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東京暮色

1957年、松竹、野田高梧脚本、小津安二郎脚本+監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

銀行で監査役を勤めている杉山周吉(笠智衆)は、ふらりと、馴染みの飲み屋「小松」に入ると、女将(浦辺粂子)に一杯注文する。

女将は、このわたが送って来たのでと勧めると、先客(田中春男)もくれと言う。

蠣も一緒に送って来たと女将が言うと、先客が酢ガキにしてくれと言うので、杉山も同じものを注文する。

その先客と少し杉山が雑談をしていると、先日、沼田先生が、生徒を二人連れ来ましたと女将が言う。

その時帽子を忘れていたと言うので、壁を見ると、確かに、ソフト帽が帽子掛けに一つかかっていた。

自宅に帰って来た杉山は、長女の孝子(原節子)が、赤ん坊の道子を連れて帰って来ていた事に気づく。

家政婦の富沢さんは?と聞くと、帰ってもらったと孝子は言う。

杉山は、孝子の夫である沼田の事をあれこれ話題にしようとするが、なぜか、孝子は不機嫌そう。

さらに、今夜は帰らないと言うので、何かあったのか?と杉山は心配するが、やはり、孝子は何も答えようとしないので、本気になって話を聞くと、沼田は病気であり、この子を意味もなく虐めたりする、ノイローゼなのだと言う。

一度会ってみようと杉山が言うと、会っても、不愉快になるだけよと孝子は拒否する。

翌日、銀行にいた杉山の部屋に、妹の竹内重子(杉村春子)が、融資の話に来たついでだと訪ねて来る。

重子は、近くのウナギ屋で昼食をとろうと誘うので、杉山も一緒に呉服橋まで出かけてみると、父親の13回忌の話やらした後、重子は、4、5日前、明子がやって来て、5000円貸してくれと頼んだのだと打ち明ける。

初耳だったので杉山は驚くが、結局、金は貸さなかったと言う重子は、あの子はきれいなので早く結婚させた方が良いと勧める。

駅側にある集合アパート「相生荘」に独りやって来た明子(有馬稲子)は、ある部屋の扉をノックするが、返事がないので、向かい側の部屋で花札をしていた馴染みの部屋に入り、ケンちゃん、どこ?と聞くが、のんちゃんこと川口登(高橋貞二)は、あんな奴のどこに惚れたんだ?あいつ痩せたぞなどと冷やかすだけ。

さらに、明べえ、お前の事、知っているおばさんが、五反田の寿荘と言う麻雀屋にいたと話すので、明子は、そんな場所も人も知らないと答え、つまらなそうに部屋を出て行く。

そして、又、さっきの部屋のドアをノックして帰る。

杉山は、孝子の嫁ぎ先である沼田(信欣三)の家に寄っていた。

沼田は、孝子の事で話があると言う杉山に、一昨日、よく考えてみたいと言っていたが、昨日いなくなったと言うだけで、あまり熱心に話に耳を傾けようとしない。

昔は明るい男だった沼田が、今では、陰気で内省的な性格に変貌している事を悟った杉山は、雪が振って来た事もあり、これではらちがあかないと判断し、帰宅する事にする。

帰宅して来た杉山は、孝子に、沼田に会って来た事を話すが、やはり、興味がなさそう。

杉山は、孝子には昔、佐藤と言う別な相手がいたにもかかわらず、自分が無理に沼田との方を勧めた縁談だけだっただけに、すまないような気がする…と謝るが、孝子は生返事をするばかり。

そこに、明子が帰って来たので、重子叔母さんの所に、なぜ金を借りに行ったのか?と問いかけるが、明子は不機嫌そうに、友達が必要だったから。お父様いらっしゃらなかったし…と答えるだけだった。

杉山は、釈然としない気持のまま、浴室に向かう。

五反田の雀荘「寿荘」

松下昌太郎(長谷部朋香)ら常連と一緒に麻雀をする明子。

そこにのんちゃんがやって来る。

店主(中村伸郎)の女房喜久子(山田五十鈴)も帰って来たので、のんちゃんは、おばさんが聞いていたのはこの娘だと、明子の事を喜久子に教える。

一勝負付き、雀卓から離れた明子は、なぜ自分の事を知ってるのかと尋ねると、喜久子は、昔、東五軒町に住んでいたでしょう?と聞き、その近くに住んでいたのだと答える。

喜久子は、姉の孝子の事も聞いて来たので、2歳になる道子と言う女の子がいると教えると、兄の事も聞いて来た。

それで、兄は、昭和26年の夏、谷川岳で死んだと教えると、喜久子は全く知らなかったようで愕然とする。

今はどこに住んでいるのかと聞くので、雑司ヶ谷の奥と答え、自分は今、英文速記を習っていると明子は教えと、その後、喜久子は何かを考え込んでいる様子だった。

帰宅した明子は、二階で孝子から、お父様が心配するから、早く帰って来なさいと言われると、今日、妙なおばさんに会った。姉さんや兄さんの事を知っていたと教える。

すると、孝子もにわかに興味を持ったようで、そのおばさんの様子をあれこれ聞き始める。

明子は、何とはなしに、お母さんじゃないかって思ったと言い出す。

明子が3つの時、家を出て行った母親の事だった。

翌日も、明子は木村を探すため、珍々軒と言うラーメン店に寄るが、店主の下村義平(藤原釜足)も女房(秩父晴子)も知らないと言う。

遊び仲間の一人富田三郎(須賀不二夫)がバーテンをしている、バー「ガーベラ」に来た明子は、ケンちゃんが来てないかと尋ね、来ていないと判ると、がっかりして水をちょっと飲んだだけで帰りかけるが、その時店に入って来たケンちゃんこと木村憲二(田浦正巳)とばったり出会う。

二人で近くの港に向かった明子は、妊娠している事を打ち明けるが、木村は「本当に、ボクの子なのか?」と疑うばかりで、最初から逃げ腰だった。

明子は、そんな木村の態度も含め、あらゆる不安に苛まれ、その場で泣き始める。

木村は困惑し、もっと二人で良く考えようと慰め、自分は今から大塚先生の所へ行かなければいけないから「エトアール」で待っていてくれ、9時半頃までには必ず行くからと言い、立ち去る。

「エトアール」で一人待ち続けた明子だったが、木村は来ない。

代わりに、マスクをした怪し気な男が声をかけて来る。

明子が席を立とうとすると、うちはどこ?と言いながら男は前に立ちふさがる。

相手は、警察手帳を取り出す。

風紀係の刑事和田(宮口精二)だったのだ。

女の腰巻きを盗んだ中年男(谷崎純)が取り調べられている警察署に連れて来られた明子は、じっと椅子に座って黙り込んでいた。

そこに、マスクをした孝子が、連絡を受けやって来る。

和田は、深夜一人で喫茶店なんて感心しませんからと保護した理由を教える。

孝子は「どうしたの?明ちゃん」と尋ねるが、明子は無言で泣いているだけだった。

二人で帰宅するが、明子は家の前で入りたくないとすねる。

お父様は何もご存じないからと、孝子は、明子を中に連れ込むが、寝ていると思っていた杉山は起きており、二人に声をかけて来る。

警察から電話を受けたと言う。

杉山は、明子を呼び、なぜ黙っていた?なんで警察なんかに呼ばれたんだ?何の用で友達を待っていたんだ?と叩きかけるように問いかけ、明子が何も答えないと、言えないのか?そんな子は、父さんの子じゃないと叱りつける。

何とか父親をなだめすかし、明子を二階に上げた孝子だったが、どうしてあんな風になったか…と嘆く杉山に、明ちゃんも寂しいのよ。お母さんを知らないで育って来たので…と弁護する。

それを聞いた杉山は、あの子は、お前がひがむんじゃないかと思ったくらい可愛がって来たつもりだが、子供を育てると言うものは難しいものだと嘆息する。

二階に上がって来た孝子に、明子は、私は余計な子ね。母さんがあんなんだったんですもの。私って、生まれて来なければ良かった…と語りかける。

翌朝、重子叔母さんが杉山家に訪ねて来て、学校に出かけていた明子の見合い用写真を持って来る。

さらに、一昨日、大丸へ行った時、エスカレータで偶然、喜久子と男が一緒の所を見かけたと報告する。

無理に話を聞いた所、山崎は抑留中に亡くなり、喜久子は一昨年に引き上げて来て、今は、五反田で麻雀屋をやっているのだと言う。

その話を聞いた孝子は、一人台所に下がると、何事かを考え込むようになる。

翌日、孝子は、五反田の寿荘にやって来る。

喜久子に対面した孝子は名乗るが、御願いがあって来たんです。明ちゃんには、お母さんだと言って頂きたくないんです。お父さん、可哀想…、そうお思いになりません?と言い残して、さっさと帰って行く。

そこに、亭主の店主が帰って来て、今の美人は誰だと聞くので、喜久子は、松下さんと来た娘さんのお姉さんだと教える。

相馬は、仕事の当てがあるので、一緒に、室蘭まで行ってくれないかと喜久子に頼むが、喜久子は今ひとつ気が乗らないようだった。

明子は、笠原産婦人科に一人、堕胎をしにやって来ていた。

女医の笠原(三好栄子)から、3000円の治療費がいると聞かされた明子は、持っているので、京谷って欲しいと承諾する。

術後、麻酔がまだ残っているまま自宅に戻って来た明子は、具合が悪そうだと気づいた孝子が二階に布団を敷きに行っている間、赤ん坊の道子が近づいて来るのを観て、顔を伏せてしまう。

その後、二階で、あれこれ話しかけて来る孝子に、自分は嫁になんて行きたくないと言い、そのまま、姉を遠ざけて、一人布団の中で泣くのだった。

ある日、銀行にいた杉山は、頭取と話をするつもりだったが、来客中だと知ると、いつものパチンコ屋で時間つぶしに出かける。

そこに、秘書から聞いて来たらしく、旧友の関口積(山村聡)がやって来て、長谷部が帰って来たので、今度クラス会をやろう。だが、自分は大阪に出張しなくてはならんので、お前が世話役やってくれと話しかけて来る。

さらに関口は、2、3日前、明子が金を借りに来たらしく、応対した女房が貸してやったと言うので、内心驚きながらも、杉山は、5000円だろう?とかまをかけ、自分が留守だったものだから…、金はすぐに返す。奥さんにはあしからず…とごまかす。

五反田の「寿荘」に、木村を探しに又やって来た明子だったが、川口から、奴は新宿に行ったと聞かされる。

さらに、その場にいた、店主から、あんたの姉さんきれいだねと言われた明子は、どうして知っているのかと聞く。

店主は何気なく、4、5日前にあんたを捜しに来たよと答えるが、それを聞いた明子はすぐさま帰宅する。

常連の女は、どうして、ケンちゃんは逃げるの?と川口に尋ねる。

すると、川口は、その場にいた富田のせいだと言い出す。

富田が、短大にいた明子と木村をくっつけたため、英文速記をやり始めた頃から明子が妊娠してしまったらしいと、野球解説者の小西得郎の口調を真似で説明する。

側で、それを聞いていた店主も、その話には驚く。

自宅に戻って来た明子は、孝子を二階に呼ぶと、五反田の麻雀屋に行ったの?どうしてあそこが判ったの?と聞く。

重子叔母さんがお母さんとお会いになったのよ…と孝子が口ごもると、なぜ、黙っていたの?どうした母さんは来られないの?どうしてお父さんと別れたの?と矢継ぎ早に明子は問いつめて来る。

昔、お父さんが京城の支店に行っていたとき、山崎と言う補佐役の人が、良くうちに来るようになった…と孝子は辛そうに打ち明ける。

自分もまだ小さくて良く分からなかったけど、ある日、あなたも連れてお父さんが動物園に行き、喜んだあなたをお父さんが背負って帰って来てみると、うちの表戸が閉まっていて、それきり、母さん、いなくなったのだと言う。

それを暗い目つきで聞いていた明子は、私、父さんの子じゃないんじゃない?父さんに似た所は一つもない。母さんの汚い血だけが流れている!と言うので、孝子は何を言い出すのかと叱る。

ちょうどそこに、杉山が帰って来たので、聞いてみると、下に降りた明子は、止めようとする孝子を振り払い、お父さん!私、一体…と言いかけたきり、二階に逃げてしまう。

事情が判らない杉山は、ただ呆然とするばかり。

明子は、翌日、寿荘に再び行くと、喜久子を表に呼び出し、二人きりで話があると切り出す。

喜久子は、近くの飲み屋の座敷を借りると、そこで明子と向かい合う。

明子は、おばさん、私、一体、誰の子なの?といきなり切り出す。

愕然とした喜久子は、そんなに私の事を信じられないの?その事だけは疑わないでと言い返す。

明子は泣き出し、喜久子は、お客さんが言っていたけど、赤ちゃん、出来たんだって?と優しく語りかけるが、明子は、子供なんて生みません!母さんみたいに捨てたりしない。思いっきり可愛がってやる!母さん、嫌い!と言い放つと帰って行く。

その後、バー「ガーベラ」でめそめそしていた明子を、バーテンの富田が、もっとがっしりしたの見つけろと励ます。

その明子が帰ると、客が今の誰だと聞いて来たので、富田は、ズベ公ですよと笑うが、客は、女はズベ公の方が良いんだと下びた笑いを浮かべる。

珍々軒に寄って酒を注文した明子は、義平から、木村がアパートを替わるらしいと聞かされる。

出されたコップ酒を一気にあおり、お代わりをした所に、その木村が入って来て、君の事を心配して痩せちゃったなどと、冗談めかして言うので、思わず、頬を叩いた明子は、そのまま店を飛び出して行く。

お代わりを運んで来た義平は、気の強い娘だね。木村さんもしっかりしなくちゃなどと言いながら、テーブルにコップを置くが、木村はさすがに考え込んでいた。

その時、表で大きな音がしたので、義平は様子を見に出て行くが、木村はそのまま、テーブルに座り込んでいた。

電車に轢かれ町の病院に運ばれた明子は、ここへ運び込んだ義平の見守る中、看護婦(千村洋子)から体温を計られていたが、一向に下がる気配がなかった。

そこに杉山と孝子が駆けつけて来る。

義平は、線路の真ん中に明子が座り込んでいた時、ちょうど踏み切り番が小用をしていたので気づかず、電車に跳ねられたのだと説明する。

杉山と孝子は、義平の名を聞き、礼を言って引き取ってもらう。

返り際、受付の看護婦に、義平は、言い忘れたけど、「珍々軒」と言う店の名を、あの二人に後から伝えといてくれと言い残し帰る。

ベッドに横たわっていた明子は、目を開けると、「死にたくない…、お父さん、私、出直したい。はじめからやり直したい…」と呟く。

その後、寿荘の近くに車が停まり、そこから降り立った喪服姿の孝子は、喜久子に会うと、明子は死んだ。お母様のせいですわ!と言い残して帰って行く。

その後、呆然とした喜久子は、店を出ると、馴染みの飲み屋に行き、一本付けてもらう。

酒を飲んでいると、亭主が心配してやって来て隣りに座ったので、酒をついでやりながら、相馬さんの話どうなった?私、もう、東京が嫌になったと喜久子は言い出す。

それを聞いた店主は、一緒に行ってくれるのかい?二人連れなら、温けえやと喜ぶ。

数日後、杉山家にやって来た喜久子は、今夜9時半の汽車で北海道へ行くので、これを、明ちゃんにお供えしようと思うんだけど、いけないかしら?と応対した孝子に、花束を差し出しながら言う。

孝子は、その花束を受け取っただけで、上がれとは言わないので、喜久子はそのまま帰る事にする。

喜久子が帰った後、玄関口で花束を抱えてしゃがんでいた孝子は、思わず泣き出す。

その夜、上野駅、12番線ホームに停まっていた急行「津軽」に乗り込んだ喜久子は、窓を開け、孝子が来るのではないかと探すが、どこにも姿はなかった。

横に座った亭主は、来るはずがないよと、諦めさせようとする。

その頃、孝子は台所で一人物思いに耽っていた。

杉山は、事情を知っていたので、自分に気兼ねしないで、行ってやらないのか?まだ、時間は間に合うと声をかけるが、部屋にやって来た孝子は、この子に明ちゃんみたいな思いはさせたくない。やっぱり明ちゃんは寂しかったんだと、道子を観ながら呟く。

それを聞いた杉山も、そうかも知れない。可愛がって来たつもりでも、やはり、母親には言えるような事も父親の自分には言えない事もあったんだろうと答える。

沼田とやっていけるのか?と聞く父親に、孝子は、やっていかなければいけないと思う。道子もだんだん大きくなるから。今度こそ、一生懸命、お父さんに心配させないようにやってみますと答えながらも、私があっち行ったら、父さん、どうなさるのかと案じてみせる。

杉山は、又、家政婦の富沢さんを頼むさと答えると、隣りの部屋に飾ってあった明子の遺影の前に座ると、ぶつぶつと念仏を唱え始める。

孝子が嫁ぎ先に戻った後、家政婦の富沢さんに夕食のご飯の準備だけを頼んだ杉山は、忘れられていた道子用のガラガラを見つけ、ちょっと振って見ると、いつのもの用に、家を出るのだった。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

真面目な銀行員と、母親に捨てられて育った娘二人が織りなす家族模様。

父親に勧められた結婚が巧くいかず戻って来た長女と、アプレ的な生活の中で妊娠してしまい、その処理に窮して厭世的になって行く妹。

父親も又、男手一つで育てて来た二人の娘の屈折感を目の当たりにするが、その対処の仕方が判らない。

一方、夫と子供を捨て、今は別の男と暮らしている喜久子の心も複雑である。

かつて自分がやった行為に自責の念は持っているものの、一人の女として、決して後悔はしていない気丈さは持っている。

こうした人物たちの交差を、淡々とカメラは追って行く。

明子の行動を、幼いと言うのは簡単だが、彼女を理解し、救えるものは誰もいない事が判る。

姉の孝子も、姉妹として心配をしてはいても、大人として踏み込めない部分がある。

家族関係が崩壊している訳ではないが、子供たちが成人した今、全員が大人として、孤独と戦わざるを得なくなっているのだ。

父親や母親は、そうした子供たちを、ただ遠くから見守るしかないのである。

家族の夕暮れ時の姿とでも言おうか、まさに「暮色」である。

一見暗い話ではあるが、きれいごとや嘘くさい部分がないので、観ている側は、それなりに淡々とドラマの展開を傍観して行ける「大人の映画」だと思う。