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火の用心

1930年、横浜シネマ商会、村田安司画、青地忠三監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

火と言うのもは貴いものと言われ、古来から我々人間の偉大な友でもあるのだが、その取扱に誤りがあれば、最大の敵となり、マッチ一本で、一町、一村を焼き払う危険性もある。

…と堅苦しい字幕が登場し、これ以降、火の取扱の注意に付いて、アニメと実写映像を交えながら、細かく解説していく。

子供がマッチを玩具にするのは、もっとも良くある危険。

数人の子供が、納屋の前で小さな焚き火をしていると、大人がやって来て、バケツの水をかける様子。(実写)

マッチの置場所は、瀬戸物の容器の中などが好ましい。

タバコの吸い殻の危険性もマッチのそれに負けない。

山登りをしていた数人の男たちが、休憩で吸っていたタバコをそのまま山の草むらに捨てていく様子。(実写)

火消し壺の説明

コタツと行灯の取扱の注意。共に火が強すぎて、焦がす事がある。

石油や揮発油の取扱に付いても注意

女性が、火鉢の横で、アルコールを霧吹きで着物に吹き付け、汚れをとっている様子(実写)

神棚や仏壇に備えるお灯明にも気をつける事。

神棚に供えられていた蝋燭の火が、しめ縄の短冊に燃え移る様(実写)

煙突の設置の仕方と、掃除をマメにするように注意(実写)

竈(かまど)の残り灰取扱の注意

主婦が、竈に残った灰を庭に運んで行き、バケツの水をかける様子(実写)

主婦が火鉢を掃除する様子(実写)

万一の火災に供え、夜、水を張って着替える主婦の様子(実写)

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

火の取扱に注意を呼び掛ける啓蒙映画だが、アニメ作品と言うよりは、実写部分の方が多い。

実写では説明が難しい部分などのみ、アニメ技法での解説が付け加えられている。

アニメ作品としては、どうこう言う内容でもないが、昔の生活振りがうかがえて興味深い作品になっている。

炭を使ったコタツ、火消し壺、あんどん、火鉢、徳用マッチ、煙突…、どれも今は見かけなくなった生活用品である。

割烹着を着て家事をしている主婦の姿そのものが、今となっては珍しいと言うしかない。