1948年、近代映画株式会社、月村正雄原作、里見修画、森野佐登志監督作品。
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罪のない小鳥たちを誤解しないように…
タイトル
森の中にある屋敷の二階で昼寝をしている狐。
近くの木の上にある鳥の巣に帰って来た母鳥は、小鳥のために虫を運んで来たのだ。
母親がさらに虫を探すため飛び去った後、虫はすたこら小鳥の前から逃げ出し、木の下に降りる。
小鳥は慌ててその後を追うが、虫は屋敷の玄関から中に入り込む。
蓄音機のラッパの中へ飛び込んだ虫は、蓄音機のスイッチを入れると、レコードが廻りだし、その上に飛び降りた小鳥は弾き飛ばされ、大時計の中に入ると、鳩時計のように、文字盤の上の小屋の入口から顔を覗かせる。
そんな追いかけっこをやっている内に、棚に置かれた皿を床に落としてしまう。
その音で、二階で寝ていた狐は目を覚ましてしまう。
狐は小鳥に気付き追い掛けるが、間一髪、飛んで来た母鳥が小鳥を掴んで空に飛び上がる。
天敵の鳥がいなくなったので、虫は仲間たちを呼び集め、狐の屋敷の隣にあるりんご園の木にノコギリを持ってやって来ると、リンゴのなった枝を次々に斬りはじめる。
下には、大きな「川剥き+裁断」マシーンが控えており、落ちたリンゴをその中に入れて、次々に、皿に乗ったリンゴがベルトコンベアーで運ばれて行く。
それを待ち構えた虫たちが、どんどん食べてゆく。
こうして、リンゴ園のリンゴは全て、虫たちに食べられてしまう。
遅まきながら、これに気付いた狐は虫を追い払おうとするが、ベルトコンベアに乗り、そのままリンゴ皮剥き機の中に飲み込まれてしまう。
ぼろぼろになった狐にさらに虫たちは襲いかかって来るので、狐は屋敷の中に逃げ込む。
家の中で、狐は「バードデー」のポスターを見つけ、鳥は虫の天敵だった事を思い出し、急いで鳥の巣をこしらえると、森の木に設置する。
すると、逃げていた鳥が舞い戻って来て、次々に虫たちを食べてくれる。
この様子を観た狐は、又安心して、二階のベッドで眠るのだった。
戻って来た鳥の親子も、狐が作ってくれた新しい鳥の巣の中に入り満足そう。
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アメリカの古典アニメでも観ているような絵柄と動きの作品。
テーマは鳥を大切にしましょうと言う、最初に文字が出て来る通りの、一種の啓蒙だが、それをドタバタタッチの楽しいアニメに仕立て上げている。
教育アニメと言うほどの堅苦しさはなく、ごく普通の教訓短編アニメとでも言った所だろうか。
昔は、この手の、子供にも理解しやすいような教訓を含んだアニメが良くあったような気がする。
今の子供達が観ても、その楽しさにいささかの変わりもないと思う。
