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釣りバカ日誌6

「男はつらいよ」の併映として人気が定着したシリーズ6作目。

この回は、脚本担当が3人もいるためか、不思議と面白くなっている。(別にこれまでがつまらなかったという訳ではないが)

結婚式に始まり結婚式で終わるという構成もしっかりしているし、釜石や遠野のロケも美しく描かれている。

何よりも、社長と平社員が間違えられるという分かりやすい勘違いパターンが中心となっているのが、面白さを引き立てていると思う。

アイデアとしては良くあるパターンなのだが、社長に間違われ、あれこれ狼狽するハマちゃんのシーンは、ハマちゃんの気の弱い一面がかいま見られ、何とも愉快。

みち子役の石田えりも、子供が出来たことで、愛想笑いばかり浮かべていた初期の頃とは違い、それなりに落ち着いた主婦の顔になっている。

今回の見所は、若きトヨエツ(豊川悦司)が登場していることだろう。

見た目はほっそりした長身なので、どこか頼りなげだが、三國連太郎や西田敏行相手に堂々とした落ち着いた演技を見せている。

さらに注目すべきは、エンドロールに「原田泰造」と「堀内健」の名があること。

釜石から代表が挨拶に会社に来ると知ったスーさんが、慌てて社長室から逃げ出し、1階の公衆電話から営業三課のハマちゃんに電話をかけるシーン。

電話がかかって来るシーンで、三課の書類棚から資料を取り出そうとしているのが原田泰造、慌てて部屋を逃げ出そうとしたハマちゃんを塞ぐような形で部屋に戻って来る2人組の片割れが堀内健だと思われる。

よほど注意して観ていないと見落としてしまうくらいのエキストラ出演である。

ゲストヒロインとして出ている久野綾希子は、劇団四季のミュージカル女優だった人で、落ち着いた美貌の持ち主である。

▼▼▼▼▼ストーリーをラストまで詳細に書いていますので、ご注意ください!▼▼▼▼▼

1993年、やまさき十三+北見けんいち原作、山田洋次+関根俊夫+梶浦政男脚本、栗山富夫監督作品。

結婚式で挨拶するスーさんこと鈴木建設社長鈴木一之助(三國連太郎)、それを聞いていた社員は、俺の時と同じこと言っているとつぶやき、隣の社員も、名前を毎回変えているだけと同調する。

式場を出て車に乗り込んで太田屋に向かうスーさんは、披露宴の挨拶なんてもっと簡単に出来んもんかね?テープでも流すかなどと愚痴を言うが、それを聞いていた前原運転手(笹野高史)が、どうせ同じことしゃべっているだけですからねと答えたので、スーさんはちょっとむっとする。

太田屋に到着し、前原運転手がトランクに用意していた釣り用の服に着替えたスーさんだったが、長靴が入ってないことに気づく。

出航した太田屋の船に乗り込んだスーさんに、ハマちゃんこと浜崎伝助(西田敏行)は、どうして長靴くらい用意していなかったのかと説教し、自分の長靴を貸そうとするが、水虫が怖いからとスーさんは断る。

タイトル

カワハギのことを故郷の呼び方でハゲというというスーさんの言葉に、嫌いなんだ、その言葉とむくれるハマちゃん。

スーさんの方は、脱いでいた革靴を海に落としてしまう。

ハマちゃんが吊り上げたカワハギを、船長の太田八郎(中本賢)が刺身にさばいてくれて、船上で皆で食べ始めるが、スーさんだけは他人が釣った魚は食わないので拒否するのだった。(ここまでタイトルバック)

朝出社するスーさんに、妻の久江(丹阿弥谷津子)が、今日からヨーロッパ旅行に出かけ、来週の土曜日まで留守にすると伝える。

鈴木建設に到着したスーさんは、秘書室長の草森(園田裕久)に、今度から結婚式には出席しないと宣言し、トイレに寄ろうとするが、そこは社員用だと草森は注意する。

社長と社員とどこが違うの?と言いながら、用を済ませたスーさんだったが、社員用トイレの洗面台が汚れていたので、付いてきた草森に文句を言う。

10月18日を知らせる社内放送が始まり、全社で社歌の斉唱が始まるが、一緒に歌い出した草森に、いい加減そんなバカな歌は止めなさいと注意するスーさん。

草森は、これは社長がお作りになった歌ですが?と言うと、そうか、私だったか…と反省するスーさんだった。

営業三課では、その日も社歌のラスト部分の時、何とか滑り込んできたハマちゃんがハモって調子を合わせていた。

睨む佐々木課長(谷啓)に、鯉太郎が熱を出して…と言い訳を仕掛けたハマったんだったが、それは先週も言ってたと指摘され狼狽する。

役員会議に出席していたスーさんは、副都心計画のことで小言を言っていたが、秋山専務(加藤武)から、先週も全く同じことを言っておられたと指摘されたのにむっと来て、好きで社長をやっている訳じゃないんだ。いつでも止めて良いんだよと言い残して退席する。

すると、社長室の前で、女性秘書を叱っていた草森が、築地新報の記者をこの子の手違いで入室させてしまったと謝る。

部屋では、築地新報の立花(豊川悦司)と名乗る記者が待っており、逮捕された県知事の件ですが、お宅の会社も参加しておられましたね?と聞いて来る。

スーさんは、確かに参加していたが、献金などはしていないと否定するが、立花は、事実あったらどうさせます?と聞いて来たので、社長として責任を取りますと答える。

立花は、本当かな?その時は記事にしますよと言い残して帰って行くが、スーさんは立花が渡して行った名刺を、側の壺の中に放り込んでしまう。

営業三課の女子社員のパソコンに、ファックスが届くが、それは得体の知れない魚の魚拓のようなものだったので気味悪がる。

そのファックスを社長室で草森から受け取ったスーさんは、これは穴子だと言い、最後に書かれた「12時半いつもの所で 伝」と言う文字に気づくと、草森にそれを観られないように左手で隠す。

ファックスの発信元が、営業三課であることもバレバレだった。

その後、エレベーターの中でバッタリ出会ったハマちゃんはスーさんにウインクするが、スーさんお方は、逆まつげと言いながら、片目をつぶって合図をする。

昼休み、釣具屋で「フィン・ノール」のリールを観ていたハマちゃんに、スーさんが声をかけて来る。

スーさんは、そのリールが31万もして、ハマちゃんがどうしても欲しがっていることを知るが、その日の用件はアイナメの仕掛けを観に今夜家に来ない?と言うものだった。

スーさんも家内が留守なので、晩飯どこで食おうかと考えていた所だったと承知すると、帰り道、給料いくらもらっているの?と聞く。

ハマちゃんが耳打ちすると、そんなに安いのか?社長の顔が観てみたいと言い出すスーさんだった。

前原運転手は、なかなか車に戻って来ないスーさんを待ちわびていた。

夜、ハマちゃんの家にやって来たスーさんは、すっかり鯉太郎の母親になったみち子さんに色々話しかけてたが、ハマちゃんは、あんまりみち子さんに近づくなと注意する。

そのハマちゃんが披露した仕掛けと言うのは、釜石の久野さんという人が考案した特殊なものらしく、繭玉のような格好をしていた。

ハマちゃんは、今度の土曜日に行こうと誘うが、そう急に言われても…、立場上色々あるので…とスーさんが断ったので、がっかりする。

スーさんは、そのお気持ちだけで嬉しいと感謝するが、その時、鯉太郎が、じいじ、泊まってと言ったので、急にハマちゃんは反対し出す。

みち子も泊まっていけば?と勧めるが、ハマちゃんが頑強に拒絶するので、機嫌を損ねたスーさんはタクシーを拾って帰ってしまう。

それを見送ったみち子は、家に戻って来て、ハマちゃん、冷たいと怒るが、だって、今日、解禁日なんだから…と迫るハマちゃんは鼻血を出していた。

それでもみち子は拒否したので、その晩は合体なしになってしまう。

金曜日、会社のパソコンモニターで、草森秘書室長から今後のスケジュールを見せられたスーさんは、土曜日くらい休ませてくれと願い出るが、次の日曜日に市民大学の講演があるので、どうしても出てもらわないと困る。釜石の方から念を押されていますし、会社の体面もありますからので…と草森が泣き出したので、スーさんは渋々引き受けることにする。

しかし、草森が退室した後、釜石か…と呟くスーさんだった。

その夜、又してもみち子さんを寝室に誘おうとするハマちゃんだったが、みち子さんは、9時から「郵便配達は二度ベルを鳴らす」と言う映画を観るのでダメだと言い出す。

ハマちゃんはじれて、みち子を説得しようとするが、その時、玄関のベルが鳴る。

今頃誰だ?と半分怒りながら玄関に出てみたハマちゃんだったが、外に立っていたのはスーさんで、アイナメ…、予定が釜石だったので、これから自分が運転するから出発しようと言う。

喜んだハマちゃんは、みち子に、ゆっくり「牛乳配達は二本ずつ配る」観て良いよと伝える。

釜石まで、免許を持ってないハマちゃんを乗せ、一晩中車を走らせたスーさんはさすがに疲れ切っており、出航した船上で、腰がふらついてしまう。

ハマちゃんが、疲れているんじゃないの?徹夜で運転したし…と気を使うと、何故かスーさんはむっとするのだった。

持参したアイナメ用の仕掛けで釣っていたが、スーさんの方はハゼが1匹釣れただけで、ハマちゃんは2匹ダブルでアイナメが釣れたので、又又スーさんは不機嫌になる。

橋上市場を通り、花の井ホテルに到着した2人だったが、待ち構えていた担当者(塩見三省)は、後部座席に乗っていたハマちゃんの方を鈴木社長と間違え、部屋に案内する。

一方、遅れてホテルに入ったスーさんの方は運転手と間違われ、仲居の澄子(久野綾希子)にカビ臭い北向きの別部屋へと案内されてしまう。

スイートルームに案内されたハマちゃんもスーさんも、共に間違われたことに気づくが、疲れていたこともあり、気にせずそのまま昼寝する。

ハマちゃんが腹を出して寝ていたスイートルームに挨拶に来た町の有力者たちは、遠慮して名刺だけを置いて行くが、起きたハマちゃんはこれに気づくと、スーさんの部屋に電話して事情を聞く。

しかし、疲れ切って寝ていたスーさんは、今夜7時から歓迎会があるからでしょう?頼んますなどと適当に受け答えして、そのまま受話器も戻さず寝入ってしまう。

ハマちゃんは、その歓迎会に鈴木社長として出るはめになってしまい、最初は緊張していたが、芸者衆が踊り始める頃にはリラックスし始める。

一方、澄子相手に、ホテルの部屋で1人食事をしていたスーさんの方も話が弾んでいた。

澄子はスーさんを父のようだと言い、バスの運転手をしていたんだが、定年後はタクシーの運転手をして、去年亡くなったという。

奥さんのことを聞かれたスーさんが西の方へ旅立ったというと、それを亡くなったと誤解した澄子は、私も主人を早くに亡くして、今は、東京にいる娘1人だけだと言う。

その頃、ハマちゃんの方は、レゲエ風の裸踊りの真っ最中だった。

澄子は、スーさんの身体をマッサージしてやりながら、明日は空いているでしょうから、遠野辺りに言っても良いねなどと勧める。

スーさんの方もすっかりリラックスし、遠野もええなぁと東北弁になっていた。

宴会が終わり、スーさんの部屋にやって来たハマちゃんは、そこに置き手紙があり、自分は所用がありでかけるので明日も頼むと書かれてあったので、しまった!と叫ぶのだった。

翌日、ハマちゃんは、鈴木建設社長で工学博士でもある鈴木一之助として、大勢の聴衆で埋まった大ホールの壇上に登る羽目になる。

すっかり緊張し、鼻水が足れているハマちゃんは、壇上で固まってしまい、何か質問はありますか?ととりあえず聞いてみると、客室に来ていた昨日の船の船長が、アイナメは旨かったか?と聞いて来たので、旨かったと答えることで何とかリラックししたので、「21世紀の未来都市と構想」と言うタイトルが書かれた看板を見上げながら、いきなり、今日はこの話はしませんと言い出す。

その頃、スーさんと澄子は遠野で渓流釣りを楽しんでいた。

澄子から東京で住んでいる場所を聞かれたスーさんは、苦し紛れに、上野毛と羽田の中間に住んでいると答え、澄子の方は、娘は荒川区の町屋に住んでいると教え、今度その娘が結婚することになったが、まだ22なので心配だと言う。

あなたはいくつで結婚なさったんですか?とスーさんが聞くと、20と答えた澄子は、自分も何も知らずに結婚したんですねと笑い出す。

スーさんは、釣れたイワナをその場でリリースする。

一方、講演会場のハマちゃんの方は、みち子さんのお産の時、自分とスーさんが貧血で気絶してしまったというエピソードを話しており会場は大受けだった。

結果、スピーチは30分もオーバーしてしまう。

ホテルに帰って来てスーさんの部屋に来たハマちゃんは、どんなに迷惑したか文句を言うが、その時、世話係が入って来て、社長に揮毫を頼みたいと色紙を大量に持って来る。

何を書けば良いの?と小声でスーさんに聞いたハマちゃんだったが、何でも良いとアドバイスしたスーさんの方は、荷物を運びにきた澄子と一緒に先に部屋を出てしまう。

1人部屋に残ったハマちゃんは、横で待っていた担当者に、書き上がった「合体」と言う揮毫を見せ、さすが!と感心される。

ハマちゃんが車に戻ると、運転手になり切ったスーさんは後部座席に押し込み、付いてきた担当者たちがハマちゃんに挨拶をする。

運転席に乗り込んだスーさんの方は、澄子に挨拶され出発したので、ハマちゃんは、昨日あのきれいな人と何したの?と気にしながらもホテルを後にする。

スーさんと一緒に帰宅したハマちゃんだったが、釜石での話を聞いたみち子が、それでは釜石の人を騙したということではないかと言い出す。

スーさんは、そこまで大げさに考えなくていいのでは?と口を挟むが、人間、まじめになる時にはまじめになんなくちゃいけないの!とみち子は言い張る。

あげくの果てに、ハマちゃんが疲れているだろうから泊まっていけば?と勧めたスーさんに、今日は帰って頂戴!と冷たい態度を取る。

スーさんが帰り、すっかりしょげたハマちゃんは、受け取った謝礼を返した方が良いかな?と聞くが、それはハマちゃんの話のお金だから頂いておきましょうというみち子の身勝手さに、唖然とするのだった。

翌日出社したスーさんは、草餅秘書室長から地方新聞を見せられる。

そこには、公演会の話が載っており、鈴木社長の写真としてハマちゃんの写真が載っていたので、それを指摘しているのだった。

その場で一緒に新聞を確認した秋山専務などは、この写真の男は知性の欠片もない、まるでバカだと憤慨するが、スーさんは全国紙ではないから問題ないよと相手にしないことにする。

ところが草森は、今日、釜石の代表がお礼にうかがうと言っているというので、慌てたスーさんは、急ぎの仕事で呼び出した秋山専務を放っておいて、さっさと出かけてしまう。

営業三課でハマちゃんと打ち合わせをしていた佐々木課長に電話がかかり、ハマちゃんを読んでくれというものだったので、鈴木といういつもの横柄な爺さんだと受話器をハマちゃんに渡す。

スーさんは、会社の1階の公衆電話からかけていたのだが、今日、釜石から代表が来ると伝えると、ハマちゃんの方も慌て出し、今日は早退にさせてと佐々木課長に頼む。

しかし、そんな急な頼みが聞き入れられるはずもなく、じゃあ、外回りの仕事にしてなどとハマちゃんはあたふたし出す。

鈴木建設の玄関先に付いた世話係と釜石市の助役の浪岡(織本順吉)は、入口から出て来たスーさんを見つけ、今日は社長さんに挨拶に来たと言うので、焦ったスーさんは、どうぞどうぞと会社内を指し、自分は「専務さん!」と呼びかけ、車の横で待ち受けていた前原運転手を後部座席に押し込むと、自分が運転席に乗り込んで、逃げるように出発する。

忙しいんだとそれを見送った2人が会社のエレベーターに乗り込むと、途中の階から、ヘルメットにサングラス、口ひげをはやし、作業服姿のハマちゃんが入って来る。

ハマちゃんの方も2人に気づき驚くが、適当な言葉で歌を歌い、7階で降りてしまう。

それを唖然と観ていた世話係は、今のは社長では?と言い出すが、助役は、ありゃイラン人だ。言葉で分かると否定する。

町屋駅に着いた澄子は、娘のアパートへ向かう。

夕食の準備をしていた所に、娘の佳奈(喜多嶋舞)が帰って来て、結婚式、さとるさんの方の出席者が60人も予定されており、自分の方も40人はそろえて欲しいと仲人の伊藤さんに言われたと言い出す。

向うは、会社の重役さんとか、ピアニストの松方さんまで来てピアノの演奏をするらしいのよと落ち込んでいるので、澄子は、母さん1人でも良いのよ。それがいやなら止めておきなさい。結婚したら色々な問題があるんですからと言い聞かすが、佳奈の哀しい顔は晴れなかった。

東京駅にスーさんを呼び出した澄子は、スーさんの案内で鎌倉見物などすることになり、その場で、澄子の親戚として結婚式に出席してくれないかと頼む。

スーさんは快諾し、とにかくたくさん連れて行けば良いんですね?では社長も連れて行きましょうと言い出す。

優しい人で、私の言うことは何でも聞いてくれるので…とスーさんは説明するが、澄子は恐縮するばかりだった。

その夜、ハマちゃんの家に来たスーさんは、そのことを頼むが、社長役には懲り懲りだったハマちゃんは断固断ろうとする。

しかし、一緒に話を聞いていたみち子が、優しさは真実にも勝るって言うでしょう?と急にゲーテを持ち出して来たので、スーさんも感激する。

もう1回スーさんの役に立ったら?私も社長夫人として出席しようかしらとみち子が言うので、とりあえず承知したハマちゃんは、その交換条件として「フィン・ノール 貯めるぞ 310,000」と書かれた布を示しながら、あの店に電話をしたらもう売れたらしく、相手はハマちゃんの友達だったと言っていると言い出す。

スーさんはそれだけでは相手を特定できないでしょう?ととぼけるが、俺の友達と言ったらスーさんしかいないし、その客はカードで買ったので、鈴木一之助と言うサインも残っていると追いつめたハマちゃんは、結婚式の日にもらいましょうと要求する。

上機嫌になり食事にしようと食卓に向かったハマちゃんだったが、スーさんの方は、食欲ありませんと落ち込むのだった。

自宅に帰り着いたスーさんは、久江が旅行から帰っており、女友達が多数来ていたので、早く寝るので礼服を用意してくれと久江に頼む。

横浜グランドインターコンチネンタルホテル

鈴木社長としてみち子と来ていたハマちゃんは、八郎ら太田屋仲間にも、今日一日は、俺を社長と呼ぶようにと念を押していた。

そこへ澄子が挨拶に訪れ、浜崎さんは?と聞くので、一瞬反応しかけたハマちゃんや仲間たちは、まだ来ていないとごまかす。

廊下に出た澄子に、新郎の友人として話しかけて来たのは、築地新報の立花だった。

社長は?と聞くので、澄子が待合室の奥にいたハマちゃんを指さすと、あれは社長ではありませんよと立花は言う。

そして、ハマちゃんに近づいた立花は、以前、築地新報の立花というものがうかがったはずですが?と聞くと、ハマちゃんは、ああいたねとごまかす。

しかし、あなたの目の前にいるのがその立花ですよと言うと、ハマちゃんは噓がバレたと悟り倒れ込む。

振り返った立花は、驚いた様子でこちらを覗いていた澄子の背後にやって来たスーさんを見つけ、やっぱりいらしてたじゃないですかと近づいて来ると、この間の件、忘れていませんよと言い残して去って行く。

唖然とする澄子は、言い訳をしようとしたスーさんをその場に残走り去ったので、残ったスーさんは、どうすりゃ良いの…と立ちすくむのだった。

いよいよ式が始まるが、ただ座っていてくれれば良いと言われていたハマちゃんに、新郎側から乾杯の音頭と挨拶を頼むとの伝令がある。

焦ったハマちゃんは、後ろのテーブルに座っていたスーさんに頼む。

マイクの前に立ったスーさんは、釜石にうかがった時、ある方に無礼をしましたと、奥の方のテーブルに座っていた澄子を観ながら挨拶を始める。

澄子は泣き出すが、スーさんは、新郎新婦に向き直ると、きちんと挨拶を始める。

その直後、澄子が部屋を飛び出していったので、スーさんは慌てて追いかけ、乾杯の音頭は君に頼むとハマちゃんに頼む。

訳が分からないハマちゃんだったが、みち子も一緒に立たせると、ご指名ですのでと言い、その場で乾杯の音頭をとる。

廊下で泣いていた澄子に近づいたスーさんは、改めて謝罪するが、澄子は、浜崎さん、本日は本当にありがとうございましたと礼を言って来る。

披露宴では、太田屋のメンバーたちが大漁節など揃って歌い盛り上がっていた。

その後、ライトバンで全員太田屋に戻ったハマちゃんと八郎ら一行は、そのまま勢いに任せて出航する。

なかなか当たりが来ないハマちゃんだったが、その時、もう一隻の船が近づいて来て、それに乗っていたスーさんが、まだ席はありますか?と聞いて来る。

ハマちゃんは笑顔になり、スーさんがいないと俺も釣れないよとこぼしてみせたので、スーさんは喜んで太田屋の船に乗り込んで来る。

その後、ハマちゃんは見事な鯛を吊り上げるのだった。


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