2009年、アメリカ映画、メイヤ・フォービスウォレス・ウロダースキー+ロブ・レターマン+ジョナサン・エイベル+グレン・バーガー脚本、ロブ・レターマン+コンラッド・ヴァーノン監督作品。
※これは新作ですが、最後まで詳細にストーリーを書いていますので、ご注意ください。コメントはページ下です。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
土星を思わせる惑星の近くにある一つの星が大爆発を起こす。
その破片の一つが、宇宙空間を飛び、地球に接近する。
南極アメリカ基地の隊員二人が、この隕石の接近をいち早く発見、衝突地点を割り出すと、カリフォルニア州のオデストと判明する。
朝五時、寝室で寝ていたスーザン・マーフィは、いきなり侵入して来た女友達三人に起こされる。
彼女らがテレビのスイッチを入れると。そこに写っていたお天気キャスターデレクが、いきなりスーザンにプロポーズする。
彼デレクこそ、スーザンのフィアンセだったのである。
スーザンは、メイクをして教会に向かい、そこで待っていたパパと抱き合う。
教会では、義母も出迎えてくれ、右手の親指が短い家系を疲労する。
やがてやって来たデレクと抱き合ったスーザンだったが、彼は明日パリに新婚旅行で行くのは取りやめになったと言う。
局のオーディションのため、フレズノに行かなくてはいけなくなったのだと言う。
それでも、デレクを愛しているスーザンには満足だった。
ドレスを見るのは不吉よと、デレクを遠ざけたスーザンだったが、その時、空から墜落して来た隕石に気づき、逃げようとするが、あっという間に下敷きになってしまう。
教会から出て来たママがスーザンを呼ぶと、泥だらけになったスーザンが現れる。
そんなスーザンが着付けをするため教会に入った時、軍用機が教会に接近していた。
教会内では、いよいよ結婚式が始まる。
牧師の前で、スーザンとキスをするため、レースをめくったデレクは、「君、光っているよ」と目を丸くする。
「ありがとう」と答えたスーザンだったが,デレクが言うのは、本当にスーザンの身体が緑色に光っていると言う事だった。
そのスーザンの身体が、みるみる巨大化し始めたので、参列者はパニックになって教会から逃げ出す。
スーザンは、教会の屋根を破壊するほど巨大化してしまう。
彼女はデレクの名を呼ぶが、もはや、彼の姿は小さな人形程度になってしまっていた。
そこに、軍用ヘリが多数集結して来て、彼女のお尻に向かって、巨大な注射器を発射する。
訳が分からず抵抗していたスーザンだったが、注射の麻酔が効いたため、昏睡してしまうのだった。
スーザンは、アラーム音で目覚める。
もうろうとした意識の中、目覚ましの音かと思っていたが、そこは鉄の壁に囲まれた、見知らぬ閉鎖空間だった。
気がつくと、スーザンはユニフォームのようなものを着せられていた。
スーザンは、部屋の中で誰かがしゃべっている声を聞き、話しかける。
テーブルには、食べ物のようなものと巨大なスプーンがチューブから落ちて来る。
その食べ物のスプーンに、不思議な昆虫のような顔をした白衣の男が現れたので、思わず、スーザンはスプーンを床に叩き付ける。
気がつくと、スーザンの手にジェリー状のものがへばりついていた。
さらに、半魚人も登場し、彼らも餌の時間と称して、めいめい自分に与えられたものをテーブルで食べ始めたので、怯えたスーザンが後ずさると、そこには巨大な毛むくじゃらの怪物が立っていた。
パニック状態になったスーザンが、ここから出して!と叫ぶと、壁の一部が開き、そこから、ジェットパックを背負った軍人風の男が入って来る。
彼は、モンガー将軍と名乗り、スーザンを部屋の外に連れ出す。
移動装置の上に乗ったスーザンが見たのは、巨大な秘密基地のような場所だった。
モンガー将軍が言うには、ここは1950年、政府が国民の目を欺くため、モンスターなどを隔離するために作った施設なのだそうで、一旦ここに入れられると、もはや外部との接触はセロになると言う。
スーザンは、自分はモンスターではなく無害なのにと抗議するが、監視用について来ていたヘリを、つい振りかざした手で叩き落としてしまう。
やがて、先ほど会った半魚人や、コックローチ博士、ジェリー状のボブなどが入っている個室の横を通り過ぎ、スーザンは自分用に用意された部屋に入れられると、彼女のモンスター名は「ジャイノミカ」だと、モンガー将軍から教えられる。
その頃、宇宙を飛んでいた巨大宇宙船の中では、コンピューターが、再生プロセスを開始し、宇宙人を目覚めさせていた。
目覚めた宇宙人ギャラクサーは、コンピューターのクアントニウム隕石発見。それは地球と言う惑星に落ちたとの報告を受け、ただちにロボット探査機を送れ!全てを手に入れろと命じていた。
ケイティとカズバントは、車で夜のデートを楽しんでいた。
積極的なケイティが、カズバートに迫ろうとしていた時、空から巨大な炎が落下して来る。
好奇心からそれを見に行こうとした二人だが、カズバートの方が途中で転び、片足をねんざしてしまう。
仕方ないので、カズバートをおんぶして、炎の落下地点にたどり着いたケイティは、そこに巨大な山のようなものが出来ており、彼女たちに気づいたかのように、いきなり巨大な目のようなものが開くのを目撃する。
翌朝、シークレットサービスに守られながら、ハサウェイ大統領が現場に到着する。
巨大な金属の固まりのような宇宙からの訪問者とのファーストコンタクトを取るためである。
現場周辺は、すでに軍が包囲していた。
巨大なロボット探査機の正面には、巨大な階段が急ごしらえで作られており、それをハサウェイ大統領が一人で登って行く。
最上段には、ヤマハのエレクトーンが置かれてあった。
その鍵盤の上に手をかざしたハサウェイ大統領は、やにわに「未知との遭遇」の5段階音を弾き、その後は「ビバリーヒルズ・コップ」のテーマをノリノリで弾き始める。
すると、ロボットの口の部分が開き、中から巨大な手が出て来たので、握手を求めていると判断したハサウェイ大統領も手を差し出すが、その巨大な手は、大統領を叩きつぶそうとする。
さらに、巨大な足が出て来てロボットが立ち上がり始めたので、慌てて、破壊される階段を賭け下りた大統領は、暴力に訴えろと軍に命ずる。
すぐさま、軍の攻撃が始まり、「ET GO HOME」書かれたミサイルも撃ち込まれる。
しかし、全く巨大ロボットには無力な事を悟った軍は撤退を命じる。
そうした中、軍用機に則子もハサウェイ大統領だけは、拳銃でロボット目がけて発砲してみせ、これで、敵に屈しなかった勇敢な大統領と言う事になるだろうと一人悦に入る。
さっそく大統領を中心に軍事会議が招集されるが、このままでは2週間で、地球は終わりだと言う事が分かる。
ハサウェイ大統領は、カフェラテを飲もうと、壁の巨大なスイッチの側に近づくが、それは良く似た核ミサイルの発射ボタンだと、出席者から注意される。
そこに、モンガー将軍がやって来て、かくなる上は、モンスターを戦わせる他はないと大統領に進言する。
そんなモンスター隔離基地があった事など知らされてなかった出席者の一人は「それはエリア51…」と言いかけた所で暗殺される。
モンガー将軍は、映像を使って、基地に隔離しているモンスターの紹介を始める。
半魚人の名はリンク、魚から猿人に進化する途中の氷河期に氷付けになっているのを科学者に寄って発見されたモンスター。
コックローチ博士は、優秀な科学者だったが、自ら作ったテレポーテーション装置に入った際、紛れ込んでいたゴキブリと身体が融合して出来たモンスター。
ジェリー状のボブは、遺伝子組み換えトマトと、デザート・トッピングを掛け合わせる実験で出来たモンスター。
ムシザウルスは、小さな虫が放射能を浴びて巨大化し、最初に東京を襲ったモンスター。
そして、ジャイノミカは、スーザンと言う女性が隕石とぶつかって巨大化したモンスターと説明される。
基地では、ボブとリンクがトランプをしていたが、ボブの背後に立っているムシザウルスが、ボブのトランプの絵柄をリンクに教えてしまうので、いつもリンクの圧勝だったのだが、脳みそがないボブには、その単純なトリックにすら気づかない。
一方、マッドサイエンティストのコックローチ博士は、何とか、スーザンをもとの身体に戻してやろうと、有り合わせの材料で作った実験器具で彼女に電流を送り込むが、見事に失敗して、スーザンの頭の毛が逆立っただけだった。
スーザンは、もう一生ここから出られないのかと悲観するが、ボブは過去の一人だけ出て行ったものはいて、それは透明人間だと教える。
しかし、それを聞いたリンクは、透明人間なら、そこの椅子の所で死んだだけで、今でもそこにいるのだと教える。
そこに、いきなりモンガー将軍がやって来て、諸君たちを自由の身にしてやると言い出す。
ムシザウルスを除くモンスターたちは全員、巨大な専用機に乗せられ、ムシザウルスはヘリがつり下げた照明に誘導されながら外に出る。
巨大な専用機が到着したのは、サンフランシスコのゴールデンブリッジの側だった。
輸送機から降りたスーザンは、実家の近くだと一瞬喜ぶが、目の前に現れた巨大なロボットを見ると怖じ気づく。
しかし、専用機に乗ったモンガー将軍は、さっさと飛び去ってしまう。
モンスターたちは、スーザンを避難させると、自分たちだけで立ち向かう事にする。
勇敢にも、ロボットに向かって行ったボブは、ロボットに踏みつぶされ、その足の裏に付着するが、自分ではロボットを確保したと思い込んでいる。
人が避難した無人の都市部に逃げ込んでいたスーザンだったが、その目の前に巨大な探査機ロボットが出現して、その目から光を発したので、あわてて逃げ始める。
ビルの屋根伝いに逃げていたスーザンは、やがて、車を両足につけ、スケートの要領で逃げ始める。
リンクは下水道を伝い、街のマンホールから地上に出て来るが、そこに走って来た、コックローチ博士急ごしらえのロケット付き路面電車にぶつかってしまう。
やがて、巨大ロボットの足裏からはがれたボブも、路面電車に乗り込んで来る。
スーザンは、ゴールデンブリッジに逃げ込むが、時ならぬ巨大女の出現にパニックになったトラックが橋の上で転倒してしまい、小型車を巻き込んでしまう。
それを見たスーザンは、トラックを持ち上げると、小型車の運転手を助け出すが、そこに海を渡って来た巨大ロボットが接近して来る。
ロボットの口の部分が大きく開くと、その中には、粉砕器らしきものが動いている。
ショベル型の巨大な手でスーザンを掴まえ、食べようとするロボットの前に、ムシザウルスが出現し、鼻から粘液をロボットに吹き付けるが、まるで効果はない。
スーザンは自力でショベル型の手を押し広げ、必死で戦い始める。
彼女は身体の大きさだけではなく、腕力も超人的になっていたのだった。
そこに駆けつけて来たボブに、道路中央の遮蔽板をどかして、閉じ込められている車を助けてとスーザンが命じると、ボブは何と、遮蔽板を食べ始める。
しかし、そのおかげで、閉じ込められていた車は移動が出来るようになる。
リンクは、勇敢にもロボットに飛びかかるが、リフレクターフィールドに阻まれ気絶してしまう。
自らロボットの口の中に飛び込んだコックローチ博士は、ロボットの中の配線をショートさせる。
スーザンは、必死に、逃げ遅れていた自動車たちを助けるが、やがて、ゴールデンブリッジは倒壊を始める。
橋脚の一部が倒れて、巨大ロボットの首の上にギロチンのように落ちると、まっ二つに切断してしまう。
宇宙に浮かんでいた巨大宇宙船の中では、ウアントニウム奪還失敗とコンピューターが報告。
ギャラクサーは、直ちに別の探査機を送り込めと命じるが、コンピュータは、スーザンは強くなったと指摘。
それを聞いたギャラクサーは、自分が直々にクアント二ウムを取りに行くと言い出す。
巨大ロボットを自らの手で倒したスーザンは、再び乗り込んだ巨大専用機の中で、すっかり有頂天になって、デレクとのおのろけ話などを始める。
そんな彼らが到着したのは、スーザンの実家があるモデストだった。
スーザンは、他のモンスターたちにお行儀などを教えながら実家の前まで来ると、待ち受けていたパパとママが出迎えてくれる。
久々に娘と再下賜出来た両親は喜ぶが、友達だと紹介されたモンスターたちには引いてしまう。
その夜は、スーザンたちの歓迎パーティが開かれるが、プールで泳いだリンクは、塩素で目を真っ赤にしてしまい、その見た目の恐ろしさを見た客たちに逃げられてしまう。
しかし、デレクはその場にいなかった。
転勤が決まり、局で最後の天気予報撮りをしていたのだった。
休憩になったデレクは、外から伸びて来たスーザンの巨大な手に掴まれる。
スーザンは、デレクとの再会を喜ぶが、キャリアアップにしか興味がないデレクの態度はすっかり冷めていた。
スーザンは、信じきっていた恋人の豹変振りを知りショックを受ける。
深夜、一人道路を帰るスーザンは、途中のガソリンスタンドの屋根に腰を降ろしてため息をつく。
そこに、パーティや人間たちに馴染めなかったリンクやボブたちもやって来て、俺たちは所詮モンスターさと自嘲すると、デレクと会えたかい?とスーザンに聞いて来る。
スーザンは、デレクは最低の自己チュウーだったと打ち明け、今ではデレクなしでも何でもできるし、みんなと出会えたのも最高だったとモンスターたちに言う。
モンスターたちも、スーザン、小さくまとまるなと諭すが、次の瞬間、スーザンの身体に空から光が指し、ズーザンの身体が浮かび上がる。
空には巨大な宇宙船が停止しており、ズーザンはその中に吸い込まれていたのだ。
ムシザウルスは、鼻から粘液を飛ばし、スーザンを助けようとするが、宇宙船から発射された火球にやられ倒れてしまう。
倒れたムシザウルスに走りよったリンクは、目をつぶるな!と叫ぶが、ムシザウルスの目は静かに閉じてしまう。
気がついたスーザンは、自分がいつの間にか、変わった模様の衣装に着替えさせられている事に気づく。
目の前には、巨大ロボット探査機がずらりと並んでおり、どうやらここは宇宙船の中のようだった。
そのスーザンは、光の檻フォースフィールドに捉えられ、そこにギャラクサーがやって来て、お前はクアントニウムト言う宇宙最強の力を盗んだので、これからエネルギー吸引装置の所に連れて行くと言う。
それを聞いたスーザンは、怒ってフォースフィールドをねじ曲げると、外に出て来る。
驚いたギャラクサーは巨大な通路を逃げ出すが、スーザンは、降りて来る遮蔽扉を次々と破壊しながら追って来る。
やがて、宇宙船の中央部に来たスーザンだったが、そこはエネルギー吸引装置の真下だったので、すぐさま、ギャラクサーはスイッチを入れ、吸引を開始する。
すると、見る間にスーザンの体は縮んで行き、元の大きさに戻ってしまう。
ギャラクサーは、新しい星に新しい帝国を作ると言い出す。
自分の星は滅ぼされたと言うが、破壊したのは自分だと言うギャラクサー。
クローン製造マシーンが、ギャラクサーのコピーを取り、ギャラクサーと同じ姿の宇宙人たちが多数出現する。
ギャラクサーは、その全員に武器を手渡す。
テレビでは、UFOが出現したと報道する中、世界中にギャラクシーの顔が出現し。24時間後に、お前たちの命はないと宣言する。
ハサウェイ大統領は、軍事会議で、コードブラウンに変えろと命じた後、パンツを履き替えて来ると言いながらトイレに駆け込む。
その宇宙船に向かっていた巨大輸送機の中では、リンクが、あのエイリアン野郎をぶちのめすんだ!と叫び、ボブやコックローチ博士と共に、モンガー将軍からジェットパックを受け取っていた。
三匹のモンスターが、宇宙船に向かって飛び立つと、巨大輸送機は、宇宙船から発射された火球に狙われる。
いつも身に付けているパラシュートで、パイロット諸共、脱出したモンガー将軍は、ムシザウルスの遺体の上に降り立つ。
その繭化したムシザウルスの遺体は振動しているようだった。
宇宙船の中に侵入した3モンスターは、宇宙人たちに捕虜になっているスーザンを見つける。
近づく方法を考えていたボブは、珍しく名案を思い付いたと言う。
それは、彼らが宇宙人に成り済ますと言う馬鹿げたものだったが、実行してみると、これが意外と有効な事に気づく。
宇宙人たちは、モンスターたちを、出来の悪いコピーだと思っている様子。
宇宙人は、3モンスターに、スーザンを焼却炉に入れろと命令する。
まんまとスーザンを取り戻す事にしたコックローチ博士は、地球を救うには、この宇宙船を爆破するしかないと言い出す。
近くにいた宇宙人に、エネルギーコアの位置を聞くと、あっさり、エネルギー吸引装置の上だと教えてもらう。
しかし、その直後、彼らがモンスターである事にようやく気づかれてしまう。
ギャラクサーは、モンスターたちを殲滅させろと命じる。
スーザンは、宇宙人から奪った光線銃で応戦。
ボブの粘着力で、吸引装置の上に登ったモンスターたちは、エネルギーコア装置に暗号カラーコード認証のセキュリティガードがかかっている事に気づく。
コックローチ博士は、そのロック装置の上にあがると、この程度の暗号解読など朝飯前と踊り始める。
コンピューターは、その暗号は解けないとあざ笑うが、コックローチ博士の超絶的な足の動きであっさり解けてしまう。
宇宙船の自爆装置が入り、後6分だとカウントされ始める。
スーザンたちは一斉に脱出カプセルの元へ逃げ出すが、遮蔽扉が閉じて来て、先を走っていたスーザンと、3モンスターは隔てられてしまう。
逃げ切れないと判断したコックローチ博士は、スーザンに、モンガー将軍と合流しろと呼びかけるが、スーザンは、元の暮らしになんて戻りたくないと、その場から立ち去ろうとしない。
一大決心をしたスーザンは、宇宙人のエアカーを足にはめると、またもやローラースケートの要領で、宇宙船の廊下を走り始める。
廊下の両脇に立ち並んでいた巨大ロボット探査機たちが、スーザンに襲いかかって来る。
それを交わし、空中に飛び出したスーザンは、空中で宇宙船の方に向き直ると、脱出装置で逃げかけていたギャラクサー目がけて、片足のエアカーを蹴り飛ばす。
エアカーをぶつけられ、破壊された脱出装置の前に戻って来たスーザンは、取り残されたギャラクサーに、さっさと扉を開いて、仲間たちを出しなさいと脅す。
しかし、ギャラクサーは、俺を倒したければ、クアント二ウムを持っている時にやっておくべきだったなとあざ笑うだけ。
スーザンは、近くに落ちていた光線銃を手にすると、「私の名はジャイノミカよ!」と叫びながら、エネルギー吸引装置の上に集まっていたクアントニウムのエネルギーボール目がけて発射する。
すると、クアントニウムボールがスーザンの上に落下して来る。
扉に閉じ込められていた3モンスターの上に、崩壊し始めた宇宙船のかけらが落下して来る。
3モンスターは身を寄せ合い頭をかばうが、気がつくと、何も落ちて来ない。
恐る恐る上を見上げた3モンスターは、再び巨大化したスーザンが、必死に落下物を押さえているのに気づく。
3モンスターを助けたスーザンは、爆破直前の円盤の入り口付近にぶら下がっていた。
そこに「又、遅刻だ」と言いながら現れたのはモンガー将軍だった。
何と彼が乗っているのは、孵化して蝶の羽が生えたムシザウルスではないか!
ムシザウルスは生きていたのだ!
スーザンや3モンスターも、ムシザウルスの頭に飛び移り、宇宙船から遠ざかった所で、宇宙船は大爆発を起こす。
ムシザウルスが降り立ったのは、両親たちが待ち受けるモデストの街だった。
リンクは、又人間たちに怖がられると落ち込んでいたが、何と、女たちに抱きつかれる。
そこにカメラマンを従えたデレクがやって来て、ボクは君を許そうと思うとスーザンに言い出す。
このインタビューを取れば、全国ネットに出られると言うのだ。
それを聞いたスーザンは、デレクを掴むと、指で空にはじき飛ばす。
落ちて来たデレクは、ボブの身体に受け止められ、ドロドロになって外に出て来る。
そんなスーザンたちに、モンガー将軍は、フランスに巨大なエスカルゴが出現したので、チョウチョザウルスに乗って向かってくれと伝える。
スーザンたちは、自分たちの使命を理解し、チョウチョザウルスの頭に乗ると、パリへと飛び立つのだった。
エンドロール
軍事会議に出席していたハサウェイ大統領は、コーヒーを飲もうとして、間違って核ミサイル発射ボタンを押してしまう。
自分のミスに気づいた大統領は、すぐ冷凍にしてくれと命ずるのだった。
▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼
50年代のモンスター映画やその後のSF映画などを元にして、女性版「怪物くん」+「ウルトラマン」のように構成し直したようなファミリーアニメ。
平凡な結婚に憧れていた女性が、ある事件をきっかけに自立した生き方に目覚めると言うたあい無い話で、怖さやうさん臭さを全て排除した「毒にも薬にもならないモンスターキャラ」たちは、その女性の引き立て役としてだけ登場している感じで、いわゆる「モンスター映画」としての魅力は希薄である。
一番モンスターヒーローとして力を持っているのはスーザンなので、他のモンスターは単なる僕(しもべ)にしかなり得ず、これが「怪物くん」を連想させる部分。
さらに、巨大化したスーザンが巨大なロボットや宇宙人と戦う所は「ウルトラマン」そのものだろう。
そう言う意味では、ゴールデンブリッジでの戦いは、なかなか見応えがある。
50年代B級映画の雰囲気は、男女が車でデートしてる最中、宇宙からロボットが落ちて来ると言う、当時のワンパターン演出部分や、UFOがアメリカばかりに降りて来るというギャグに現れている。
大統領が宇宙から飛来したロボットと対話をしようとするシーンでは、「未知との遭遇」(1977)や「ビバリーヒルズ・コップ」(1984)などのパロディが使われているが、これは親世代の観客を意識しての配慮だろうか?
話はそつなくまとめている感じがするが、ちょっと気になるのは、キャラクターたちのディフォルメの仕方。
モンスターもそうだが、人間キャラたちもパターン化されており、その造型や性格付けが、全体的に何となく古めかしく感じられるのだ。
昔のハンナ・バーバラアニメなどのキャラを、3D化しただけのような印象さえ受ける。
特に、肝心のモンスターたちや宇宙人のキャラクターが、日本人の目からするとあまり魅力的に感じられないのがちょっとつらい。
東宝特撮の某有名キャラへのオマージュと思えるムシザウルスなども、後半見せ場が用意されているだけに、デザイン的に、もうちょっとどうにかならなかったものかと思う。
可愛くもなければ華麗でもなく、存在感自体も薄い。