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サムライ戦隊シンケンジャー 銀幕版 天下分け目の戦

2009年、「ディケイド・シンケンジャー」製作委員会、八手三郎原作、小林靖子脚本、中澤祥次郎監督作品。

※この作品は新作ですが、最後まで詳細にストーリーを書いていますので、ご注意ください。コメントはページ下です。

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平成21年夏

怪人脂目マンプク(声-大和田伸也)率いるクサレ外道衆の群れ1万人と三日三晩戦いを続けていたシンケンジャーは、さすがに疲れが見えていた。

そんな彼らの唯一の休息は、敵の水切れによる撤収の時間だけだった…

タイトル

本部に戻った彼らは、日下部彦馬(伊吹吾郎)から、300年前、初代シンケンレッドであった志葉丈瑠(松坂桃李)の祖先、志葉烈堂(合田雅吏)が脂目マンプクを封印する際に使用し、その後行方不明になっていた秘伝ディスクが源流神社と言う場所にある事が分かったと知らされる。

しかし、問題はどうやって、その場所まで近づくかである。

こちらが疲れている事を見抜いているマンプクは、明日にでも攻めて来るはずと推測していた梅盛源太(相馬圭祐)は、天然である池波流ノ介(相葉弘樹)や花織ことは(森田涼花)なら、敵も思いつかない奇想天外な作戦を思いつくのではないかと期待する。

その頃,外道衆の血祭ドウコク(声-西凜太朗)は、マンプクの増長振りに釘を刺していた。

流たちが考えついたのは、クサレナナシに化けて、神社に近づくと言うものだった。

どう考えても無理があると思われたが、神社に酒樽を持ち込み、鏡割りをやってみせた所、クサレナナシたちは、あっさり喜んで酒を飲み始める。

そのおかげで、シンケンジャーの5人は、あっさり神社の中に入る事が出来、鴨居に置いてあった秘伝ディスクもすぐさま手に入れる事が出来た。

さっそく剣シンケンマルの鍔の部分に装着し、ディスクを回した丈瑠だったが、そこから投影された烈堂の映像は、ただ「正しくふさわしきものには、いずれ力を目にする」と言う謎の言葉を発するだけだった。

全く意味が分からない全員はがっかり。

谷 千明(鈴木勝吾)などは怒りだしてしまう始末。

しかし、その時、神社を訪れた小さな姉弟が、シンケンジャーが中にいるとも気づかず、「怪物たちをやっつけて下さい」と願をかけているのを聞く。

それを聞いた丈瑠たちは、自分たちは、人を守る為に戦っているんだと気づき、出陣を命ずる。

他のメンバーも目を覚まし、全員シンケンジャーに変身し、馬にまたがると、敵陣に乗り込んで行く。

「天下ご免の真剣戦隊!」

その様子を近くで見ていたのが、外道衆のはぐれ者、腑破十臓(唐橋充)

脂目マンプクに突進していた丈瑠に、個人的に勝負を挑もうとしていたので、邪魔をさせまいと、寿司屋の梅盛源太(相馬圭祐)が立ちふさがり、シンケンゴールドに変身する。

陣地内で、座っていた脂目マンプクに、「志葉家 十八代目当主志葉丈瑠!」と名乗りを上げながら斬りつけるシンケンレッド。

それを、ハッシと軍配で受け止めるマンプク。

馬を降り、剣で、マンプクに斬り掛かっていたシンケンレッドは、マンプクの左胸に書かれた「力」と云う文字を発見し、秘伝ディスクの烈堂が言っていた「正しくふさわしきものには、いずれ『力』を目にする」の意味を悟る。

「力」とは、マンプク自身の身体の中にちゃんと隠されていたのだ。

シンケンレッドは、すぐさま、秘伝ディスクを刀シンケンマルに装着。

すると、刀が、生き物のように伸び、あっという間に、マンプクやクサレナナシたちを倒してしまう。

「成敗!」

それを見た腑破十臓は、興味を失ったのか、さっさと退散する。

シンケンジャーたちが勝ったかと思ったその瞬間、脂目マンプクが巨大化する。

シンケンジャーも、巨大ロボット侍巨人に乗り込んで応戦するが歯が立たない。

その時、秘伝ディスクが光り、出現した烈堂が、時代を超えて力を合わせれば勝てる!と言うので、シンケンジャーたちは一斉に念を送る。

すると、侍巨人が持っていた巨大剣が蛇のように動き出し、巨大マンプクを倒すのだった。

勝利したシンケンジャーたちは、梅盛源太の音頭で三本締めをする。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

上映時間30分程度と、テレビ版とそう長さも違わないし、あくまでも幼児対象なので、ストーリー的にもシンプルで、特に映画的な見応えがあると言うほどではないが、大軍団で押し寄せて来るクサレナナシの迫力や、脂目マンプクら敵キャラのメーミングや、着ぐるみの出来の良さは楽しめる。

今、着ぐるみモンスターキャラの面白さを最大限に楽しめる作品は、戦隊ものだけなのかもしれない。

元々、子供向け時代劇で基礎をなした東映子供映画の系譜の延長上にある作品だけに、戦隊ものと時代劇用語の組み合わせと言うのも、一見ミスマッチのように見えて、実は自然な流れのようにも思える。

テレビ版を観ていなくても、このシリーズのパターンはいつも大体同じなので、特に理解出来ないと言う要素はない。