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ひばり チエミ いづみ 三人よれば

美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみと言う当時大人気だった歌手アイドル3人主演の、いわゆる「3人娘映画」の後期の1本。

学生時代、仲良し同士だった3人娘が卒業後、社会人になって、今回は結婚と言う勝負を競い合うと言うラブコメになっている。

高校時代の回想シーンとして「ジャンケン娘」(1955)が一部流用されている所は嬉しい。

ひばりは家を継いで料亭の女将、いづみは自分のサロンを持つ有名美容師、チエミはテレビディレクターと言う、それぞれ当時の若い女の子の憧れのような職業になっていると言う所がミソ。

その3人娘の御相手役を務めるのは、宝田明、夏木陽介、岡田眞澄、高島忠夫と言った、当時の東宝の若手イケメンたち。

彼氏がいる設定のひばりの気持ちのすれ違いと、彼氏がいない設定のいづみとチエミが、それぞれ紆余曲折の末、そろってハッピーエンドを迎えると言うたあいないながら楽しい展開になっている。

この映画での見所は、過去にもお馴染みだった、ひばり、チエミ、いづみのショーを、別人設定の彼女ら自身が見学客として観ると言う「劇中劇」シーン。

今回のショーでは、江利チエミのコメディエンヌ振りが遺憾なく発揮されている。

ファンファンこと岡田眞澄が、栗色の髪になり、見るからに外国人風になっている所など、ありそうで過去あまり観た記憶のない設定だと思う。

ひばり演じる娘と父との、ちょっと泥臭くなりそうな葛藤劇もさらっと描いており、嫌味はない。

チエミといづみに振られた男同士が打ち合わせ、女の子の嫉妬心を巧く利用してゴールインに持ち込む辺りも微笑ましい。

後期の作品なので、若干面白さが失われているのでは?と言う心配もあったが、実際に観て観ると特に失望させられる事もなく、やっぱり3人娘ものは面白いと感じた

▼▼▼▼▼ストーリーをラストまで詳細に書いていますので、ご注意ください!▼▼▼▼▼

1964年、東宝、笠原良三+ 田波靖男脚本、杉江敏男監督作品。

料理屋「美川屋」の廊下を女中が掃除している時、電話がかかって来たので、当家の娘で若女将でもある美川喜美枝(美空ひばり)が出ると、美容師になっていた月村恵子(雪村いづみ)が出たので、高校時代の恩師清国ます子先生(清川虹子)の事で、とし子と恵子の都合を聞こうと連絡しようと思っていた所なのと伝える。

そして東西TV局のディレクターになっていた江崎とし子(江利チエミ)もその場からもう一台の電話で呼び出してみる。

(画面三分割になり、左いづみ、中央ひばり、右チエミと言う並びで、互いに電話していると言う態の同時進行になる)

とし子も電話に出たので、喜美枝は、清国先生が学校を辞めて私たちに会いたいっておっしゃっているので一度行ってみない?と誘うと、とし子も恵子も明日でも行けると言うので、すぐに訪問の日取りが決まる。

翌日、喜美枝が運転する車で出かけるが、3人娘は「ジャンケン娘」の歌を歌いながら、楽しかった高校生のときの修学旅行などを思い出しご機嫌。(映画「ジャンケン娘」のシーンがいくつか登場)

その直後、喜美枝の車は左からやって来た車とぶつかりそうになり急ブレーキをかける。

威勢の良いとし子がこらぁ!と前の運転手を怒鳴りつけるが、相手の運転手(高島忠夫)は、狭い道から出て来るときはスピードを落とした方が良いですよと優しく注意して走り去る。

喜美枝は、自分が一時停止の標識を見落としていた事に気づき恥ずかしがる。

清国先生の自宅にやって来た3人娘を、清国先生は大歓迎する。

清国先生が、3人娘が持って来た土産を受け取り奥に言っている間、3人娘の方も、高校生の時、宝塚へ行って停学になりかけた時、ここへ謝りに来たわねなどと懐かしく思い出す。

その時、テーブルの上にアルバムが置いてあったので、学生時代の記念写真か何かかな?と思って開いた喜美枝だったが、中に貼ってあったのは、どれも見知らぬ男性の写真ばかりであった。

そこに紅茶と、土産のケーキを運んで来た清国先生が、気に入ったとの方はいた?と聞いて来る。

何でも、結婚仲介業を始めたのだと言う。

それを聞いた3人娘は、ようやく自分たちが呼ばれた本当の理由を察する。

そこへ、清国先生のご主人で、同じく教師をやっていた武男(高田稔)がやって来て、自分の教え子の松谷(石橋エータロー)を3人娘に紹介する。

緊張したのか、汗をかいた松谷は、蒸しますね…と言いながら、髪の毛をとると、それはヅラで、その下はつるっぱげだった。

さすがにこれはまずいと感じた武男は松谷を連れて退室し、清国先生も、おつむの薄い人に悪い人はいないと言いますからねなどと笑ってごまかす。

御見合いを勧めようとする清国先生に対し、喜美枝はすでに決まった相手がいますと答え、恵子は恋愛中です、とし子も私も…と答えたので、男性を紹介するのは諦めた清国先生だったが、だったら私が相手の人柄を観てあげましょう。連れて来るんですよ、良いですね?と念を押して来る。

3人娘はとんでもない事になったと内心焦りながらも、その日は辞去する。

自宅の美川屋に戻って来た喜美枝は、父の美川芳造(田崎潤)がはるさんがいないので待っていると言うので、店番なら自分がやると申し出ると、税務対策で組合の会合があるのでといそいそと出かけて行く。

喜美枝も、今日はおさらいの日なのに…と焦っていると、外出していたはる(三田照子)が戻って来て、集金に行って来たのだが、先方の話では旦那さんがすでに取りに来たと言っていたと不思議そうに報告するので、喜美枝もそんな入金の記録、帳簿には書いてないわよと首を傾げる。

それでも、はるに留守を任せ、喜美枝は踊りの稽古に向かう事にする。

踊りの稽古場では、花荻友之輔(宝田明)が、先客の弟子沢田悦子(北川町子)を教えているところだった。

悦子は友之輔に気があるらしく、特別授業を御願いしますと色目を使って来る。

喜美枝が目の前で待っているので、友之輔は困惑するが、母のゆき(水の也清美)が隣の部屋からこちらでお茶でもと悦子に声をかけ、悦子は部屋を出て行ったので、喜美枝には、あの人の父親は花荻流のパトロンなんだと打ち明ける。

喜美枝は気にしてない風を装い、後で例の所で良いかしら?と耳打ちすると、踊りを観てもらう事にする。

その頃、帰宅したとし子の家には、弟の二郎(黒沢年男)、三郎らが次々と帰って来て腹が減ったとわめき出す。

今日は家政婦さんが休みなので、姉貴が飯を作る日だろう?と言うのだった。

末っ子三郎などは、姉ちゃんの事を、友達が何と言ってるか知ってるかい?江崎のアンパンって呼ぶんだぜと嫌みを言う。

男兄弟ばかりの中で育ったせいか、男勝りに育ったとし子は、今中華料理を作ってやるからとなだめるが、どうせインスタントラーメンだろ?と見透かされてしまう。

そこへ、長男の一郎まで帰って来て、飯はまだかと文句を言うので、とし子と喧嘩になってしまうが、帰って来て喧嘩を叱りつけた父親の徹 (小杉義男)までもが、やっぱり言う事は腹が減った!だった。

稽古の後、お好み焼き「紅梅」で喜美枝と再会した友之輔は、今度極東劇場で踊るので練習しなければ…と忙しさを訴えるが、喜美枝の方も、料理屋の経営も大変よと反論する。

どうするんだ、僕たちの結婚のことは?僕はいつでも良いよ、早く料亭の女将さんを辞めてと友之輔が言うので、喜美枝は、友さんの方こそ、お婿さんに来て欲しいわと頼むが、そこへ、極東劇場から電話が入っているとの伝言があったので、席を立った友之輔は、後でゆっくりこの事は話し合おうと言い残して去って行く。

東西TVの調整室で仕事を終えたとし子の元に、取材から帰って来た青ちゃんこと青木(夏木陽介)は、新宿の愚連隊にアヤをつけられたと愚痴る。

そんな青ちゃんに自分のカップルになってくれないか?ととし子が急に頼んだので、としべえが男に興味があるなんて、どう言う事?と青木は不思議がり、としべえとデートするくらいなら、西郷さんと手をつないだ方がますだよと憎まれ口を聞く。

とし子はスタジオに降り、スタッフ2人(中野ブラザーズ)が踊る中、一人歌い始める。

一方、美容室に戻っていた恵子は、助手の花岡に彼氏から電話がかかって来て、食事に誘われたとそそくさと帰られてしまう。

もう1人の助手のキミ子にもボーイフレンド(西條康彦)が迎えに来て帰ってしまい、恵子は鏡の前に座り込むと、つまらないわ、1人ぽっち…と呟く。

恵子は、ステージで、地球は回る〜♬と歌い始める。

ある日、TV局に残っていたとし子は、いよいよ明日か…、どうしようかな…と、ボーイフレンドが見つからない事に焦りながら、原稿用紙に「男 男 男」と落書きをしていた。

その頃、恵子の美容室に、マドモアゼル恵子に栗色にヘアダイしてもらいたいといきなり飛び込んで来た青年石岡(岡田眞澄)がいた。

TVや雑誌で観ているよりずっと美しい!と恵子をべた褒めする石岡は、今日は予約で一杯なので…と恵子が断ろうとすると、待つのは大丈夫と気にしないと言い、ソファに座り込む。

その日の営業時間も終わり、客が全部帰ったあと、石岡はソファで眠っていた。

閉店時間だと助手が告げると驚いたようなので、恵子は、明日は用があるので、明後日でもさせてもらえませんか?と恵子は詫びる。

石岡は、極東劇場で振り付け師をやっている石岡だと自己紹介する。

その時、助手がかかって来た電話を恵子に渡すが、相手は清国先生で、明日の午後1時よと念を押され、喜美枝ととし子にはもう連絡しておいたと言う。

助手を先に帰らせた恵子だったが、まだ店に居残っていた石岡は、明日がダメなら、いっぺんランデブーしてくれませんか?とアタックして来る。

それを聞いた恵子は、明日、こちらに時間指定させて下さる?と石岡に申し込むと、その場からとし子に電話を入れる。

TV局でラーメンを食べていたとし子は、恵子から明日の事を念を押されると、困ってしまい、仕事を終え帰りかけた青木に、自分の学生時代の先生が、今、有料結婚仲介所を作ったのと話す。

それを仕事の話だと解釈した青木は、面白そうだから取材に行くかと乗り気になる。

友之輔とクラブで踊っていた喜美枝は、明日1時間くらい付き合って。先生に仲人を頼もうと思うのと相談するが、友之輔は、君は僕とお父さんのどっちが大切なんだ?お父さんを甘やかし過ぎるからグータラになるんだ。愛しているなら証拠を見せてと言うので、私たちはこれでお終いってこと?あなたは自分さえ良ければそれで良いのね…と喜美枝は悲しむ。

友之輔は、忙しいのでと言って先に帰り、1人取り残された喜美枝は、ギムレットを注文すると、覚えているかしら♬と寂しく歌い始める。

翌日、清国先生の自宅に、とし子の運転するジープに同乗して来た青木は、降りると、さっそく屋敷の外観を16mmで映し始めるが、とし子は何をしているの?と注意し、そのまま応接室まで連れて来る。

取材だと思い込んでいる青木は、さっそく照明の準備などに取りかかる。

清国先生がやって来たので、とし子は青木を紹介するが、その青木が清国先生の事をいきなり撮り始めたので、とし子は慌てて、カット!と声をかけ、青木がとんちんかんな事を言いかけると、テーブルの下で足を踏んで注意する。

続いて恵子が石岡を連れてやって来る。

石岡は嬉しそうに、僕はこの人を愛していますとデレデレ状態。

青木は、ダーリン、愛してる!といきなり恵子にクスしようとした石岡の様子をカメラで撮り、石岡の方はそんな16mmに興味を持ったようで青木に話しかける。

恵子ととし子を別室に呼んだ清国先生は、私の目から観たら、あの2人は落第です。トシエの彼氏はエチケットを知らな過ぎ、恵子の彼氏はいかれてますと忠告するし、私は反対ですね。私が勧める殿方にああ言うタイプはいませんと言い切る。

そこへ、喜美枝が1人でやって来たので、決まった相手なんていないのねと清国先生は喜ぶ。

友之輔さんは?と恵子が聞くと、けんか別れしたの。私はお父さんの面倒を見なきゃいけないのに…と喜美枝は哀し気に答える。

すると、清国先生は、主人の教え子で高野さんと言う方を紹介しますと言い出し、部屋に呼び込む。

日の丸航空のパイロットと言う高野が席に着くと、3人娘はびっくりする。

この前、清国先生の家に来る途中衝突しかけた車の運転手だったからだ。

高野の方も覚えていたようで、特に、怒鳴って来たとし子の事は一番良く覚えていると笑う。

とし子と恵子は、そんな高野に興味を持ったのか、本来、喜美枝の相手として呼ばれたにも関わらず、高野に対して自分を売り込もうとし始めたので、清国先生は2人を帰らせる。

ジープで走り出したとし子だったが、すぐに停まると、同乗していた青木を無理矢理降ろし、又、清国先生の家の玄関先へ戻る。

恵子の方も、途中まで一緒に帰りかけていた石岡に別れを告げると、いそいそと清国先生の家に取って返すが、そこにとし子が家の中の様子を覗き込んでいるのを発見し、何しているの!と聞く。

喜美枝の事が心配で…と言い訳をしたとし子は、あんたこそどうして戻って来たの?と聞くと、恵子の方も同じよと言う。

そこに喜美枝が出て来て、近いうちに又会う約束をさせられた。私が一番愛しているのは友之輔ってことね…と2人に伝える。

その後、国立競技場に取材に来ていた青木は、上の聖火台の横から呼びかけるとし子が、珍しくスカートをはいていたので、シミーズが見えているので顔を背ける。

そんな事には気づかない様子のとし子は、青木から、今晩飯でも一緒してくれませんか?と言われ、あっさり良いよと答える。

美容室の恵子に、また石岡から電話がかかって来て、今、極東劇場にいるのだが、カツラの相談をしたいので来てくれないかと言われる。

夜、小料理屋「おたね」に青木と共にやって来たとし子は、とし子さんのさっぱりした所が好きだと、いきなり青木から告白され面食らう。

そこに料理を運んで来た女将の山田たね子(福田公子)が馴染みの青木に、今日は板前が休みだったんだけど、臨時の板前さんが来てくれたんで助かったと言うので、とし子も釣られてカウンターを観ると、そこにいたのは喜美枝の父親芳造だったので、驚いてしまう。

さらに青木が、あの人は女将さんのコレなんだ。毎日来てるんじゃないか?築地に店を持っている人なんだってと親指を立ててみせたので、ますます呆れ、とし子は芳造の前に来ると、おじさん、喜美枝の苦労を知っているんですか?と詰問する。

喜美枝の友人だと気づいた芳造は、喜美枝には内緒にしてくれと頭を下げて来るが、喜美枝はおじさんのせいで、彼氏とけんか別れしたのよ!ととし子は抗議すると、断然切れたわ!と怒って店を出て行ってしまう。

極東劇場の楽屋にやって来た恵子に、明治チョコ「ブラック&ホワイト」を渡した石岡は、いきなりキスしかけるが、そこに入って来たのは花荻友之輔だった。

恵子は、喜美枝と喧嘩したって本当?強情はお互い様じゃないの?彼女から会ってって言われたら会ってくれる?と詰問し、さっさと帰ってしまう。

石岡は、自分同様取り残された形になった友之輔に、お呼びじゃなかったのよ!と語りかける。

とし子は喜美枝に、明日の晩6時に会おうと電話を入れる。

極東劇場のロビーから喜美枝に電話をかけた恵子も、明日の晩6時に「おたね」って店に行くと知らされたので、そこで合流する事にする。

翌晩の6時、「おたね」に喜美枝が来ると、先に来て待っていたとし子は、お父さんも連れてくれば良かったのにと皮肉を言い、女将のたね子を紹介していると、そこに当の芳造がやって来たので、驚いた喜美枝は、この人とはどう言う関係なの?と芳造に聞く。

芳造の方も、店で娘をかち合うとは予想もしていなかったようで最初は狼狽するが、お前も子供じゃないから分かるだろう。お母さんが死んだ後に知り合ったんだと教える。

あれからもう5年も経っているじゃないと、自分が蚊帳の外に置かれていた事に憤慨する喜美枝だったが、とし子は、喜美枝はお父さんの事ばかり考え過ぎていたのよ。これからは自分の事を考えるべきよと言い聞かす。

そこに、友之輔を連れて恵子がやって来る。

友之輔は、この間はごめんよと謝り、喜美枝は、お父さん、私はこの人の所に御嫁に行かせてもらいます。後はよろしくと芳造に告げる。

それを聞いた芳造は、俺もこれから商売に身を入れるよと約束し、改めて山田たね子を紹介したので、喜美枝は、私の方こそ、お父さんをよろしく御願いしますと種子に頭を下げる。

友之輔は、最終回のショーがこれから始まるので皆で行かないか?と誘い、3人娘は同行する事にする。

そこに青木が顔を出したので、とし子は、恋と仕事は一緒にしないよと言い聞かせる。

極東劇場の特別室に3人を連れて来た友之輔は、3人にオペラグラスを手渡す。

ステージでは、コ○キの扮装をした3人娘のショーが始まる。

おいらは、陽気なコ○キ〜♬と歌い出した舞台上の3人娘のうち、最初は雪村いづみが、これになりたい!と看板に描かれたショーガールを指差し、その背後をくぐり抜けると、ハリウッドスターのようなショーガールに変身すると、得意げに歌い始める。

次に「蝶々夫人」の看板を見た美空ひばりが、これになりたいと言うと、江利チエミが、この人最後は死ぬのよ!と警告し、自ら看板の後ろを通り抜けるが、全く変身しない事に気づく。

もう一度、看板の後ろをとってみてもやっぱり、元のコ○キ姿のまま。

3回目になって、ようやく蝶々夫人の着物姿に変身したので、嬉しくなって歌い出したチエミだったが、看板の後ろを潜ってピンカートンに変身したかと思うと、頭は蝶々夫人の日本髪のままだった。

続いて歩いていた3人のコ○キは、「カルメン」の看板に出会ったので、ひばりはカルメンの闘牛士エスカミリオに変身し歌い始める。

すると、巨大な牛の書き割りが迫って来たので、驚いたひばりはコ○キ姿のチエミに飛びつき、チエミはひばりをお姫様だっこする。

ショーを観終わった恵子ととし子は、用事があると言って先に特別室を出て行くが、ロビーの赤電話から電話を仕掛けていた恵子に、偶然通りかかった石岡が声をかけて来る。

恵子が離れた赤電話に飛びついたとし子は、清国先生に電話すると、あの時お会いした方に又お会いできないでしょうか?と聞く。

その直後、恵子の方も石岡を断って、赤電話で清国先生を呼び出すと、とし子と同じ事を聞く。

喜美枝と友之輔の仲がうまくいった今、清国先生の家であった高野修にアタックするチャンスが生まれたと2人同時に考えたのだった。

一方、楽屋の友之輔に会いに来た喜美枝だったが、楽屋の中で、沢田悦子から見せられた写真を前に愉快そうに笑っている友之輔を観てしまい、又、嫉妬心で不機嫌になる。

その後、小料理屋「おたね」にやって来た石岡は、そこに残っていた青木と、モテない同士意気投合し、好きな相手を振り向かせる良い手がないかと考え込む。

喜美枝が清国先生の家に来ると、そこにとし子と恵子も来ていたので、私は高野さんとの御見合いに来たのと言い、迷惑がるが、とし子と恵子は、あんたはもう権利はないわよと言い張る。

とし子は。3人で対決しましょうと意気込みを見せるが、そこに高野を伴い姿を現した清国先生は、今日は、私に仲人を頼みにいらしたの、高野さん。好きな方が前々からいらしたんですって。ごめんなさい!と3人娘たちに謝るではないか。

ところで、今日は何しに?と清国先生から聞かれた恵子ととし子は、喜美枝のことが心配で…とごまかし、喜美枝の方は、自分の相手は自分で決めます!と憤慨し帰ってしまう。

その後、美容室の恵子の所へ来た石岡は、今日はまじめな話がある。実は君より好きな人が出来た。それは、君の友達のとし子さんだと言い出す。

それを聞いた恵子は、急にとし子に嫉妬心を抱き、あの人なんか野暮だと思うわと急に悪口を言い始める。

TV局で青木に会ったとし子の方は、この次も頼むねと仕事の依頼をするが、何故か断られてしまう。

さらに青木が、恵子さんの事を気に入ったと言い出したので、あんな人を好きになるなんて見損なったわと恵子の方も焼きもちを焼く。

そこに電話がかかり、とし子が出ると相手は恵子で、来月、石岡と結婚する事にしたので、清国先生の所に知らせてよと打ち明けられる。

ライバルに先を越されたとし子はショックを受けるが、そんなとし子に青木は、としべえ、今度は本当だ。僕と結婚してくれと告白される。

しかし、何か騙されたような気分になったとし子は、嫌よ!と拒否してスタジオに降りて行き、追って来た青木をビンタすると、急に後悔し始め、痛かったでしょう?ごめんねと謝る。

青木は、君のそんな所が好きなんだと笑う。

美川屋では、父の芳造から、今日はおさらいの日では?と聞かれた喜美枝が不機嫌そうにしていた。

そこに友之輔がやって来たので、すねた喜美枝は帰ってよ!と言うが、まだ怒ってるのか?沢田さんとの事は何でもないって言ったろう?今日は正式に結婚式の話に来たんだ。秋頃にどうだい?と友之輔から優しい言葉をかけられる。

そこにとし子から電話がかかって来て、恵子、来月、結婚するの。私も青ちゃんと結婚するのと聞かされる。

それを聞いた喜美枝は、矢も盾もたまらなくなり、友之輔に、結婚の事だけど、秋頃なんて言わずにもっと早くならないかしら?と微笑みかけるのだった。

かくして、恵子と石岡の結婚式と同時に、とし子と青木、喜美枝と友之輔の2組の婚約発表が同時に開催される事になる。

進行役を務める清国先生は、3人よれば歌が出る…と会場に集まった親類縁者たちを前に紹介する。

その誘いを受け、ステージ上の3人娘は、ポワン ポワン♬と、シャボン玉の歌を仲良く一緒に歌い始めるのだった。