1917年、小林商店、寺内純一画作品。
古物商の店先で、刀を購入した侍。
その斬れ味を試すため、辻斬りをやってみようと、按摩の後ろから近づくが、殺気を感じた按摩は、馬のように、後ろとび蹴りで侍を蹴り飛ばす。
気を取直して、今度は、走って来た飛脚を襲おうとするが、意外の腕っぷしが強かった相手に殴られた上に、倒れた所を踏み付けられてしまい、思わず侍「人殺し〜」と叫んでしまう。
気が付くと、買ったばかりの刀は折れ曲がっていたので、がっかりして捨ててしまう。
2分程度の無声アニメで、セリフの部分は字幕が出て来る。
絵は特に、海外の影響を受けたようなタッチではなく、ポンチ絵風とでも言うのか独特の絵柄。
どんぐり眼に大きな頭、身体は小さく描かれており、三頭身くらいで描かれているのが、この物語の主役とも言うべき侍の姿。
他の按摩や飛脚は、比較的リアルなプロポーションになっている。
按摩や飛脚が登場する姿はシルエット風に描いてある。
今年発見された日本最古のコマ撮り式アニメであるようだ。
大正6年に浅草で上映されたと言う。
短いながら、バカバカしい笑いを描いていて楽しい。
