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眠狂四郎無頼剣

1966年、大映京都作品。
伊藤大輔脚本、三隅研次監督によるシリーズ8作目。

油問屋の倉に忍び込んだ、元大塩平八郎の賛同者、愛染(天知茂)。
幼女とかくれんぼをしながら(実は人質目的)、燃える水(石油)を精製して一儲けしようと企んでいた店の秘密を探り出す。

一方、角兵衛獅子の二人の子供を連れた謎の美女(藤村志保)と、天知ら浪人一行から、大塩平八郎の今は亡き息子と人違いされた狂四郎は、徐々に事件に介入していく。

旧敵ともいうべき重鎮の暗殺と、油問屋の倉に眠る石油を爆破し、江戸を大火で混乱に陥れる事で、かつての大塩平八郎の仇を打つべく計画を立てていく愛染ら一行。

一旦は、愛染の罠に落ちた狂四郎であったが、女に助けられ愛染の野望を砕くべく立ち向かうのであった。

油問屋の炎上が遠くに臨める屋根上で対峙する二人。

狂四郎はお馴染みの円月殺法を披露するのだったが、驚くべき事に、以前、その技を盗み見て手中にしていた愛染もまた、同じ円月殺法で勝負してくるのであった!

本編の魅力は、何といっても、天知茂演ずる愛染のキャラクターにつきる。
復讐の執念に燃える狂気を孕んだ男であると同時に、幼女との約束を守り、彼女に手渡そうと、手作りの玩具を最後まで懐に忍ばせていた優しさが、観るものの心を打つ。

藤村志保のお色気も見所。