2003年 アメリカ映画 ダニー・マクブライド脚本、レン・ワイズマン監督作品
久々に、睡魔と戦いながら観た。
とにかく単調な作品というしかない。
取りあえず、ヴァンパイア一族と狼男一族が戦っている世界という着想自体は良いとしよう。
しかし、それらのビジュアルやアクションなど、あらゆる見せ方が、全て、どこかの大ヒットムービーから頂いてきたようなものばかりでは、そのオリジナリティが生きるはずもない。
「ブレードランナー」や「ダークシティ」を思わせるようなゴシック風で陰鬱な世界観、どこかで観たような派手なだけのガンアクションやワイヤーワーク、CGIで見せる狼男への変身なども、今さら…という感じで新鮮味が薄い。
登場するキャラクターたちが全て類型的で、面白味がないのも致命的。
ストーリー展開も、勿体ぶったように描いている割には、極めて退屈である。
話が進むに連れ、何やら伝奇ロマン風の謎めいた因縁話が解きほぐされていくのだが、これも、アメリカンコミックレベルというか、どこかで聞いたようなアイデアで、結局は「ダークヒーロー」というか、「スーパーモンスターヒーロー」の誕生を描き、最後は超人対悪魔みたいなありがちなクライマックスになる。
おそらく、監督は、コミックファンなのだと思うが、独創性は弱いというしかない。
狼男に対し、ヴァンパイアの方の表現が弱いのも、物たらなさの一つ。
結局、「ブレイド」と「マトリックス」をミックスさせたような典型的なB級アクションなのだが、続編が作られるとしたら、日本の「仮面ライダー」みたいな「怪人もの」の流れになって行くのではないだろうか?
パクリでも何でも、「マトリックス」みたいなファッションとアクションが観られれば、それだけで大満足…という人にはお勧めの作品かも知れない。
