2009年、「南極料理人」製作委員会、西村淳原作、沖田修一脚本+監督作品。
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雪が広がる外に、建物から逃げ出して来たメガネの若者を、追いかけて来た他の隊員たちが捕まえ、「どこ行くつもりだ?逃げる所なんてどこにもないんだ!お前は俺たちの大切なメンバー。お前が強くなるしかないんだ!」と励まし、基地内に連れて帰ると、再びそのメガネの青年を加え、「中国文化研究会」の垂れ幕の下で麻雀を始める。
それをうるさそうにしている隊長(きたろう)は、他のメンバーたちと調子の悪いビデオを観ている。
1997年、南極の「ドームふじ基地」は、昭和基地から1000kmも離れた内陸の山の上にあり、標高は富士山に近い3800m、気圧は通常に6割しかなく、呼吸も苦しい地域だった。
そんな中、料理番として参加していたのが西村淳(堺雅人)であった。
河村ヤスシ、通称兄やん(高良健吾)、平林マサシ、通称平さん(小浜正寛)、福田マサシ、通称ドクター(豊原功補)、西平リョウ、通称ボン(黒田大輔)、金田ヒロシ、通称隊長、御子柴ケン、通称主任(古舘寛治)、本山ヒデユキ、通称本さん(生瀬勝久)、そして西村淳の8人が1年間、その基地で暮らしていた。
タイトル
2月3日、節分…
朝、ラジカセのスイッチを押し、クラシックをかける淳。
隊員たちはそれを合図にめいめい起きて来て、洗面とトイレを済ました後、用意されていた何種類かのレオタード女性が登場する体操ビデオを観ながら、全員で体操をする。
朝食の席に付いた隊員たちは、それぞれ、その日の自分の仕事を発表しあう。
その席で、最近、水を使いすぎている人がいるとの注意がある。
貯蔵タンクの水位が25cmも減っていると言うのだ。
さらに、今日は節分だが、豆はあるのか?と聞かれた淳は、ピーナッツで良いですか?と答える。
1人の隊員が1年に消費する食料は、約1トン弱、その大半は乾燥ものか冷凍物などでまかなわれる。
せめて、野菜の時価栽培が出来ないかと試してみたが、出来るのはカイワレかモヤシ程度。
お湯は85度で沸騰するので、麺などは、どうしても芯が残ってしまう。
ドクターが、淳に体重を聞いて来たので、何事かと思えば、ドクターが漕ぐ自転車の後ろに乗り、昼食の知らせをする役目を仰せつかる。
ドクターは、体を鍛えているのである。
その日の昼食は、おにぎりと豚汁だった。
テーブルに主任の姿が見えないので、淳がタッパに入れたおにぎりを雪上車の中にいた主任に持って行ってやるが、もうそのおにぎりは凍り付いていた。
主任は、淳に、一緒に脱走しない?と聞いて来て、左遷やわ、大左遷ですわ。帰ってパチンコ行きてえなどと愚痴り始め、最後には屁をこく。
狭い雪上車の中なので、淳は思わずドアを開放し、主任から、寒いから早く閉めて!と言われても言う事を聞かなかった。
カープファンの本さんが基地の放送室から、1時半になったので、増水の時間ですと屋外アナウンスで流す。
基地で一番大切なのは水であり、その素材である雪は周囲に無尽蔵にあるので、一日に一度、隊員たちが総出で雪を集めるのである。
その作業中、昭和基地と連絡をしていたら、伊勢エビがたくさん余っていると言う情報があったとボンが淳に伝える。
その話を小耳に挟んだ隊員たちは、皆判で押したように、「今夜は海老フライだな」と言うので、淳は、伊勢エビだったら、刺身とか他の料理法がいろいろあるでしょうと小さく反論するが、結局、海老フライ説に押し切られてしまう。
淳は、1年前を思い返していた。
海上保安庁の料理担当だった淳は、今ひとつ料理が苦手な妻が作る唐揚げに胃もたれし、テレビを観ながらおならをすると、長女友花(小野花梨)から、思いっきり尻を蹴られると言うような日常を過ごしながら、まだ赤ん坊だった長男共々、平凡な日々を過ごしていた。
先輩の鈴木ジロウ(宇梶剛士)が、子供の頃から憧れだった北極へ行ける事になったと知り、壮行会で、船長(嶋田久作)共々、心から祝福し、花束を贈呈し、胴上げまでした淳だったが、その鈴木さんがバイク事故で行けなくなり、急遽、船長から、その代理として、北極へ言ってくれと頼まれてしまったのだった。
家族と相談させてくれと、はかない抵抗を示した淳だったが、船長はにこやかな表情で、無理矢理了解の握手を求めて来る。
その日の夕食は、どでかい伊勢エビのフライが並ぶが、さすがにそれを目の当たりにした隊員たちは、自分たちの判断が間違っていた事に気づくが、もうどうしようもなく、しゃにむに巨大海老フライにかぶりつくのだった。
西村は自室のベッドに横たわり、友花がファックスで送ってくれるお手製の「カチンコチン新聞」を読んでいた。
そこに、節分の鬼の面のつもりなのか、般若の面をかぶった隊員が、新たなファックスを持って来てくれる。
最新の「カチンコチン新聞」には、「今日は節分なので、友花には、後で掃除が大変なので、豆は遠慮してまいてくれと頼んだが無理でしょう」という妻みゆき(西田尚美)からのメッセージと共に、「お父さんがいなくなって、毎日楽しくてしようがありません」と書かれた友花のメッセージが書いてあったので、淳は複雑な気持になる。
節分は、鬼役が裸になって基地内を逃げ回るという趣向になっており、ピーナッツをぶつけられた鬼は、最後は、基地の外に出されてしまうという拷問に似たいじめを受ける。
兄やんは、基地から電話で、日本にいる恋人に時々電話を入れていた。
淳と将棋をしていたドクターは、日本に帰ったら、トライアスロンに出てみようと思う。ここは空気が薄いので、ここで体を鍛えたら、かなりのレベルになれると思うのだと打ち明ける。
ドクターは、ここは自由であり、後2〜3年はいても良いくらいだと笑う。
将棋を終えた淳がドクターの部屋から廊下に出ると、食堂のドアが開きっぱなしになっているのに気づく。
誰かいるのかと中を覗いてみると、隊長と本さんが、自分たちで勝手に作ったらしいインスタントラーメンをすすりながら、淳に気づくと、「芯が残るんだよね」とこぼすので、そのままそっとして帰る事にする。
4月7日、帰国まで後351日
朝、隊長が淳に、今日は本さんの誕生日だが、本人はいつも忘れているので、ごちそうの準備を頼むと相談して来る。
その頃、いつも、本さんの雪氷サポートをしている兄やんが、軽い凍傷にかかっており、1週間程度は完治しない事が、ドクターの診断で分かる。
急遽、本さんの雪氷サポートを手伝う事になったのは淳だった。
2500mもの氷の層を円柱状に掘り、それを地上に抜き出して、氷の組成を調べる仕事の手伝いだった。
淳は、仕事の途中でさりげなく、今日は何が食べたいか本さんに尋ねるが、本さんはやはり、自分の誕生日を忘れているようで、「肉かな?分厚いやつ」と、他人事のように適当に答えただけで、しつこく聞いて来る淳に呆れているようだった。
淳は早速、ドクターにも手伝ってもらい、肉のかたまりを焼く事にするが、フライパンでは火力が弱く、到底中まで火が通りそうにもなかった。
そこで、外で、鉄棒の先に刺した肉のかたまりの表面に油を塗り、直接、肉に引火してみる事にする。
肉は松明の用に燃え盛るが、まずい事に、鉄棒を持ったドクターは、「何だか楽しくなって来た」とハイな状態になり、燃える肉のかたまりを掲げたまま、淳を追いかけて来る。
必死に雪の上を逃げる淳。
やがて、迫って来るドクターの姿は、雪上車の中でさぼっていた主任にも発見され、何か言い知れぬ恐怖に駆られた彼も車から飛び出すと、淳と一緒に逃げ始めるのだった。
その夜、本さんは、みんなから誕生日だった事を教えられ、まずは自宅に電話をし、息子から「ハッピバースディ」の歌を聴かせてもらう。
次に、ママを出して、と頼んだ本さんだったが、ママは話したくないと言っていると息子が知らせて来たので、本さんの廻りに集まり、一緒に電話を聞いていた隊員たちも、ちょっと複雑な表情になる。
夕食には、本さんが昼間何気に言っていた、分厚いローストビーフが出て来たので、本さんは「西村くん、ここは南極だよね?」と言いながら、感激する。
食後、兄やんが唄うでたらめな「本さん讃歌」などで食堂は騒がしくなる。
そんな中、本さんは、一人ビールを飲んでいた淳の側に座ると、子供はいる?と聞いて来る。
淳は、小さなお守り袋に入れて身につけていた友花の下の歯を取り出して見せる。
それを見ながら、下の歯だったら、屋根の上に上げるんじゃなかったっけ?などと言いながら、うちは、毎日大もめだったよと、妻との確執の事を話し始める。
いつまでも家をほったらかしにするんだったら、覚悟があるとまで妻に言われたという。
自分のやりたい事が、たまたまここだっただけなのに…。電車で帰れる所だったら、良かったんだけどねと苦笑するので、淳も何も言えず、ただ笑ってごまかすしかなかった。
ある日、ジュースを外の雪の上に淳が垂らしていた。
固まってシャーベット状になったジュースを、持って来たスプーンですくって食べる隊員たち。
そのジュースで、野球のマウンドとラインを引いていたのだった。
全員で、野球をやった後、マイナス70度の屋外で、パンツ一丁の裸になった彼らは、セルフタイマーで自分たちの姿を写すのだった。
2週間後、太陽は沈んだままになる。
それまでは、太陽が一日中沈まない毎日が続いていたのだが、6月頃から、極夜と呼ばれる、終日、太陽が昇らない毎日が始まる。
6月下旬には、世界中の基地で、ミッドウィンター祭なる催し物が執り行われるのが慣例だった。
「ドームふじ基地」でも、ミッドウィンター祭が行われ、淳が作ったフレンチを、兄やんがウェイターのまねをし、慣れないスーツ姿に身を固めた隊員たちに配るが、ドクターなどは上がってしまい、料理をこぼしてしまう。
その後、ドクターは、外で、裸で自転車を乗り回す。
淳は中華料理など作っていた。
8月1日、帰国まで後235日
兄やんは、いつも通り、砂時計を倒すと、国際電話をかけるが、何となく、彼女との会話が噛み合なくなっていたのに気づかなかった。
朝食では、豪勢な茹で蟹を全員がしゃぶっていたが、淳が重大な発表をする。
夜中、勝手にインスタントラーメンを作って食べる人が増えたので、もうラーメンが切れてしまった。ただし、蟹はたくさんあるのだと言う。
小麦粉や卵はあるんじゃない?と聞く隊員たちに、「かんすい」がないのだと説明する淳。
それを聞いた隊長の表情が固まり、目眩がすると言い出す。
部屋に閉じこもったきりでて来なくなった隊長を心配し、茹で蟹を持って部屋に見舞いに行った淳だったが、隊長は、風邪をひいたらしいと中から答える。
淳が、ここには菌がいないので、風邪などにはかからないはずだが?と言うと、では何か、別の病気だと言う。
かくして、ラーメンがなくなった事により、体調を崩し、仕事に参加しなくなるものが出て来たので、ドクターは、夜、カクテルを作りながら、けしからんと文句を言う。
その夜、熟睡していた淳の部屋を訪ねて来た隊長は、ボクの体はラーメンで出来ているんだ。ラーメン、出来ないと、ボクは何を楽しみに生きて行けば良いんだ。麺とスープさえあれば、後はチャーシューなど何もいらないから…と、涙ながらに切々と訴える。
ある日、増水作業中、黙々と行き集めをしていた平さんは、突如絶叫すると、基地内に飛び込み、ここの所ずっと仕事をさぼっている主任の部屋を叩く。
しかし、返事がなく、シャワー室から鼻歌が聞こえて来るので、そこをそっと覗くと、何と、主任が一人で、もじゃもじゃの頭を洗いながら、大量に水を流し続けているではないか。
水の大量使用者は主任だったのだ。
さらに、食料貯蔵室にやって来た淳は、そこの冷凍室の前で、黙々とバターを嘗めている盆さんの姿を発見する。
何をしているのかと淳が聞くと、最近バターが美味くて…と、盆さんは答えるだけ。
糖尿病になるからと、それを静かに取り上げた淳だったが、廊下まで盆さんはおって来る。
同じく、裸の主任を平さんが追い回している。
その頃、兄やんは、いつものように、国際電話で彼女に電話をしていたが、突然、好きな人が出来たと告白される。
降られたと悟った兄やんは、そのまま泣きながら外に飛び出すと、帰りたい!もう、ここで死んでやると自暴自棄になるのだった。
その頃、本さんの仕事のアシストをしていた隊長は、日本に帰ったら、ビーチバレーをしたくなったと打ち明けていた。
その採氷室に、突然、裸の主任とそれを追って来た平さん、そして、盆さんから追われているバターを持った淳がなだれ込んで来て、盆さんから抱きつかれた淳は、持っていた友花の歯が入ったお守り袋を落としてしまい、それが滑って、深い採氷穴に落ちてしまう。
それを目撃した本さんは、下の歯なのに…と残念がる。
その後、盆さんと主任を連れた隊長が、淳の部屋の前に来て二人に謝らせるが、淳は返事もせず、ベッドの上でふて寝をしていた。
淳は、友花の歯が取れた時の事を思い出していた。
その後、ようやく部屋を出て調理室に向かった淳は、他の隊員たちが総出で、懸命に料理をしている姿を観る。
淳の姿を見つけた本さんは、慣れない唐揚げを作りながら、「西村くん、お腹空いたよ」とこぼすのだった。
夕食の席で、その本さんが作った胃もたれする唐揚げを食べながら、淳は思わず家族を思い出して泣き出してしまうが、それを、料理がまずいからだと思い込んだ本さんらはがっかりしてしまう。
ある日、日本とテレビ電話で、「ドームふじ基地」の面々は話をする機会があり、最初に質問に立った松本慶太くんと言う男の子は、ペンギンはいますか?と聞くが、隊長はいないと答える。
アザラシはいますかと聞き返して来たので、それもいない。何がいますかと重ねて聞かれたので、困った隊長が、ここには私達がいますと答えると、慶太くんはがっかりして質問を止めてしまう。
次の質問者は女の子で、普段は何を食べていますかと聞くので、淳が電話を代わって、日本と同じようなものですと答えると、8人で寂しくないですか?と聞いて来る。
淳が、女の子の名前を聞くと、友花と言うので、自分の子供と同じだと淳は喜ぶ。
日本から電話をしていたのは、友花本人だった。
友花は、ご飯はいつも誰が作ってくれるの?と聞く淳に、お母さん、お父さんもと答え、お父さんは単身赴任しているので、お母さんは元気がないと答える。
淳は、君がお母さんのために何か作ってあげると良いよと答え、何で?と言う友花に、おいしいものを食べると元気になるでしょうと答える。
そのみゆきも、友花の側でしっかり観ていたが、最後まで、淳は、話している相手が自分の子供であるとは気づかなかった。
その夜、本さんと卓球をしていた淳は、「かんすい」を調べてみたら、炭酸ナトリウムの混じった水の事らしいが、ペーキングパウダーにも炭酸水素ナトリウムが含まれているので、水を入れるとかんすいに近くなるのではないか?と言う本さんの話を聞くなり、調理室に向かう。
翌日の昼食時、ベーキングパウダーを使ってこねた麺を使ったラーメンをテーブルに並べてみた淳。
そのラーメンを食い入るように見つめる隊長は、外に出ていた平さんと兄やんがなかなか食卓に戻って来ず、オーロラが出た!などと報告に来たので、「知るか!」と一喝しながらラーメンをすすり始める。
それはまさしくラーメンだったので、全員感激する。
その夜、兄やんは、いつものように電話をする。
そして、いつも中継で出て来るKDDインテルサットの交換嬢清水さんに、いきなり結婚して下さいと申し込む。
すぐに相手が切ったので、すぐ又電話をした兄やん歯、別の交換嬢が出て来たので、清水さんに代わってくれとしつこく頼むのだった。
翌朝、隊長が寝違え手首が廻らなくなったと言いながら食卓に来る。
三々五々、朝食の席に集まって来て、いつものように食事が始まる…
その隊員たちの姿が消え、食堂や廊下には誰の姿もなくなる。
いよいよ帰国の日が来たのだった。
淳は、無人の調理室に来ると、残っていた包丁をバッグに収め、まな板を立てかけると、部屋の中をじっくり見渡し、電気を消し、出て行く。
帰国した空港には、本さんに抱きついて泣く妻の姿があった。
又、兄やんを待っていたのは、KDDインテルサットの交換嬢清水(早織)さんだった。
淳の家族もみんな元気に迎えに来てくれていた。
淳の又平凡な日々が始まる。
はたして本当に、自分は北極なんかに行っていたんだろうか?とすら思える毎日。
テレビの前でおならをすると、昔のように、友花が思いっきり尻を蹴って来るのも同じだった。
淳はテレビのチャンネルを替えてみると、そこには、トライアスロンに参加しているドクターの姿があった。
家族と一緒に動物園にやって来た淳は、照り焼きバーガーを運んで来たみゆきから、来週は友花の誕生日なのでパーティをしようと提案される。
その友花から、お父さん、料理作ってよと言われた淳は、照り焼きバーガーを一口かじり、思わず「美味い!」と感激するのだった。
日本の浜辺で、ビーチバレーをする、かつての隊員たちの姿と共にエンドロール。
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西村淳の実話エッセイを元にした映画。
そこには、大きなドラマやスリリングな出来事など何もなく、ただ、毎日、食べて、仕事して、夜は娯楽を楽しみ、寝ると云った日常の積み重ねが描かれている。
それでも、非常に楽しい映画に仕上がっているのは、登場している隊員たちが、基本的に皆面白みのある人間として描かれている事と、次々と登場するおいしそうな料理のシーンがあるからだろう。
食を取り入れながら、淡々とした日常ドラマを描くと言う点では、「かもめ食堂」などのテイストに近いと云っても良いかも知れない。
こちらには、ファンタジックな要素は皆無だが。
男だらけで、学生寮の生態でも観ているような、どこかばかばかしさも魅力である。
実際に南極で撮影している訳ではなく、セットと北海道ロケが中心のようだが、観ていて不自然さは感じない。
派手さはないが、観ていて心地よくなる作品である。