TOP

映画評index

ジャンル映画評

シリーズ作品

懐かしテレビ評

円谷英二関連作品

更新

サイドバー

かいじゅうたちのいるところ

2009年、アメリカ映画、モーリス・センダック原作、デイヴ・エガーズ+スパイク・ジョーンズ脚本、スパイク・ジョーンズ監督作品。

※この作品は新作ですが、最後まで詳細にストーリーを書いていますので、ご注意ください。コメントはページ下です。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

家の中で、着ぐるみ型パジャマを着たマックスが犬とはしゃぎまくる。

外に出たマックスは、除雪車が道路脇に寄せた雪の固まりを気に入ると、その上を嘗める。

その雪の固まりに穴を開けて、かまくら状にしたマックスは、それを見せようと、家の中にいる姉のクレアに「イグルー(イヌイットの家)を作ったよ!」と声をかける。

しかし、テーブルに座っていたクレアは、ダメよ、パパに会いに行くんだからと相手にしない。

その直後、クレアを迎えに来た若者数名が車で乗り付けたのを見つけたマックスは、雪玉をたくさん作って、こっそり、彼らがクレアと一緒に家から出て来るのを待ち受ける。

彼らが家から出て来た所に雪玉をぶつけるマックス。

若者たちは驚きながらも、クレアの弟の仕業だとすぐ気づき、雪玉で応戦し始める。

マックスは大喜びで雪合戦を始めるが、多勢に無勢で、形勢不利。

かまくらの中に逃げ込むと、若者の一人が、その雪山の上に飛び乗り、壊してしまう。

雪の中から出て来たマックスは、大切なイグルーが壊されてしまったのでべそをかくが、車に乗り込む若者たちと、姉のクレアは、泣いているマックスにすまなそうにしながらも、そのまま出かけて行ってしまう。

ひとりぼっちになり癇癪を起こしたマックスは、家の中に雪を持ち込み暴れ回る。

自分が作った、クレアへの飾り物も壊してしまう。

しかし、その後、すぐに後悔するマックス。

部屋の中には、いなくなったパパから昔もらった地球儀も置いてあった。

そこにままが帰って来て、どうしたのかと聞くので、イグルーを壊されたのに、クレアが何もしてくれなかったのだとふてくされるマックス。

ままは同情してくれるが、居間の絨毯が濡れている事に気づくと、マックスのいたずらに気づき、一緒にタオルで拭き始めるのだった。

夜、ママは、勤めている会社と電話をしていた。

どうやら提出していたレポートがNGだったらしく、職を失いそうなので、必死に弁解しているようだった。

そこにやって来たマックスは、かなり落ち込んでいる様子のママを慰める為に、得意の空想話を聞かせてやる。

ママは嬉しそうに、それをパソコンに打ち込む。

高いビルが動きだし、吸血鬼がそれに噛み付いたら、牙が折れてしまい、それは永久歯だったので、世の中から吸血鬼がいなくなりましたとさ…と云うお話だった。

学校に行ったマックスは、理科の時間に、遠い将来、太陽がなくなる話を先生から聞かされる。

先生は、他にも、自信や津波と云った恐ろしい災害の話を聞かせてくれる。

その夜、自室に隠れ家を造ったマックスは、ママに観てもらいたがるが、ママは、家に連れ込んだ新しい恋人との話に夢中。

相手にしてもらえずつまらないマックスは、不機嫌になり、ママの気を惹く為に、夕食時、だだをこね始める。

ママが、冷凍のトウモロコシを出して来たので、本物が食べたいと良い、テーブルの上をクレアに片付けるよう言って来てと頼まれると、テーブルの上に乗って、二階にいるクレアに声をかける。

そんなマックスの態度に怒ったママが、掴まえようとしたので、その肩を思い切り噛んでしまうマックス。

その事に、又、ママは怒ったので、マックスは思わず、家を飛び出し、そのまま森の中に逃げ込むと、「大嫌いだ!」と大声を出しながら暴れ始める。

やがて、マックスは、森の反対側にある水辺に繋いであった一艘のヨットを発見、思いきって、それに乗り込むと、海に漕ぎ出してしまう。

ヨットは、海を超え、気がつくと、山頂部が光る不気味な孤島に漂着する。

ヨットから降りたマックスは、崖を上り、島の林の中に入ってみると、向こうの方に火の明かりが見える。

「全部、ぶっ壊せ!」と叫ぶ声が聞こえる。

マックスが林の中に腹這いになり、怖々様子を見ていると、声の主はどうやら人間ではない様子。

火のシルエットになって見える姿は、皆、大きく異様な姿の怪物のようだった。

どうやら、キャロルのと云う怪物が、何故か、みんなの家を破壊して廻っており、それを彼の仲間の怪物たちが、当惑しながら止めようとしているようだった。

キャロルは、ボブとテリーの所へ行ってしまったKWの事で不機嫌らしい。

でも、何だか、キャロルと云う怪物がやっている「家壊し」は面白そうだったので、思わず飛び出したマックスは、同じように、彼らの家らしきものを壊そうとする。

すると、それを見た怪物たちは、此の闖入者に驚き、何者かと近づいて来ると、食べようかと相談し合う。

しかし、マックスは逃げず、持ち前の空想癖で、僕を食べてはいけない。僕には力がある。その力を使わせるな!僕は世界中の意味を知っていると嘘を言い出す。

どんな力を持っているのかと聞かれたマックスは、僕は王様で、嫌いな奴の頭を爆発させる事が出来るとまで言ってしまう。

では、孤独や哀しみも何とか出来るのかと、キャロルが聞くので、マックスは、哀しみバリアで弾き飛ばすと答える。

バリアで防げないような孤独は?と聞かれると、さらに強力なバリアで跳ね返すと答えるマックス。

そこに、KWと呼ばれる女性らしき怪物が、枝を忘れたので取りに来ただけと戻って来る。

キャロルは、マックスを王様と認め、きれいな枝を手渡すと、地面に落ちていた王冠と拾い上げ、マックスの頭にかぶせる。

マイケルが、その王冠のあった場所を見ると、そこにはいくつかの骨が落ちていたので、これは?と聞くと、キャロルは、前からあったと知らない素振り。

新しい王様を前にした怪物たちは、何かご命令をと指示を仰ぐ。

マックスは、かいじゅう踊りを始めようと提案し、それを聞いた怪物たちは「完璧な答えだ!」と喜び、その場で踊り始める。

そのまま、朝日が出た海辺に出たマックスと怪物たち。

KWは、マックスを見て「あんたが変だから」と微笑みかけて来る。

森の中に戻ったマックスは、キャロルが、一人ジャンプしながら遊んでいる姿を見て気に入り、話しかける。

キャロルの方も、マックスの事を気に入った様子で、仲間のジュディスとアイラ、アレクサンダー、ダグラスなどを紹介する。

すっかり怪物たちの事が好きになったマックスは、KWに飛びかかる。

すると、他の怪物たちもまねをして、次々にKWに飛びかかり、折り重なってダンゴ状態になる。

そんな状態になったままのKWは、マックスに、なぜここに来たの?と聞くが、マックスは自分は探検家だと又嘘を言う。

ある人物をかんだら怒られたし、冷凍コーンも嫌いだと続けるマックス。

みんなが、僕の事を悪者にしたがるからだと、マックスは続けたが、いつしか、怪物たちもマックスも眠ってしまっていた。

気がつくと、マックスは、キャロルに抱かれてどこかに向かっていた。

キャロルは、見せたいものがあるんだと云う。

森の中のものは全部君のものだと云うキャロル。

でも、その木に所々あいた穴は、開けたアイラのもの。

やがて、キャロルは、砂漠地帯を歩いていた。

キャロルは、この地帯は良くない。岩だったのがいつの間にか砂になったと説明する。

マックスが、太陽は死滅するんだと、授業で教わった事を話すと、キャロルは空を見上げ、信じられないような様子。

その時、巨大な怪物が遠くを通り過ぎるのを見たので、あれは何かとマックスが聞くと、犬だ、餌はやるなとキャロルは答える。

やがて、キャロルは、洞窟の中に入って行った。

そこには、大きなジオラマがこしらえてあった。

全部、キャロルが一人で作ったものらしい。

キャロルに促され、その中央部に開いた穴から頭を覗かせてみると、キャロルが、ジオラマの溝の部分に水を流す。

すると、そこは川になり、そこを小さな怪物が乗った小舟のミニチュアが流れて行く。

まるでそこはユートピアのようだった。

でもキャロルは、良い場所になるはずだった。だから、自分の足を食うしかないと謎めいたことを言う。

それを聞いたマックスは、完璧な砦を作るんだ!と提案する。

怪物たちみんなを海岸に集めたマックスは、自分が考えた砦の設計図を砂浜に描いてみせる。

見ん穴はそのアイデアを気に入り、早速、手分けして砦作りを始める。

巨大な砦が完成し、キャロルとマックスは、互いのイニシャルを組み合わせた文字を、完成した砦の壁に刻み付ける。

マックスが、キャロルとばかりいちゃついているのを見ていたジュディスは、マイケルに皮肉を言う。

マックスはそんなジュディスの真意が分からないので、ただ、ジュディスのいらついた言葉をそのままおうむ返しするだけでごまかそうとする。

すると、ジュディスは、王様は怒り返さない!怒るのは庶民たちだけと言われてしまう。

困惑したマックスをその場から助けてくれたのはKWだった。

KWは、ボブとテリーの所へ行こうとマックスを連れて行く。

砂丘に到着すると、KWがマックスの背中を押し、マックスの身体は、砂丘の斜面をでんぐり返って落ちて行く。

その後を、KWも同じように転がって降りて行く。

二人とも、楽しくて仕方なかった。

やがて、海辺に着くと、KWは突然、飛んでいた二羽の鳥に岩を投げつけ落とすと、両脇に掴まえて、マックスの側にやって来る。

その二羽の梟のような鳥が、ボブとテリーらしい。

二羽の梟が何か言うと、KWにはその言葉がわかるらしく、何でも聞いてみてと言う。ただし、7語で…と云う条件付きらしい。

マックスは、何とか言葉を選びながら、「どうしたら、みんなが幸せになれるのか?」と聞いてみる。

その質問を気に入ったらしいKWは、「私たちと住まない?」と二羽の梟を誘う。

しかし、ボブとテリーを抱えて、砦の所に戻って来たKWの姿を見たキャロルは、急に機嫌が悪くなる。

ボブとテリーの鳴き声の意味を、キャロル以外の怪物たちは理解出来るらしく、皆、二羽の梟と会話を楽しい始めるのが気に食わない様子だった。

キャロルは、マックスに対し、嫌な奴が入って来たら、頭を爆発させるのではなかったか?なぜ、連れて来た?と問いつめて来る。

マックスは、返事に窮するが、キャロルは、奴らとは寝ないと砦を出て行く。

マックスは、そんなキャロルを追って海辺まで着いて行く。

砂浜に座り込んでいたキャロルは、奴らのきーきー言う声の意味が分からないのだと寂しそうに言うので、マックスも分からないんだと教える。

キャロルが、みんな、俺の事を怒るんだと云うので、みんなで戦争をやろうとマイケルは提案する。

又、怪物たちを集合させたマックスは、敵味方を選別する事から始める。

ジュディスを敵役に選ぶと、アイラも敵役になると手をあげる。

結局、KWとキャロルとマックス、ダグラスが味方組となり、ドロダンゴ戦争を始める事にする。

みんなは、又しても愉快そうに戦争ごっこを始める。

しかし、そんなばか騒ぎに乗り切れないヤギの怪物アレックスが抜けようとしている所に、マックスはわざと、ダグラスにドロダンゴを投げさせて倒してしまう。

マックスはキャロルの頭の上に飛び乗り、KWもまねをして、愉快そうに倒れたキャロルの頭の上に飛び乗るが、キャロルは急に不機嫌になる。

KWは、冗談でやったのよと弁解するが、キャロルは許そうとしない。

いつもの事だと気づいたKWは、自ら横になり、じゃあ、私の頭を踏みなさいとキャロルに勧めるが、キャロルは乗って来ず、そのまま立ち去ってしまう。

KWも、気まずいのか寝転がったまま。

そうした二人のやり取りを見ていたマックスは、自分がKWの額に足を乗せてやるが、マックスの気遣いに気づいたKWも、ありがとう、でももうダメ…と、キャロルと上手く行かない事に絶望してしまう。

夜、砦の中にいた怪物たちは、マックスに、力を見せろ。出て行ったKWを連れ戻せと要求するが、どうする事も出来ないマックスは、ブレイクダンスのまねをしてみる。

それを見た怪物たちは、ただ呆れるだけだった。

いつの間にか、森に雪が降り始め、怪物たちは、マイケルの前から立ち去って行く。

孤立化したマックスは、海辺に行き、その後、砦に戻ると、アレックスがぽつんと座っている。

側に近づいてみると。その頭に傷があった。

マックスがダグラスにドロダンゴを投げさせた時の傷らしかった。

マックスは、自らの悪ふざけを反省すると共に、アレックスも又、誰からも話を聞いてもらえない事を知る。

アレックスはマックスに、君は王様じゃないんだろう?普通の子供なんだろう?と聞いて来る。

僕は気づいていたけど、キャロルだけには知られるなと警告する。

その夜、マックスは、側で寝ているキャロルが「どこへ行く?なぜ助けない?」と寝言を言っているのを聞く。

翌日、マックスが砦の中に、小さな扉の自分専用の部屋を作りたいと云うと、キャロルは怒ったように、壁に穴をあけ、「このくらいの大きさか?」と言い残して出て行く。

その夜、キャロルは寝ていた仲間たちを起こし、外に呼び出すと、もう砦はいらない、太陽は死んだと言い出す。

マックスは、そんな事はない、まだ夜なんだと、必死にキャロルをなだめようとする。

しかしダグラスはマックスに、王様のふりをしているだけだなと問いかけて来る。

怒ったキャロルは、ダグラスの右羽を引き抜いてしまう。

ダグラスの右肩からは、砂がこぼれ落ちた。

キャロルはマックスに向かい、お前は約束を守り、みんなを守っていないと詰め寄って来る。

マイケルは思わず森の中に逃げ出し、そこにいたKWが、自分の口の中に入れと言うので、追って来るキャロルに怯えたマックスはその言葉に従う。

やがて、キャロルが近づいて来てマックスはどこだと聞くが、KWは知らないとごまかし通す。

やがてキャロルがいなくなったので、KWの身体の中から、「悪気はないんだよ。怖がっているだけ」と話しかけると、KWは「家族って難しい…」とため息をつく。

やがて、息苦しくなって来たので、マックスはKWの口から外に出してもらう。

マックスは、君たちにママがいれば…とつぶやき、急に「僕、家に帰る」と言い出す。

別れを言おうと、キャロルの秘密の洞窟に向かったマックスだったが、そこにあったユートピアのジオラマは壊されていた。

マックスは、その場に、ハートで囲んだキャロルのイニシャルを書き込むと立ち去る。

その後、マックスは、ダグラスと砂浜にいたキャロルを見つけ近づく。

キャロルは、バイキングはどうした?と聞いて来る。

以前、マックスがついた嘘の一つだった。
マックスが答えられないでいると、バイキングでも王様でもなかったら、君は何なんだ?と問いつめるキャロル。

マックスは、ただ「マックス…」と答えるしかなかった。

キャロルは「それじゃあ、大した事ないな…」と失望した様子で立ち去って行く。

海辺のヨットを繋いでいた場所に来たマックスを、怪物たち全員が見送ってくれたが、キャロルだけがいなかった。

今まで一度も口を聞いてくれなかった牛の怪物が、「帰ったら、俺たちの事を良い奴だったって…」と話しかけて来たので、マックスは分かったと約束する。

船に乗り込もうとするマックスを見ながら、ジュディスは、食べなかった王様ってはじめて…と呟く。

その頃、秘密の洞窟に来ていたキャロルは、地面に残されていた自分のイニシャルを見て泣き出す。

マックスがヨットに乗り込むと、KWが、行かないで、食べちゃいたいほど可愛いから…と名残を惜しむ。

ヨットが漂い始めたとき、キャロルも走ってやって来る。

キャロルは水辺まで近づいて、別れを哀しむように遠吠えを始める。

マックスも又、それに答えるように遠吠えをしてみる。

最後には、怪物たち全員が、哀し気な遠吠えをしていた。

海を越え、またもとの陸地に戻ったマックスは、森を抜け、犬に吠えられながら、夕暮れの自宅にたどり着く。

おずおずと中に入ると、やがて、ママが現れ、マックスをきつく抱きしめてくれた。

その後、ママが作ってくれたチョコレートケーキを食べながら、安心したように自分を見つめてくれるママの顔を見たマックスは安心するのだった。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

子供の絵本をベースに作られたファンタジーだが、大人の行動を理解出来ない子供が現実世界から逃げ出すが、そこにも他人との付き合いに悩んだり、孤独を噛み締めている人間の大人の姿を投影した怪物たちがおり、その対処に戸惑ってしまう…と云った、どちらかと云うと「大人向け」の内容になっている。

怪物たちは、マックスと一緒に、無邪気に住処を作ったり、戦争ごっこをやると言った「子供の部分」を持つと同時に、人間(怪物)関係にも悩むと云う「大人の部分」を併せ持っており、その「両面性」が、マックスに「大人」と云うものを理解させて行く手がかりになっている。

はっきり理解出来ないまでも、「大人」には、子供には分からない悩みがあるのだ…と云う事くらいは、マックスも気づいたはず。

その「成長」が、ラストの母親の姿を見て安心する彼の表情に凝縮されているのだと思う。

ただ、主人公のマックスと同年代の子供たちに、この内容を素直に楽しめるだろうか?と云う疑問は残る。

島で怪物たちと出会う辺りまでは、冒険もののような展開で分かりやすいと思うのだが、後半はやや子供には退屈な展開となっているからだ。

何かすごいスペクタクルとか、子供が楽しめるようなハラハラドキドキが用意されている訳でもなく、後半はいたって地味な心理ドラマのような印象。

では大人が観て、すごく感動するかと云うと、子供時代への甘いノスタルジーなどは感じたりするものの、さほど、感心するような深いメッセージ性はないような気がする。

つまり、この作品、子供にとっても大人にとっても食い足りない、どっち付かずの、ターゲット不鮮明な出来になっているような気がしてならない。

そうは言っても、登場する怪物たちは、暖かい着ぐるみ造型と豊かな表情(CG表現か?)によって、感情移入しやすい優しいかいじゅうたちになっており、彼らに出会えただけで「ある種の癒し効果はある」作品なのかも知れない。