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恐怖女子高校 暴行リンチ教室

エロティック・スケバン映画

元々、この手の不良ものは苦手だったので、ずっと敬遠していたのだが、今回思い切って観てみたら、意外にもそこそこ面白かったので驚いた。

やはり「食わず嫌い」は良くないなと思った。

仲間の死をきっかけに、その学園に乗り込んで来た伝説のスケバンが、そこで出会ったスケバン仲間と協力し、学園を牛耳っている悪の教頭と、その配下の風紀委員会を相手に復讐すると言うストーリーだが、完全に「マンガ」そのものの展開なので、そのナンセンスさを楽しむ内容になっている。

どう見ても10代に見えない女優さんたちが、無理矢理セーラー服を着て女子高生を演じているのもご愛嬌。

女性の裸が出て来たり、色々なプレイも登場しており、当時の東映ポルノの一種だったのかもしれないが、さすがに今の目で観て、特にエロティックと言うようなものではない。

むしろ、キャットファイトや、実在する政治家の名前をパロッたようなキャラクターたちのマンガチックな演技を楽しむべきだろう。

特に、汗っかきで、絶えず扇子を使ってだみ声で話す誰やらを真似たようなキャラの金子信雄や、いかにも憎々しい悪役を演じている今井健二が見物。

教師役で登場している作家田中小実昌も、いかにも小心スケベ風で愉快。

渡瀬恒彦や三原葉子はゲスト出演と言った感じで、共にさほど出演シーンが多い訳ではないが、渡瀬さんの方はなかなか儲け役を演じている。

余談だが、二度目に登場する多岐川真樹こと池玲子が着ている衣装は、どう見ても、TV特撮ヒーロー「宇宙刑事シャイダー」(1984)のヒロインアニー(森永奈緒美)が着ていたものと全く同じものではないだろうか?

しかし、いくら何でも、この作品で使った衣装を10年後に再利用すると言うのも考え難いので、たまたま偶然なのかもしれないし、70代初期の頃に流行っていたデザインを、10年後にあえて使ってみたということなのかもしれない。


▼▼▼▼▼ストーリーをラストまで詳細に書いていますので、ご注意ください!▼▼▼▼▼

1973年、東映、鴨井達比古脚本、鈴木則文監督作品。

理科実験室から女の悲鳴が聞こえて来る。

赤い手袋に赤いマスク、「風紀係」と書かれた腕章をはめた女子高生たちが、1人の女子高生秋山道代(城恵美)の上半身を脱がせ、その右胸にメスで傷を付けると、右腕には採決用の注射針を突き刺す。

女子高生の腕から流れ出て来た血液はフラスコの中にたまって行く。

それを見せながら、マスクの女は、人間は身体の3分の1の血液をなくしたら死ぬんだよ。生物の授業で習っただろう?フラスコのこの地点まで血がたまったら、お前は死ぬんだ!まだ時間はたっぷりあるさ…とからかうように言う。

そんな異常な出来事が起きているとも知らず、他の教室では、普段通り授業が行われていた。

フラスコには、上半身を脱がされた道代の血液がたまって行く。

無言で抵抗する道代に、どうしたんだ?怖いってのかい?と赤マスクの女子たちがからかう。

校庭のテニスコートでは、女生徒がテニスを楽しんでいた。

上半身裸の道代は、恐怖の頂点に達したのか、半狂乱になり、全身の力を込め戒めを振りほどくと、大暴れし出す。

そして、そのまま校舎の屋上に逃げた道代だったが、赤マスク、赤手袋の風紀係のメンバーたちに囲まれてしまう。

道代は、校舎の端に追いつめられ、最後には片手でぶら下がるが、その手を風紀係に踏まれてしまい、そのまま落下してしまう。

その直後、女生徒が落下した道代の血のりの掃除をする生徒たち。

教頭の石原仙太郎(今井健二)は、調査に来た波多野刑事(近藤宏)と、今回の道代の事件は自殺ということにしましょうと話し合う。

そして、波多野刑事の乗ったパトカーが早々に帰って行く。

その途端、石原教頭は、門を閉めろ!と生徒たちに命じる。

タイトル

希望女子学園

学園長の中田角造(北村英三)が講堂に集めた全校生徒を前に、学校の説明をしている。

この学園の理事長は、政治家でもある佐藤茂であり、良妻賢母を育てる目的で学園を創立したと言う。

石原教頭の話によると、近々3人の転校生が来るので、この学園で更生させてあげようではありませんかと校長は挨拶をする。

まず100系新幹線で駅に降り立ったのは、横浜のセントマリア女学園からの転校生の1人、風間典子(杉本美樹)だった。

典子は、駅前に停めてある自動車を見つけると、大量の合鍵の束を出し、それで運転席のドアを開けると、車を出発させようとするが、その横にやって来たのは、その車の所有者(小島三児)だった。

降りてくれと言われた典子は、その所有者に蹴りを入れて来るが、そこにやって来たのが、少年課の波多野刑事で、典子はその場で現行犯逮捕される。

次に、商店街の真ん中で、不良学生に絡まれていたのは、上州の高崎中央女子校からやって来た転校生北野レミ(太田美鈴)だった。

京子は、不良たちにビビるどころか、なめんじゃねえよ!と啖呵を切ると、暴れ出したので、すぐに警官が駆けつけて来る。

その頃、トラックの助手席乗せてもらい希望女子学園に向かっていたのは、大阪西海高校からやって来た3人目の転校生久保京子(佐分利聖子)だった。

彼女は色目を使って来た運転手(畠山麦)の股間に手を伸ばすと、乗せてもらったお礼にロケット発車させてあげると言いながら、さすり始める。

運転手は恍惚状態になり、ハンドルを誤ると、交通安全用に立てられた警官の人形にぶつかってしまったので、すぐにパトカーが駆けつけて来る。

かくして、3人の転校生を乗せた3台のパトカーが、同時に地元の県警本部に入って行く。

その後、3人は、希望女子学園の校長室に連れて来られ、石原教頭から、来る早々、学園の恥をさらしやがって!ここは世の中のスケバンの墓場と呼ばれているんだ!と叱りつけられる。

3人の転校生は、全員、寮に入れられることになる。

早速、彼女等は、風紀委員長・野坂洋子(衣麻遼子)をリーダーとする、宮本敏江(叶優子)、不破由美 (一の瀬玲奈)、上田弘子(須藤リカ)ら風紀委員に、スカートの中のパンティまで脱がされる、屈辱的な身体検査をさせることになる。

彼女等が隠し持っていたカミソリやクルスのペンダントを没収される。

そんな中、最後に風間典子のスカートをまくった風紀委員たちは絶句する。

典子は、ノーパンじゃ悪いって言うのかい?と堂々と言い放つ。

そんな典子に、洋子は、ゴロマキの道代って言う子も死んでしまったよ。クーデターを起こすのは命がけさと脅す。

そんな寮には、まじめに勉強している女子学生もおり、佐藤育英会から助成金をもらっている西田とも子(浅野由紀子)などは、佐藤先生は立派な政治家よと、育英会の資金を出してくれている理事長に感謝していた。

その後、京子は1人でシャワーを浴びていたが、いきなりそこに入って来た風紀委員会の女子から、このシャワーは風紀委員専用よ!と怒鳴りつけらる。

その相手を睨んだ京子は、あんたレズやろ?と見抜く。

怒った相手は、そのまま京子を共同風呂の方に連れて行く。

そして、新入り恒例のセックスチェックをするので、股を190度開くんだよ!と命じられた京子は、素直に足を拡げ、風紀委員に身体を調べさせるが、相手は、お前、両刀使いやね?と言われる。

レミは、ガキの頃から風呂が大嫌いなんだと言って、入浴を拒んだので、風紀委員から無理矢理、湯船に顔を何度も漬けられると言う拷問をやられる。

そこに、お止めなさい!懲罰をかけるのは!と注意しに来たのは、メガネをかけた三島美智子先生(碧川ジュン)だった。

風紀委員会のリーダー野坂洋子は、五体満足に卒業したかったら、あたい等の言うことを聞きな!と3人に言い聞かせる。

そんな洋子たち風紀委員は、石原教頭から呼びだされ、特別奨学金なる金を渡されるが、いつもより金額が少ないと不満顔の委員たちに、女生徒たちは生かさず殺さずと言うのがモットーだったはずで、あの事件はお前たちのミスだったからだと、秋山道代の事を叱りつけていた。

創立記念日が間近に迫っているし、佐藤先生も間もなくお国入りする。何かあったら大変だと伝えた石原教頭は、解散!と命じる。

そんな石原教頭に近づいて来た先生は、結婚の日取りの話題に触れるが、その内、俺とお前の2人でこの学園を支配するのだ。お前の実家の財力と俺の頭があればそれが出来る!と言い、その場で熱いキスを交わす。

その後、図書館にいた石原教頭に会いに来たのは、先ほど帰ったはずの洋子が戻って来て、もう少しお金を頂戴とねだる。

すると石原教頭は、お前には特にこれを…と言い、別の封筒に入った金を渡すと、これからも働いてもらわなくては行けないからな…とつぶやき、図書館の中で2人はキスをする。

その夜、洋子や風紀委員は、石原教頭が出資しているバーで酒を飲んでいた。

その石原が煙草をくわえ、マッチで火をつけようとしていると、横からライターの火を差し出して来たものがいた。

秋山道代が死んだ事件知ってますか?と聞いて来たそのライターの男を観た石原は、カツアゲ屋かい?とバカにするが、その男若林哲也(渡瀬恒彦)は、ジャーナリストと呼んでくださいよと苦笑し、荘向きになる所をみると、まんざら関係ない訳でもないんだな…と皮肉る。

そんな2人の諍いを止めに来た、店のママ九条孝子(三原葉子)は、若林をカウンターに誘うと、市や警察にも手を回しているので、石原には誰も敵わないのよ。あいつにとって、女も金儲けの道具に過ぎないの。資産家の娘の教師と付き合ったら、私のこと捨てて…。あの女子高生とも関係あるそうよ…と、恨みがましく石原のことを教える。

若林は、その場で10万ばかり金をママに見せると、うんと言ってくれ。毎晩来るぜと、暗に今後も情報の提供を頼むと、ママにキスをして帰る。

2年B組の西田とも子は翌日、校舎の屋上に来ると、そこにいた風間典子、久保京子、北野レミの転校生トリオに近づく。

そして、十字架のペンダントを出してみせると、これは亡くなった秋山道代さんのもんじょですと典子に告げる。

風紀委員に睨まれている自分の身に何かあったら、これをあなたに渡してくれと秋山さんから頼まれたが、その3日後に死にましたと典子に言う。

その話を聞いた京子とミカは、典子こそ、新宿スケバン同盟も手を出さなかったと言う十字架番長だった事に気づく。

典子は、道代は私の番格(バンカク)だったの。滅多なことで死ぬようなことはなかったんだと打ち明ける。

その話を側で聞いた2人の元スケバン女子高生君原純子(早乙女りえ)と、「美人局のおのぶ」こと森伸江(水沢夕子)が典子に近づいて来ると、自分たちも協力すると名乗り出る。

典子は、相手にとっちゃ不足はなしだ!と意気込む。

その後、風紀委員の宮本敏江がトイレで用を足していると、いきなり鍵を開けて入って来た久保京子が抱きつき、キスをすると、セーラー服の上着を脱がせ、愛撫しながらレズ行為を始めると、秋山道代は殺されたんやろ?誰がやったの?と問いかける。

敏江は、答えようとしなかったが、京子が愛撫の手を休めると、お姉様!止めないで!楽にさせて…などと敏江は甘え始めた、洋子が化学実験室でやったと自白する。

そのことを喫茶店で京子から聞いた典子たちは、洋子に復讐する事を誓い合うが、甘いよ、そんなことで、奴等叩き潰すことは出来んなと突然話しかけて来たのは若林だった。

若林は、初対面で警戒する典子たちに、目的は違うが、希望女子学園を叩きのめしたいと思っている男だ。どうだ、組まないか?と声をかけ、気が向いたらここへ連絡してくれと言い、万札に電話番号を書いて渡すと、その場を立ち去って行く。

メガネの先生の授業中、突然立ち上がった風間典子は、緊急の議題があります。リンチ殺人事件です。化学実験室で吸血鬼みたいなリンチが行われたんですと発言すると、風紀委員会のメンバーたちがいきりたち、教室内で喧嘩が始める。

騒ぎを知った石原教頭と中田学園長が教室にやって来て、喧嘩を止めたので、学園長、再調査してください!と典子は迫る。

しかし、校長は、警察も事故と認定したのだから…と戸惑うばかり。

その後、事件のことをバラした裏切り者として、風紀委員の宮本敏江は、赤く塗った電球を灯したものを、四つん這いになった敏江の日歩に突っ込み、電球を壊さないように腕立て伏せ50回を洋子らに命じられる。

少しでも油断したら、お前のボックスがメチャメチャになるよと洋子は脅しつける。

一方、典子、京子、レミの3人は、寮内の牢に入れられ、食事も与えられなかったが、君原純子がこっそり食事を持って来て、これからとも子と毎日持って来ることにしたと典子に伝える。

その純子は、牢から帰り際、廊下に風紀委員たちが待ち受けていたことに気づく。

捕まった純子は、水道の蛇口の下に顔を固定され、たらふく水を飲ませられる。

そして、絶対、トイレには行かせないよ!と洋子たちから脅された純子は、その後の授業で苦しみ始める。

トイレに行きたくても、風紀委員の連中が、廻りで目を光らせているので立てないのだ。

メガネの授業の後は、国語の田中小実昌先生(田中小実昌)の授業だったが、とうとう我慢しきれなくなった純子は失禁して倒れてしまう。

田中先生は、それを見て、なんてことだ!このお漏らしは!と興奮しながら、純子の失禁を眺める。

その後、牢を出た典子たちは、学園長室に乗り込むと、大変です!このまま放っておくと、引責辞任になるかもしれませんなどと言い、中田学園長を外に連れ出すと、車に乗せて、強引に「モーテル シャノン」と言うラブホテルに連れて来る。

そして、みんなでよってたかって、校長を回転ベッドに押し倒すと、ズボンを降ろし、伸江と純子は交代に中田の上に乗ってセックスの相手を務め始める。

中田学園長は、止めろ〜!止めるな〜!と興奮状態になり、最後には、ああ〜天国だ〜!50年間、ずっとこの日を夢見ていたことか!わしは、女学生とやりたかった!セーラー服の!などと夢中になってしまう。

そんな校長の声を、典子たちは、しっかりテープレコーダーに録音していた。

その後、その録音テープは、希望女子学園の校舎内で流れ始める。

職員室でこの放送を聞いた石原教頭は驚き、急いで放送室に来ると、無人の室内で廻っていたテープを引きちぎる。

後日、石原教頭は、中田学園長に会い、理事長の命令で、あなたを懲戒免職いたします。出て行くんだ!老いぼれ!と罵倒する。

胸に、文部大臣から授与された勲章を下げた中田は、すでに口からよだれを垂らしている有様で、そのままとぼとぼと学園長室を出て行く。

すると、廊下の両側に並んだ女子高生たちが「仰げば尊し」を歌い始める。

中田は、その女生徒の前をすっかり老人のように惚けた姿で歩き、そのまま学園を去るのだった。

ある日、バイクに乗った女が町にやって来て、授業中だった希望女子学園の3年A組に入って来る。

授業をやっていた教師は前とするが、いきなり乱入して来たその女は、十字架番長の典子を見つけると、いきなり仁義を切って、関東は東京の桜上水生まれで、関東総連合38グループを束ねる多岐川真樹(池玲子)と名乗ると、お前さんと差しで勝負したいと挑む。

椅子を立った典子も、伊勢佐木生まれのミッション育ち、男泣かせの十字架番長と名乗ると、お前さんのタイマン仁義しかと受け取りましたと仁義で返す。

これを聞いていた風紀委員たちは文句を言い出すが、典子と決着付いてからにしろ!と真樹は黙らせる。

そして、ナイフで脅し典子を連れ出し、近くの土管置き場にやって来た真樹だったが、典子は突然、頼みがある。時間をくれと言い出す。

私に逆らって来たお前が、今さら…と真樹は言い返すが、秋山道代を覚えているかい?と典子は問いかける。

道代は殺されたんだ。その仇を討つためあたいはここに来たんだ。それが敵うまで待ってくれないか?と典子が頼むと、良いだろう。5日間だけ待ってやろう。ただし条件がある。このバイクで、あのドラム缶を飛ぶんだ。出来たら受けてやると真樹は、目の前に積まれたドラム缶を見ながら命じる。

典子は無言で、真樹のバイクに股がると、そのまま走り出し、見事にドラム缶の山を飛び越えてみせる。

それを見た真樹は、さすがだね、十字架番長と感心し、約束は?と典子から聞かれると、良いともさ、5日後に又来るよ。思い切り暴れて、マブダチの仇討ちなと答える。

そこにジープに乗った若林がやって来て、2人のゴロギャン、見せてもらうぜと声をかけて来たので、典子は、何で、そんなに私につきまとうんだ?と聞く。

すると若林は、まだ協力する気はあるか?利害は一致してるんだ。乗れよと言って来る。

九条孝子のバーでは、石原仙太郎の校長昇進祝いを、新教頭の大曽根安夫(鈴木康弘)、地元の市長(名和宏)、警察署長(中村錦司)、PTA会長(疋田泰盛)ら、石原の息のかかった連中が集まって行っていた。

カウンター席には若林も来ており、ねえ、本当にやるの?と囁きかけて来たママ孝子に、1人1万巻き上げてくれと小声で頼む。

孝子は、大曽根等の席に近づくと、これから余興として、女子大生との乱交パーティを用意してありますと声をかける。

それはまずいんじゃないかと警察署長等は一瞬のためらいを見せるが、その場の雰囲気に飲まれ、孝子に言われるまま表に出ると、目隠しを全員され、用意されていたバスに乗り込む。

やがて、どこかの暗室に連れて来られたメンバーたちは目隠しを取らされる。

そこには、マスクをしたセーラー服の女性たちがいたので、全員、大喜びで抱きついて行くが、事を始めた途端、部屋の電気が点いて、隠れていた若林が、教頭や警察署長、市長等の醜態現場を撮影し始める。

何とそこは、学園の教室の中だった。

翌日の希望女子学園の学園長では、石原新学園長が、これは罠だ!明日は理事長のお国入りだと今回の事件を推理し、まさか、佐藤先生を狙っているのでは?と考え込んでいた。

洋子たち風紀委員は、典子たち3人をおびき寄せるため、君原純子と森伸江を捕まえると、アメリカがベトナムで使った拷問をやってやると言い、電流が流れるコードを、裸にした彼女等のミルクボタン(乳首)とボックス(陰部)のクリちゃんに接続しようとする。

その時、待ちな!とやって来たのは十字架番長こと風間典子で、リンチにはリンチで答えてやる!と言うなり、カミソリを振るって暴れ始めるが、そこに侵入して来たのは、石原学園長と少年係の波多野刑事だった。

典子は、畜生!お前等、ポリ公や先公の力借りているだけじゃないか!と風紀委員の洋子たちを嘲ると、自ら裸になり、煮るなり焼くなりどうにでもしろ!と見栄を切る。

すると、石原学園長は、今日の所は君の所に任せよう。頼むよと洋子等に声をかけ、波多野刑事と共に理科実験室を出て行く。

典子は縛り付けられ、洋子等に電流コードを繋がれ、拷問を受ける。

国会解散の噂がある中、次期総理大臣候補の国会議員で希望女子学園の理事長でもある佐藤茂(金子信雄)がお国入りで帰って来る。

地元で新聞記者たちからの取材に応じた佐藤は、名和市長に、君は市長になってどのくらいになるかね?と聞く。

名和は、2期8年になりますと答える。

すると佐藤は、そろそろ次のポストになりたくないかね?と声をかけ、1年7ヶ月努めていると言う警察署長も、よろしくお願いしますと佐藤に頭を下げる。

その後、佐藤は、石原が持って来た希望女子学園のアルバムの集合写真を観ると、その中に写っていた西田とも子を指し、この子は?と聞く。

石原学園長は、佐藤育英会の奨学金をもらっている西田とも子ですと教える。

その後、石原は、その西田とも子を佐藤の屋敷に連れて来る。

寝室に入り、布団の上で1人六法全書を読んでいた佐藤に挨拶させられたとも子だったが、佐藤は、そんなとも子を枕元に呼び寄せると、この六法全書を呼んで見なさいと言い出す。

とも子が、戦争放棄などと読み出すと、佐藤はとも子の身体を抱き寄せたので、とも子は驚き抵抗するが、そのまま佐藤に陵辱されてしまう。

奇しくも、畳に落ちた六法全書は、「強姦」のページが開いていた。

とも子が帰った後、1人で布団で寝ていた佐藤だったが、そこに秘書が来て、面会人があると伝える。

追い返しなさいと部屋の中から答えた佐藤だったが、先生の政治生命に関わる重大な話だと申しておりますと言われては、会わない訳にも行かなかった。

応接室にいたのは若林だったが、佐藤が名前を聞いても、名乗るほどの者ではありませんと言うと、先生の政治生命は風前の灯です。キャッシュで5000万出せばもみ消せますが…と言いながら、希望女子学園の教室内での乱交パーティを写した写真をテーブルの上にぶちまける。

それを見た佐藤は、脅迫する気か!と気色ばむが、安い買い物だと思いますよ。嫌なら、このネガを野党に送るだけですと若林は平然と答える。

わしは関東銀竜会にも息がかかっているんだ。命は惜しくないのか?と佐藤が逆に脅しても、命より銭の方が良い。明日10時までに用意しておいてくださいと言い残して若林は帰って行く。

佐藤はいら立ち、すぐに石原を呼べ!と秘書に命じる。

その頃、学園の教室に戻って来ていたとも子は、1人で悩んでいた。

翌朝、約束通りやって来た多岐川真樹の前に姿を現した若林は、ライバルの十字架典子が学校に捕まっている。助けてやんな。化学実験室だと見当をつけている。頼むぜと伝え去って行く。

その後ろ姿を見送った真樹は、キザな奴と吐き捨てる。

真樹は、化学実験室に乗り込み、裸で縛られていた典子と、全員繋がれていたその仲間たちを見つける。

真樹!と驚いた典子だったが、恩にきることないよ。あたいがやるまで、あんたを死なせるわけにはいかないだけさと真樹は言い、全員救出する。

そんな典子たちは、学園の廊下で首を吊っていた西田とも子を、他の女生徒たちと一緒に発見する。

典子は、この学校は狂っている!私たちの先生までも共犯なのよ!1人1人は弱くても、みんなが力を合わせやらなくては行けないのよ!何もかも狂っている!と女生徒たちに呼びかける。

そこにやって来た洋子は、ノイローゼで自殺したのよと、やって来た波多野刑事に伝えるが、女生徒たちは波多野を追い出す。

真樹は典子に、やっちまいな!誰1人、手出しさせないよと声をかけ、洋子とタイマン勝負を教室内でさせる。

その頃、学園長室では、三島美智子が、あなた!理事長から電話よと伝えていた。

石原は、すぐ、理事長の所へ行ってくれ!何としても、今日の創立記念日を乗り越えるんだ!と美智子を叱咤する。

3年A組の教室内では、十字架典子と風紀委員長の野坂洋子とのタイマン勝負が始まっていた。

典子は洋子に顔を床に押し付けられ踏まれていたが、典子は、洋子への首チョップで逆転する。

その頃、佐藤の屋敷に来ていた三島美智子は、石原のために5000万渡す。3日校長だった訳だな…と皮肉を言われていた。

すると、夫の不始末を勤めるのは妻の勤めと言い、美智子はその場で服を脱ぎ出す。

佐藤は、何!と驚きながらも、この趣向を喜び、白地に赤く〜♪と歌いながら、バイブで美智子の身体をもてあそび始めると、美智子さん、お前は、わしの雌犬になるんだぞと命じる。

言われるままに、布団の上で四つん這いになった美智子を相手に、佐藤は、噴き出す汗をおしぼりで拭いながら、5000万円分、やらなきゃいかんだろうね…などと言いながら必死に責め続ける。

その寝室に突然入って来たのは若林だった。

あんたは学校の優等生や。美智子!その格好で、まさか説教しようとするんじゃないだろうね?と裸の美智子をからかいながら、佐藤が用意していた5000万の入ったケースを取り上げる。

そんな中、希望女子学園の創立25周記念祭の開始時間1時間に迫っていたが、式典が開かれる講堂には、来賓の佐藤茂も来ていなければ、生徒たちも誰1人入っていなかった。

全員、教室に籠っていたのである。

こうなったら、機動隊を呼びましょうと大曽根教頭は提案するが、石原学園長は、いや、やります!私の責任に置いて、式は決行します!と宣言する。

教師と来賓客だけがおり、生徒は誰もいない講堂の壇上に上がった石原は、東京の党本部より、昨夜急な連絡が入ったため、佐藤先生は上京なさいましたと、佐藤不在の言い訳をし始めるが、その時、噓つけ!あんた等の理事長はここにいるぞ!と若林の声が響いたと思うと、裸の佐藤と三島美智子が抱き合って入った網が講堂の天井から降りて来る。

石原さん、いくら体面を繕ったって、この希望学園は壊れかけているんだと若林は言い放つ。

その頃、教室では、典子が他の女生徒たちに、ぶっ潰すんだ!と命じていた。

その声に応じて、全校の女生徒が、教室を壊し始める。

学園の外には、パトカーと機動隊が到着するが、校門は閉ざされており、その内側には、机等が積み重ねられ、バリケードが築かれていた。

女生徒たちは、教室だけではなく、学園長室も破壊していた。

そんな希望女子学園の表には、スケバン関東連合の面々が集結して来る。

波多野刑事は、マイクでバリケードをどけなさいと命じていたが、校舎内にいた女子高生たちは機動隊に向かって投石を始める。

波多野刑事は、実力行使します!と言い、機動隊員たちが、バリケードを壊し始める。

表にいたスケバン連合の連中は、そこに停めてあった佐藤の車を押してひっくり返す。

車は燃え出し、側の壁に貼ってあった佐藤茂の選挙ポスターが燃え始める。

外に出て来た若林は、燃えている車を前に、5000万!火事だ〜!と慌てる。

この車に5000万入ったケースを乗せ、学校に、佐藤と美智子を連れて来たのは若林だったからだ。

燃え盛る車の中に、その5000万入ったケースがまだ残っていたのだが、今やそれが燃えていた。

講堂では、石原が女子高生たちから吊るし上げられていた。

校門の所で機動隊に反抗していた典子や真樹たちは、次々と検挙され、鑑別所送りにされることになる。

典子は真樹に、ネリカンまでお預けだ!と2人のタイマン勝負の事を伝える。

若林は、落ち着こうと煙草を取り出すが、マルボーロの箱には最後の1本しか残っていなかった。

その1本を取り出した若林は、車が燃えていた炎で火をつけ、5000万の一服…、つかの間の夢…と呟きながら、校門を後にしようとするが、よろめいてこけてしまう。