗せられ、拳闘ジムに入る事となる。

一方、洋装店では、女房(清川虹子)に食わせてもらっていた亭主の吉岡(徳川夢声)も、拳闘ジムのマネージャー募集に出かけ、リッキーボクシングジムで、石田、藤木、吉岡の三人は出会う事になる。

経営が苦しいボクシングジムを立て直すため、吉岡は、石田に、日本チャンピョンのブラック黒川と戦わせる事となる。

最初は固辞していた石田だったが、ブラック黒川が、女給清美の彼氏の事だと分かると、急に承諾する。

かくして、石田対黒川の一戦が始まる。

吉岡は、事前に、黒川が、強度の犬嫌いである事を知るのだったが…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

現在の吉本興業の礎ともなった、しゃべくり漫才の元祖的コンビ「エンタツ、アチャコ」主演、という事のみでなりたっているような作品。

お話自体は他愛無いものなのだが、随所に、二人の漫才ネタとおぼしき掛け合いが入っている。
有名な「早慶戦」ネタも登場する。

チャップリン映画のような感じもするが、エンタツ特有のボケは、今観ても楽しい。
エンタツは、知る人ぞ知る、吉本芸人、花紀京の父親である。

そう考えると、本作は、戦前版「明日があるさ」かも知れない。